社長の忙しさは理解されにくいと言われています。営業なら顧客に訪問して営業したり、経理なら帳簿を付けたりと明確な役割がありますが、社長には明確な役割が無いために社員からこのように思われやすいようです。
そして、社長自身もなぜ忙しいのかよくわかっていないということも多いのではないでしょうか。日々の社員の誰にも任せられない仕事をこなしているといつの間にか時間が経過しているということも多いのではないでしょうか。
本記事ではなぜ、社長が忙しくなっている原因と対策について検討します。
社長の忙しさの半分以上は「現状把握」にある
結論から言えば、社長の忙しさの半分以上は「現状把握」にあると言えます。現状把握とは会社の現在の経営状態を把握するということです。
社長は会社を導く存在で、従業員と協力しながら会社の業績を拡大する役割です。しかし、実際には会社を成長に導くという役割を社長が果たすのは困難です。特に中小企業の社長は突発的なトラブルの対応に追われがちです。
「営業部隊が、不調で売り上げが足りないので自分の営業に行かなければならない」
「今、試算表を見たら資金が不足しそうなので、急いで銀行から融資をとりつけないと」
「来月、突発的に社員が退職してしまうから求人を出して、穴を埋めないと」
という突発的なトラブルに対応しているうちにいつの間にか時間が過ぎているという経営者も多いのではないでしょうか。このようにトラブルに対応しなければならないのは、適切な人材がいないという場合もありますが、時間がないので社員の誰にも頼みにくいということがあります。
例えば、余裕を持って売上が足りなくなることが予想できていればマーケティングによって見込み案件を増やしたり、営業マンに発破をかけて売り上げを増やすこともできるでしょう。資金が必要になることにも早く気付けたなら気持ちに余裕ができるはずです。しかし、大抵の場合は、少し焦らなければならないタイミングで気づいて対応するので忙しくなってしまいますし、気持ちに余裕もなくなってしまいます。
つまり、中小企業の社長が忙しくなっている原因は、現状把握が遅れることによって、社長が対応しなければならないことが増えて、期限も短いので気持ちに余裕がなくなってしまうことにあるのです。
「現状」が把握できていないと、よくわからないけど忙しくなる
また、そもそも経営管理ができていなくて、原因不明の不調に経営が圧迫されているという会社も少なくありません。原因はよくわからないけど、単月の営業利益が赤字である、お金が足りないというけど原因がわからないから社長も一緒に営業して売り上げをあげようとしているという会社も多いのではないでしょうか。
もちろん、本当に売上不振で赤字になっている場合もありますが、原因が別のところにあるケースも少なくありません。
例えば、商品の粗利率が変わったのに同じ商品を販売していて売上総利益が落ちたことが原因かもしれません。資金繰りが悪化したのは、利益が減ったのではなく取引先との決済条件を変更してキャッシュインまでの期間が長くなったから、必要な運転資金が多くなったからかもしれません。
その場合、いたずらに営業として売り上げを増やそうというのは本質的な解決にはならないでしょう。
「現状」を認識する、「現状認識を早める」ためには経営管理システムが必要となる
以上のことをまとめると、中小企業の社長が効率的に仕事を行うために重要なことは現状把握のスピードを早めることが必要です。
現状把握を早く行うことができれば、問題に対する対策の幅も広がりますし、気持ちにも余裕ができます。現状把握のスピードを早めるためには経営管理システムの導入が必要です。経理管理システムと言えば、大企業の社長が会社の全体像を把握するために手段で費用もかかるので中小企業には関係ないと思われるかもしれません。
しかし、中小企業の方が経理管理システムについてのニーズが高いのではないでしょうか。確かに組織が巨大な大企業と比較して、中小企業は組織が小さく社長が人力で管理できるのでわざわざ高いシステムをかけてシステムを導入する必要はないと思われるかもしれません。
しかし、組織の大小に関わらず、人間同士のコミュニケーションには空白が生じがちです。後から考えると言われていたのに忘れてしまっていた、もっと早く営業状況を知っておけば対応できたのにということも多いのではないでしょうか。一般的に中小企業の方が資金に余裕が無かったり、人材が不足しているのでこのようなコミュニケーションによる空白が経営に影響を与える可能性が高くなります。
また、そもそも経営管理をしていないという場合は非常に危険です。単月の収益が赤字か黒字化は試算表を作ってみないとわからないという状況は非常に危険です。事前に着地点が分かっているからこそ対策が打てるのであって、経営管理をせずに着地点が読めない状態で経営するのは行き当たりばったりで、経営リスクが高くなってしまいます。
よって、中小企業といえども、経営者が精度の高い経営を行うためには経営管理システムを導入した方が良いでしょう。
昔は経営管理システムといえば、大企業がSIerに頼んで自社の業務に応じてオーダーメイドで開発してもらう高価なものでしたが、現在では中小企業でも購入しやすい価格帯で利用できるシステムも増えています。
クラウド経営管理システムの例
では、いくつかのクラウド型の経営管理システムを紹介します。
- board
boardは見積書・発注書・発注請書・納品書・検収書・請求書・領収書作成などバックオフィス業務+周辺業務の管理を行うシステムです。
コースは1人のユーザーのみ使えて一部機能が制限されているPersonalから50人のユーザーが使えて、機能の全てが使用できるPremiumコースまで4種類があります。
料金は月額980円~5980円です。
- Aippear
次に紹介するのがAippearという経営管理システムです。Aippearは顧客管理、案件管理、営業進捗管理、原価管理、タスク管理、書類共有、見積書作成、入金管理、在庫管理、経営分析、メンタル管理、AI活用など様々な機能を備えたシステムです。
コースは3種類に分かれていて、一番安いライトプランで初期費用12万円、一番高いプロフェッショナルプランで初期費用36万円となります。月額利用料はコースに関わらず、5ユーザーまで3万円、以降1ユーザーにつき2000円が追加で必要になります。
- ALL-IN
最後に紹介するのは弊社が開発しているALL-INです。ALL-INでは顧客管理、営業支援、集客ツール、グループウェア、チームビルダー(開発中)、人事/給与、会計/財務、販売/仕入れ/在庫、経営ナビ、コックピット(経営状況を定量的に示す機能)という機能を備えています。
初期費用は10万円で月額基本料は3ユーザーまで5万円、以降1ユーザー毎に3000円が追加で必要となります。
まとめ
以上のように中小企業の社長の忙しさを解決するための経営管理システムの重要性について説明してきました。中小企業の社長の忙しさのほとんどは現状把握ができていない、遅いことにあります。現状把握が遅ければ、問題に対する対策の幅が期限によって制限されてしまい、通常業務のある社員に任せられない仕事が増えてしまいます。また、時間が無いことによって社長の気持ちにも余裕がなくなってしまいます。
社長の忙しさを解決するためには、現状把握をできるようにする、スピードを早めるために経営管理システムを導入する必要があります。一口に経営管理システムと言っても様々なですが本記事では3種類の経営管理システムを紹介しました。
弊社が開発・提供しているALL-INは経営システムの中でも他社が備えていないような集客管理のシステムまで備えています。また、経営者が会社の現状を簡単に素早く把握するためにコックピットという専用のシステムを用意しています。
ぜひ、経営管理システムの導入に興味をお持ちの方はお問合せください。
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