会計ソフト, 経営コラム

知識ゼロからはじめる 経営者のための財務諸表講座① 損益計算書編

知識ゼロからはじめる経営者のための財務諸表講座第1回目は損益計算書です。損益計算書は、1年間または四半期にどれだけ利益を上げたのかが分かる決算書。会社の収益と費用つまり”損益”を計算して利益を求めます。

今回は損益計算書について解説。損益計算書の見方、活用方法、作り方、どのように活かすかなどを中心に紹介します。知識ゼロでも分かりやすく解説するのでぜひ参考にしてみてください。

損益計算書とは

損益計算書は1年間の経営成績を示す決算書です。財務諸表のひとつで一定期間の収益と費用を複式簿記で記録しデータを集計します。英語では、「Profit&Loss Statement」と呼び”P/L”と呼ばれることもあります。

損益計算書では会計期間内の収益、費用、利益を示します。簡単に言うと今期のどれくらい稼いだのか?(収益)、どれくらい使ったのか?(費用)、いくら残っているのか?(利益)といったことが分かります。これらを5段階に分けて計算を行い、最終的には当期純利益を求めることが可能です。

損益計算書を含めた貸借対照表、キャッシュ・フロー計算書は財務三表と呼ばれる重要な決算書です。この中でも損益計算書は会社の経営戦略を立てる上で重要になります。基本的な見方や活用方法、作り方、活かし方を覚えておけば知識ゼロでも経営に役立てられます。本記事を参考に損益計算書の理解を深めましょう。

損益計算書の見方

  1. 売上総利益
  2. 営業利益
  3. 経常利益
  4. 税引前当期純利益
  5. 当期純利益

続いて、損益計算書の見方を解説します。5段階に分けて計算をしながら上記の項目を求めていき、最終的に収益から費用を引いた利益を確定します。それぞれの項目の意味を知って損益計算書を読み取れるようにしましょう。

売上総利益

  • 売上高-売上原価=売上総利益

売上総利益は営業損益の部という項目で示します。ここでは、企業が営業活動で稼いだ利益が分かります。売上高は商品や製品、サービスを提供して発生する収入のこと。売上原価はその名の通り、売上高に対する原価です。そして、売上高から売上原価を引いた数字が売上総利益となります。売上総利益(粗利益)は企業の収益力を示します。

営業利益

  • 売上総利益-販売費及び一般管理費=営業利益

営業利益も営業損益の部の項目で示されます。売上総利益から販売費及び一般管理費を引いた数字が営業利益です。販売費及び一般管理費は給与や旅費交通費、消耗品費など企業の販売や管理に関わる費用です。

経常利益

  • 営業利益+営業外収益-営業外費用=経常利益

経常利益は、営業外損益の部で求めた数字で示します。先ほど示した営業利益に対して、ここでは営業活動外から発生した収益つまり営業外収益を求めます。営業外利益には受取利息、受取配当金、雑収入などがあります。そして、営業外利益から営業活動で発生した費用である営業外費用を引いて経常利益を示します。営業外費用には支払利息、為替差損、雑支出などがあります。

税引前当期純利益

  • 経常利益+特別利益-特別損失=税引前当期純利益

税引前当期純利益は特別損益の部で求めます。先ほどの経常利益と営業活動以外で臨時に発生した収益である特別利益を足します。特別利益は固定資産売却益や投資有価証券売却などです。そして、この数字から営業活動以外で臨時に発生した費用を引きます。特別損失には投資有価証券売却損や災害による損失などがあります。税引前当期純利益は税金を控除する前の利益です。

当期純利益

  • 税引前当期純利益-法人税等=当期純利益

最後に、税引前当期純利益から法人税、住民税、事業税などを引くと最終的な利益である当期純利益が求められます。

損益計算書の活用方法

損益計算書の見方が分かったところで活用方法について知っておきましょう。損益計算書で重要なのが「売上高利益率」の分析です。売上高利益率は利益がどれくらいの比率かを計算したもの。主に、「売上総利益率」「売上高営業利益率」「売上高経常利益率」を計算することで企業の収益性を把握できます。

売上総利益率

  • 売上総利益÷売上高×100=売上総利益率(%)

売上総利益率は粗利率とも呼ばれる指標です。売上総利益と売上高を計算し求めます。売上高に対してどれくらいの利益が上乗せされているかを表します。

売上総利益率が高いと利益率が高いので商品や製品、サービスの利益が高いことになります。ただ、業種によって大きく数値が異なるので、必ず同じ業種、過去の自社データを比較して数値を求めてください。

売上高営業利益率

  • 営業利益÷売上高×100=売上高営業利益率(%)

売上高営業利益率は本業がどれだけの利益を上げたかを表しています。営業利益と売上高を計算し求めます。基本的に売上高営業利益率の数値が高いと利益を上げている状態です。

5%を越えると上場企業並みの利益ですが、一般的には1%から3%ほどの数値です。売上総利益率と同じくほかのデータと比較して数値を役立ててください。

売上高経常利益率

  • 経常利益÷売上高×100=売上高経常利益率(%)

売上高経常利益率は会社全体の利益を表した数値です。本業での利益のほかに会社の活動での利益も含まれます。経常利益と売上高を計算し求めます。売上高経常利益率の数値が高いほど効率的で安定した会社であることが分かります。

基本的に4%以上の数値があれば安定した優良企業といえるでしょう。0%を下回っている場合は利益が赤字になっているため施策が必要となります。

損益計算書を作ってみよう

損益計算書は自分で収益、費用、利益を計算して作ることが可能です。ただ、勘定科目を抜き出しながら損益計算書を作成するのは、知識ゼロの場合難しい上に時間がかかります。また、エクセルのテンプレートを使うことで各項目の数値を転記するだけで作成できますが、今回おすすめしたいのがクラウド会計システムの導入です。

クラウド会計システムで見える化

クラウド会計システムでは、データを入力するだけで自動的に損益計算書を作成してくれます。知識がなくても各項目に数値を入れるだけでいいので簡単です。また、エクセルに比べてクラウド会計システムは連携に優れています。損益計算書をはじめとして各データと連携できるので総合的に会社の経営状態を見える化できます。

クラウド会計システムを導入するだけで経営を俯瞰で見られるため、今後の施策が取りやすいです。損益計算書を含めたさまざまなデータを参考にしたい方はクラウド会計システムを導入しましょう。

データの自動連携でタイムリーに経営に活かそう

損益計算書を簡単に作りたいなら弊社が提供しているALL-IN(オールイン)」がおすすめです。各経営の状況をインジケータで把握できるコックピットを中心にデータを閲覧できます。コックピットを含めた合計10のシステムから好きなデータを組み合わせられるのでいつでも把握可能です。

  • コックピット/顧客管理/営業支援/集客ツール/グループウェア/チームビルダー(開発中)/人事・給与/会計・財務/販売・仕入・在庫/経営ナビ(開発中)

ALL-IN(オールイン)なら上記の10のシステムを自動で連携しながら利用できます。各データをシームレスに連携しリアルタイムでデータを確認できるため、気づくと経営状況が悪くなっていたということがありません。

損益計算書に関係するインジケータ

今回のテーマである損益計算書に関しては、「損益計算書推移表」そして「損益計算書一覧図」をグラフで見られます。

「損益計算書推移表」は、損益計算書の各数値(売上・売上原価・売上総利益・販売管理費・営業利益・営業外損益・経常利益)の推移がまとめて確認できるインジケータです。自社の活動における損益が瞬時に把握できます。異常値が見つかればすぐに対処できるのでリアルタイムに損益を確認可能です。

「損益計算書一覧図」は、売上高を100%としたときの各利益の割合が見られます。売上、粗利、営業利益、経常利益と直感的に収益構造を把握できるので心強いです。損益計算書一覧図を参考に会社の収益状況を確認、そしてインジケータで細かく分析を行いましょう。

これらの項目以外にもコックピットで幅広いインジケータが確認できます。また、ALL-IN(オールイン)では各インジケータの説明が載っているので知識ゼロでも分かりやすいです。

まとめ

経営者のための財務諸表講座①損益計算書編を解説しました。財務三表のひとつである損益計算書について理解していただけましたか?損益計算書は会社の収益、費用、利益を把握する上で欠かせない決算書のひとつです。

これから損益計算書を作成し経営に活かしたい方は弊社が提供しているALL-IN(オールイン)の導入を考えてみてください。損益計算書に関わる項目以外のデータも自動連携して見える化してくれるのでとても役に立ちます。損益計算書の見方を把握して未来の経営に活かしていきましょう。

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