CRM, 経営コラム

CRMって使いやすい?5つの導入事例から学ぶ中小・ベンチャー企業のCRM事情

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1.企業によって違うCRMの活用方法

1998年にアンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)が概念を確立して以来、大企業を中心にCRM(顧客管理)が導入されてきました。最近ではクラウドサービスの普及に伴い、中小企業での導入も増えています。

以前上記の「社長が知っておきたい、CRM(顧客管理システム)の基本」でもご紹介した通り、CRMがもたらすメリットは以下の通りになります。

☑営業マンに分散していた顧客情報を一元管理できる
☑適切な顧客サポートができ、顧客満足度の向上が図れる
☑メルマガ・グリーティングなどの発行・管理が効率的になる
☑過去の失注案件から案件を掘り起こして再アプローチできる
☑顧客管理の情報を分析して経営に役立てる

主に5つのメリットをもたらしてくれますが、その活用方法やニーズは企業によって様々。具体的な活用イメージが湧きにくいという方も多いのではないでしょうか?そこで今回は以前「中小企業でCRMを試そう。フリーで使えて便利なツール5選」で紹介したCRMを導入した企業それぞれの活用事例をご紹介します。

2.San Sanで変わる営業アプローチ-レノボ・ジャパン

世界的に有名なPCメーカーLenovoの日本法人、レノボ・ジャパンでは、クラウド型名刺管理システムのSan Sanを導入したようです。名刺を専用端末でスキャンすることで、あっという間に顧客データベースが作れるのがSan Sanの特徴です。 crm3.2 レノボ・ジャパンでは名刺情報の入力に手間がかかっており、顧客情報がタイムリーにアップデートできていないという課題を抱えていたそと言います。そこで目を付けたのが名刺管理システムのSan San。導入後には営業のアプローチに変化があったようです。

名刺情報が会社のデータとして共有できるので、たとえば新しいお客様にアプローチする際、営業マンは他の社員が持っている名刺情報を検索することができます。 それにより、チームメンバーが私の所有する名刺情報のなかに知りたいお客様をみつけ、「この方知っていますか?」と問い合せてくるようになりました。

レノボ・ジャパンの導入事例では、それまで分散、活用されていなかった名刺情報がSan Sanの導入で一元管理できるようになったことがわかります。分散していた情報が一つにまとまった結果、効率的な顧客管理、営業が行えるようになった事例と言えるでしょう。

3.エクセルからの脱却-イーフォース株式会社

リアルタイムOSと呼ばれる組込みシステム向けのオペレーティングシステムを開発、販売をするイーフォース株式会社では、クラウド型の顧客管理・案件管理が行えるZOHO CRMを導入したそうです。 創業当初は数名で顧客情報をエクセルで管理していたようですが、規模拡大に伴い情報共有が効率的に行えなくなったと言います。 zoho 導入以前は、エクセルに案件情報を記入、週一回のミーティングで共有していたらしく、情報の見える化・一元化に課題があったように見えます。導入後に得られた実感として同社代表取締役の与曽井 陽一氏はこう述べています。

営業担当が直接CRMにデータ入力するようになり、議事録などのデータも一元管理でき、また、より細かいレベルでの情報を管理できるようになった。 売上実績、売上予測のデータなどのエクセルでの集計の手間はなくなり、CRMでレポートを見るだけになった。

エクセルはPCのオフィスに入っていることもあり、使い慣れている部分もありますが情報共有がスムーズに行えない欠点もあります。会社の規模が10~20名を超えてくるとエクセルでの情報管理にスムーズさが欠けていく印象を受けまが、CRMの導入で情報の一元管理・見える化を図ると業務効率がアップします。

また、打ち込んだデータを元にレポートが作成されるのもCRMのポイント。イー・フォース株式会社は、情報管理の効率化が上手くいった事例と言えます。

4.ツールを1つに集約し、業務効率化-スターフェスティバル株式会社

プログラミングなしに「顧客管理」や「案件管理」などのアプリを簡単に作成できるのが、サイボウズ株式会社の提供するkintone。同ツールを導入して業務効率化に成功したのが、「”ごちそう”をお届けするサービス」を提供するスターフェスティバル株式会社です。 kitone 同社では導入前より、社内でChatwork、エクセル、SNSなど様々なITツールを使用していたそうですが、それ故に情報が分散されていたとのことです。特にChatWorkでコアな情報を取り扱っていたようで、チャットという形式上便利な反面、情報の整理が追い付かなくなったそうです。同社Web統括本部 IT戦略推進室の眞鍋氏によると…

チャットだけでなく、メールやSNSなど、それぞれの部署で色々なツールを使って情報管理をしていたので、必要な情報を後から追うのがとても大変でした。集計・分析をする時はチャットのログをたどってExcelにまとめてから行っていたのですが、だいたいこの作業に1時間ほどかかっていましたね。

こちらは様々なITツールを使用していた結果、情報が分散されてしまい業務効率が下がってしまった事例と言えます。様々なITツールが溢れる現代において、似たような問題を抱える企業も少なくないかと思います。同社ではkintoneの導入後、社内の情報全てが一括管理され、業務の手間を約3時間削減することに成功したそうです。

複数のツールを使用していると、同じデータの入力作業に時間が取られたり、すぐに欲しい情報が見られないなどの問題が生まれがちです。スターフェスティバル株式会社の事例は、ITリテラシーの高い企業に起こりがちな事態を象徴しているのではないでしょうか?

5.営業戦略策定に役立てる-イベントレジスト株式会社

イベント開催のためのプラットフォームを提供しているイベントレジスト株式会社では、圧倒的な低価格と使いやすいインターフェースで中小企業に人気のCRM、ちきゅうを導入したそうです。 chikyu エクセルベースで顧客情報、案件管理を同社では行っていたそうですが、過去を振り返って分析が出来ず、どういう商品が売れたのか、失注の原因がわからないなど、営業戦略を立てるための情報が蓄積されていなかったと言います。同社COOの小笹文氏によると…

顧客や案件の管理をするだけなら、正直Excelベースでも問題なかったんです。ただ困るようになったのは、過去を振り返って詳細な分析ができないことでした。どういう商品構成が最も売れたのか、一番ニーズの高かった機能は何か、失注した要因は何だったのか……そうした大切なことが、個人の記憶レベルでしか残っていなくて。
これからは、日々の営業活動をきちんと蓄積して定期的に振り返り、次の営業戦略を立てる材料にしなければいけない。そのためには、もうExcelでは限界だな、と。

過去の失注要因や、お客様受けの良い商品など、営業の現場では様々な情報が生れています。しかし、そういった情報は属人的な管理に落ち着きやすく、企業の資産として活用できていない企業も多いかと思います。

効果の高い経営戦略を取るには、土台となる数値、データがあるほど確度が高くなります。 過去のデータを経営戦略に上手く生かしたいと考える企業にとって、イベントレジスト株式会社の導入事例は参考になるかと思います。

6.営業マン全員のエース化を図る-株式会社LIFE PEPPER

海外を専門にしたマーケティング支援を行う株式会社LIFE PEPPER。こちらの企業ではすべての業務が繋がるクラウドERPのALL-INを導入。 all-in 2014年に創業したばかりの若い企業ですが、顧客管理や営業活動に課題を抱えていたため、経営のシステム化に取り組もうと考えたそうです。

私たちの課題は、営業活動で個々のセールスマンにノウハウが偏在化していることでした。理想は全員がエースのような会社にすることです。そのためには営業活動のデータを蓄積・分析し、標準化を実施していかなければなりません。

創業間もない企業やスタートアップほど、セールスマンにノウハウが偏在したり、エース営業マンに頼ってしまうことはよく起こりうるかと思います。営業の体制整備やノウハウの蓄積という観点から考えて、CRMの早期導入は会社の資産を積み上げるのに一役買うではないでしょうか?

7.終わりに

これまでご紹介してきたように、企業によってCRM導入の理由や活用方法は様々です。「情報が分散されていたから一括管理したい。」「エクセルの管理に限界を感じる。」など、はっきりとした導入理由がある印象を受けます。

様々なCRMがある中、企業によって合う・合わないという相性もあるでしょう。CRMの導入に失敗しないためにも、まずは導入して解決したい課題の見直しを図ったり、実際に無料トライアルなどで使用感を確かめるなどの作業も必要になると思います。

 

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