顧客目線の経営を行う上で欠かせない指標が「LTV」。安定した企業運営や継続的な企業の成長はLTVの向上無くして実現できません。今回はそんなLTVの計算方法とその上げ方を紹介します。
LTVとは?
LTVは「Life Time Value」の頭文字をとった言葉です。
日本語で表すならば顧客生産価値。顧客が生涯を通じて企業にもたらす利益のことを指します。顧客の商品やサービスに対する愛着が高い企業ほどLTVが高くなる傾向があります。
例えばアップル社はLTVが高い企業といえるでしょう。
iPhoneはもちろんのことパソコンはMac、アップルウォッチやiPadも持っていてバージョンアップがあれば、新しいものに買い替えるというファンが多くいます。アップル社の強さの裏にはこのような熱狂的なファンによる安定的な利益があるのかもしれません。
なぜLTVが重要なのか?
市場の競争が進むほど新規顧客の獲得が難しくなります。
さらに新規顧客を獲得するコストは、既存顧客のコストに比べて5倍といわれています。成長期の市場なら新規顧客を獲得する施策が必要ですが、日本のように成熟期の市場なら既存顧客を重視した施策も重要です。
LTVが分かれば新規・既存の顧客に対する商品やサービスや施策の費用対効果が把握でき、LTV分析を積極的に行うことで新規顧客を獲得するのに必要なコストや、既存顧客のLTVを向上するために必要なコストが正しく把握できます。激化する競争を生き残るためにもLTVを正しく把握し、施策や商品開発を実施していきましょう。
きっと安定的長期的な企業利益へ繋がっていくはずです。
知っておきたいLTVの計算方法
- LTV=1回あたりの平均購買単価×平均購買頻度×平均購買期間
LTVは上記の方法で簡単に算出できます。本来LTVは顧客が人生において、どれだけ価値を見出したかを表す指標です。LTVを算出する上で一生の間という期間は分からないので、ここでは平均購買期間を想定して計算します。
LTVの計算方法自体はとてもシンプルです。例えばある飲食店で、年間20回程度訪れる顧客が700円の商品を3年間続けて購入した場合、
前述した式に当てはめると下記のようになります。
- 700(平均購買単価)×20(平均購買頻度)×3(平均購買期間)=42.000円(LTV)
このように簡単にLTVが把握できます。さらに細かく分析することでより具体的な数値を導き出せます。更に細かい計算方法を見ていきましょう。
更に細かい計算方法
- 維持顧客数=新規顧客数×顧客維持率
- 顧客購買粗利額=顧客単価×維持顧客数
- 顧客維持費=顧客1人あたりの顧客維持費×顧客数
基本的に前述したLTVの計算方法で十分な数値が求められます。施策などと連動させてより詳細な分析をする場合は、上記の計算方法を使ってみてください。各数値を求めればLTVを向上させる施策が立てられます。
- 合計LTV(単年度あたりの収益)=顧客購買単価-顧客維持費
最後にそれぞれの式で求めた数値からこの式を導けば合計LTVが求められます。
期間の取り方はどうする?
最後に気になるのはLTVを算出する際の期間の取り方です。本来なら顧客の一生分の期間を元に算出したいですが、もちろんできないため期間を固定します。長期間のデータを用いた方がその分顧客獲得の施策にかかるコストも増えてしまいます。
もし、期間を取る場合はできるだけ短期的な期間がおすすめです。一般的には半年から1年程度、リピーターの多い業界は1年から3年など顧客のデータを元に決めてください。LTV向上を狙うなら短期的に施策のコストを回収できるようにするとより良いでしょう。
LTVを向上させて売上アップを目指す
最後にLTVを向上させる方法をご紹介します。具体的にLTVを向上させる施策を行うにはどうすればいいのか理解して、今後の経営に役立てていきましょう。
LTVを向上させるためには
- 顧客ごとに最適なアプローチを行う
- 顧客が満足する商品やサービスを展開する
- 顧客を分析して見える化する など
LTVを向上させるために重要なのが顧客へのアプローチです。顧客を囲い込み、離反を防止することでこれまで以上に顧客志向の経営ができます。そのためには既存顧客、新規顧客、優良顧客、休眠顧客など全ての顧客が満足する商品やサービス展開が重要です。
LTVを最大化するアプローチを行うなら、現在の顧客を分析しどのような傾向があるのか見える化するといいでしょう。顧客が見える化できれば各収益をあげるアプローチができます。
手軽にLTVを向上させるならクラウド経営ツールなどを導入して企業のデータを見える化してください。その上でLTV向上に必要な施策を立てていきましょう。
ALL-INを利用してLTVを分析
弊社が提供しているALL-INはクラウドベースの経営ツールです。ALL-INを利用すると企業全体が見える化できます。LTVを向上させるためには顧客志向の経営が必要です。まずはALL-INを導入して見える化を行いましょう。
ALL-INはLTVの向上に役立つ顧客管理に関するステータスを、いつでも見える化してくれます。コックピットと呼ばれるホームでは、顧客管理を含めたあらゆるデータを集めて見ることが可能です。
- 平均CLVの推移
- 平均リピート回数
- 顧客ステータス進化率
- 顧客平均接点回数 など
上記のようなLTV向上に欠かせないデータを分析して顧客志向の経営に役立ててください。ALL-INではこの他にも営業支援や集客ツールといったシステムが使えるので総合的に企業の収益を上げられます。
まとめ
売上アップに欠かせないLTVの計算方法を紹介しました。LTVは商品やサービスを展開する上で欠かせない指標です。計算方法を理解したら顧客分析を行って施策を展開しましょう。LTVを向上させるなら弊社のALL-INがおすすめです。顧客情報以外にもさまざまなデータを見える化してLTVの向上に努めてください。
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