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『サイバーエージェント流!経営のポイント』 【特別編】サイバーエージェントが創る人事コミュニティ「HLC」が提唱する「“強い人事”の育て方」とは?

『サイバーエージェントのグループ会社インタビュー連載企画』
【特別編】
今回は、サイバーエージェントのグループ会社で、日本最大級の会員制人事コミュニティ「HLC」を運営する、株式会社CyCASTの皆様に、「“強い人事”の育て方」と「採用氷河期を勝ち抜くポイント」についてお聞きしてきました!

  (写真左から、松橋廉さん、久慈秀斗さん、荒井俊一さん、猪川優一さん)

<企業情報>
株式会社CyCAST
代表取締役社長 曽山哲人

2016年10月 株式会社CyCAST設立。
2017年 9月 人事向けコミュニティHLCを設立。

<HLC Webサイト >
https://hlc-official.themedia.jp

CyCASTはどんな会社か

———CyCASTとはどんな会社なのでしょうか?

荒井:CyCASTは、サイバーエージェントの取締役である曽山が、「あした会議」という経営会議で、生配信を中心とした動画制作の会社を提案して発足した会社です。

創業来、動画制作事業も続けていますが、現在CyCASTが注力しているのは、「ビジネスコミュニティ事業」です。具体的には、
人事向けコミュニティ「HLCHUMAN RESOURCE LEARNING COMMUNITY」の運営をしています。

HLCとは、どんなコミュニティなのか

———「HLC」とは、どのようなコミュニティなのでしょうか?

久慈「HLC」は、「日本の人事を強くする」ことをミッションとした、日本最大級の会員制人事コミュニティです。
サイバーエージェント取締役 人事統括の曽山を中心に、規模も業界も様々な企業の人事が集まり、共に学び、交流する事で選択肢を提供し、他社の人事施策などから学びながら、自社オリジナルの人事施策を生み出す事を目的とした実践型の勉強コミュニティとなっています。
現在の会員数は、約650名(※2018年8月時点)で、毎月、約30~50名の方が入会しています。2017年9月に設立してから、約1年となります。

———「HLC」の具体的な活動を教えてください。

久慈:HLCは、「定例会」「分科会・交流会」「オンラインコミュニティ」により、学びから実践までをサポートしています。

定例会は、月に2回開催しています。
主に企業が課題としている人事関連テーマを題材として、その領域に精通している講師をお呼びし、皆でディスカッションします。一方的な講義ではなく、グループワークを取り入れ、実践的に学びます。
定例会は、全てオンライン上で動画を生配信しているため、遠方からでも参加することができます。過去の定例会の動画も視聴可能です。

分科会や交流会は、不定期に開催しており、企業をこえた横の繋がりを創出しています。
会員様同士の距離が近いので、自社の成功事例や失敗事例の共有や意見交換はもちろん、普段は聞けないリアルな話や、相談をすることもできます。

また、会員様限定のオンラインコミュニティで、会員の皆様が繋がれるようにしており、グループ内で質問を投げかけたり、意見交換や情報共有をすることができます。
曽山が講演会やイベント等に登壇した時の裏話や、ここだけの情報なども、HLCのグループ限定で投稿しています。

———「HLC」には、どのような方々が参加されているのでしょう?

久慈:主な参加者は、人事の皆様ですが、経営者の方も多いです。
会社の規模で言うと、10名ほどのスタートアップ企業の方から、10万人規模の大企業の方までいらっしゃいます。
参加者は、約60%が300名以下のスタートアップ、成長企業の皆様ですが、
楽天さん、ソフトバンクさん、LINEさん、DMM.comさん、エイベックスさん、リクルートホールディングスさん、電通さんなど、名だたる企業の皆様にもご参加いただいています。

———コミュニティならではの良さはありますか?

久慈学び合いが生まれることです。
分科会や交流会を、会員様が主導で計画・実施したり、
コミュニティで交流を深めた人同士が、個別で勉強会を開いたりもしています。

学び合いと情報共有いいことをお互いにシェアする関係性を築けることが、HLCのコミュニティの良さだと思います。会が開かれてない間も、どこかで、HLCのコミュニティは動き続け、学び続けていると言えます。

「”強い人事”の育て方」とは?

———「強い人事」とは、どういった人事のことでしょうか?

猪川:弊社代表の曽山の言葉ですが、「“会社の業績”も“社員の幸福度”も上げる」それが、「強い人事」です。
“業績が上がる”ことと、“社員の幸福度が上がる”こと、どちらもそろっていないと、
成長を続ける企業を創り出すことはできません。

———「強い人事」になるために、大切にすべきことは何でしょうか?

久慈:人事が、『経営と現場のコミュニケーションエンジン』になる”ことです。
これは、サイバーエージェント本体でも、人事のメインミッションとなっています。

経営陣の考え・想いを「わかりやすく」現場に伝え、
現場の社員の意見を「本質を見抜いて」経営陣に伝える

人事が間に入ることで、ミスコミュニケーションを防ぎ、
経営陣と現場の社員が互いに理解を深め、信頼関係を築けるようにする
そうやって、経営と現場をつなぐのが人事の役割です。

また、「人事施策は経営課題を解決するための手段の一つである」という考えも大切にしています。
人事施策が先に来るのではなく、経営課題に対応して人事施策を組み立てていくということです。
「〇〇という経営課題があるから、□□という人事施策を実施する。」というように、
全ての人事施策は、経営課題に紐づけて考えることが大切だと考えています。

———人事が『経営と現場のコミュニケーションエンジン』になるには、どうすればよいでしょうか?

久慈:ポイントは、2つあると考えています。

1つ目は、「経営視点から、戦略、事業を理解する」ことではないでしょうか。
「人事施策は経営課題を解決するための手段の一つ」ですから、
人事は、経営者の視点から、戦略、事業を捉えることが大切であると考えています。
経営の意図を現場の社員に「わかりやすく」伝えるためにも必要なことです。

2つ目は、「現場の社員と直接対話をする」ことです。
現場の社員と向き合って、直接対話をしないと、拾えない声があると思います。
また、対話と言っても、ただ社内で面談をしているだけで、社員が本音を話せなくては、意味がありません。

そこで、ランチや飲み会での対話が重要な役割を果たすと思います。
仕事だけの関係でなく、人としての関係を築くことで、本音を言える関係性ができるからです。
面談という形では相手も警戒してしまいどうしても本音は見えません。本音を言える信頼関係を築くことが大切だと思います。
現場の本音を引き出すことは、経営と現場をつなぐもう1つの柱だと考えます

例えばサイバーエージェントの取締役兼CyCASTの代表である曽山も、本社と子会社の経営に携わりながら、
週3回程は、ランチや会食で社員と時間を共にして、現場の社員の声を拾うようにしています。

採用氷河期を勝ち抜くポイントとは

———中小企業が、採用氷河期を勝ち抜くポイントはありますか?

荒井: サイバーエージェントを中から見ていて、またHLCの会員様の中で採用がうまくいっている会社に共通しているのは、「トップが採用にコミットしていること」だと思います。
採用が上手くいっている会社は、社長や経営陣、各事業の幹部などが採用を自分ごと化して時間を投資している印象があります。特に、社長がどれだけ採用にコミットできるかは、その企業の採用力に直結しているのではないでしょうか?

サイバーエージェントも、昔は、
社長の藤田自らが、採用の説明会に参加し、
会社からのメッセージを、直接学生に伝えていたそうです。

採用を受けている学生の気持ちを考えると、
社長が直接出てきて話をしてくれたら、嬉しいでしょうし、最終面接で直接話せるとなると、採用に対する思いも高まりますよね。

明日から始められる「リファラル採用」

———明日から始められる、おすすめの人事施策はありますか?

荒井、猪川「リファラル採用」は、おすすめです。

久慈:「リファラル採用」とは、「社員紹介での採用」のことで、
社員に人材を紹介・推薦してもらう採用方法です。

社員と個人的な繋がりがある人は、あう合わないを前提として知っていて、自社の魅力や社風を的確に伝えやすいため、効果的に自社にマッチした人材を採用することに繋がります。
それに伴い、採用した人の離職率も低い傾向があるそうです。
また、外部の採用媒体や紹介会社を利用した時と比べ、採用コストを抑えられるというメリットもあります。

サイバーエージェントも、「リファラル採用」には力を入れていて、専属のチームがあります全社一丸となって、みんなが採用にコミットする環境をつくるという上でも「リファラル採用」は重要な役割を果たします。
特に採用のリソース面で課題がある企業にとっては、社員全員が採用にコミットする環境が作れたら、これほど嬉しいことはありません。
明日からでもできる制度として「リファラル採用」はおすすめだと思います。

———「経営をアップグレードしよう!」の読者にメッセージをお願いします!

久慈:組織と事業が拡大していく中で、そのフェーズに応じて、想定される人事の問題は多々あります。
その時に、人事の問題を解決できるかどうかは、「人事施策の選択肢を持っているか」がポイントとなります。

未来に想定される人事問題を解決するためにも、
他社の成功事例や失敗事例を知り、選択肢を増やしていくこと
が大切だと私は考えます。

宣伝という形になってしまいますが、HLC人事施策の選択肢を増やす場というのもコンセプトの一つです
もし課題がある、これから課題がありそうだという経営者、人事の方はぜひ、人事を強くして、経営課題を解決していきましょう!

———CyCASTの皆様、貴重なお話ありがとうございました!

本記事の作成者:黒田訓英

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