生産性向上のヒント

経営者なら押さえておきたいトピックス OKRとは

OKRとは

企業経営に際しては、経営者のビジョン・行動力・カリスマ性といった経営者自身の能力が重要な要素と言われています。特に企業が小規模な間は経営者自身のこういった能力が、企業の成長スピードに直結する傾向にあります。しかし、企業が一定の規模を超えてくる時には、経営者自身の能力だけではなく、組織としての能力を高めることが重要になってきます。

企業は一定の目的のために存在しますが、企業を構成し動かしていくのはあくまで人であるため、経営者自身の力だけでは限界があり、企業を構成する人が組織目標を達成するための動き方をしなければ、企業としての成長には繋がらないからです。

そして、企業を目標に向けて管理運営していくことを、組織マネジメントと呼びます。組織マネジメントは、企業の目標と組織の原動力である人の目標をリンクさせるための仕組み作りのこととも言え、企業経営を成功させるための非常に重要なポイントと言われており、組織マネジメントにおいては、一定の目標管理手法を使って実行されることが一般的です。

目標管理手法としては、目標達成のための定量的な指標であるKPI(Key Performance Indicator)が有名であり、実際に採用している企業が多い傾向にありますが、最近注目を浴びている管理手法にOKRがあります。

OKRとは、Objectives and Key Resultsの略語であり、日本語では「目標と主要な成果」となります。日本語訳からも分かるように、企業としての目標設定と、それを測定する部署・個人ごとの主要な成果を明確に分け、タイムリーな成果測定・評価と変更を繰り返しながら、目標達成を目指す管理手法です。元々、アメリカのインテル社で考案された管理手法であり、FacebookやGoogleなどでも導入されていると言われています。最近では日本でもスタートアップやベンチャー企業において、採用する企業が増加傾向にあります。

従来の管理手法の多くは、企業全体の中長期の目標を細分化したものを各部門・個人の目標として単純に設定していたため、企業の目的に合致しない管理となっていたり、測定・評価に時間がかかり、各人のコミットが不十分になるケースが多かった傾向にありました。

しかし、OKRは各部門・個人の目標単位への落とし込みについて、より主体的な取り組みが可能となるタイムリーな設定へと変更することで、よりタイムリーかつ柔軟な、また個人としてもモチベーションを持って取り組むことが可能となるという点で、変化の激しい現代にマッチした管理手法として注目を浴びているのです。

OKRは、企業全体としての目標と企業の構成員の目標をリンクさせることで、より活発なコミュニケーションを生み出し、スピード感ある柔軟な成長を可能とする管理手法と言え、これからも採用する企業が増加することが予想されています。

 

OKR導入のメリット

注目を浴びているOKRですが、導入した場合にはどのようなメリットがあるでしょうか。OKRの特徴を確認することで、そのメリットが分かります。

OKRでは、企業全体の目標設定(Objectives)においてはシンプル・定性的・短期(1か月~3か月)という点個人の主要な成果(Key Results)においては、定量的(数値で測れる)・多すぎない・チャレンジできる難易度・70%程度がゴールという点が、それぞれ主な特徴と言われています。

企業全体の目標設定として、シンプル・定性的という特徴より、非常に大胆な目標設定が可能となり大きなビジョンを見せることが可能になります。また短期的な目標とすることで、迅速な展開が期待できるというメリットが生まれます。

また個人の主要な成果という点で、定量的な多すぎない3つ程度に絞った成果を目指すことで、各個人の目標設定の時間が節約でき、それにより目標に集中した対応が可能となり成果の精度が向上します。そして、業務への集中により、企業の構成員の業務へのコミットも向上し、モチベーションの向上も見込めます。

さらに、目標設定における時間の節約や成果を絞ることは、現在のような労務管理面での課題が多くなってきている状況下においても、企業の成長戦略上、有利な環境を作ることになります。

また、定性的な企業全体の目標の枠組みの中での成果を目指す点から、企業内の相互連携が強まる効果もあります。企業の構成員の力が企業全体としての目標にマッチした形で発揮されるようになるという点で、大きなメリットがある管理手法であると言えます。

OKRを導入することで、大胆な成長目標を持った、組織内での連携が取れた形で目標に向けた取り組みが可能となる非常に筋肉質な組織構築が可能となるのです。

MBO・KPIとの違い

OKRはメリットの多い目標管理手法ですが、従来から採用されている目標管理手法とどういった点が異なるでしょうか。一般的な管理手法としてはMBO(Management By Objectives)、KPI(Key Performance Indicator)がありますが、それぞれの手法とOKRの違いについて確認します。

MBOは1年を通じた主に従業員の報酬決定のための業務パフォーマンスの管理手法です。MBOは1年を通じて設定した従業員の定量的・定性的な目標に対して、達成状況ではなく達成できたか否かという点を指標として上司が査定を行い評価します。OKRが組織全体の目標を想定した管理手法であるのに対して、MBOを上司と部下という関係における、パフォーマンス管理・報酬決定のための管理手法であるという点が、大きく異なります。

MBOもケースによっては非常に有意義な管理手法ではあるものの、上司と部下という限られた関係における管理手法であり、また成果の評価が達成割合ではなく100%か否かという白黒をつける方法であることから、企業全体としての目標とはマッチしない従業員が達成しやすい目標設定を行うことで、結果的に企業の成長に繋がらないという状況が生じる可能性が高くなります。

特に変化が激しい現在のビジネス環境においては、この傾向が強くなると考えられています。木を見て森を見ずという諺がありますが、OKRは森から木へと視点を移していくのに対して、MBOは木を見に行く手法であるため、まさにこの諺の状況が生じる可能性があるという点が、MBOのデメリットと言えるかもしれません。

次にKPIです。KPIは目標管理指標という点では、OKRと同じです。しかし、KPIは目標達成に向けたプロセス管理のための管理手法であるのに対し、OKRは目標達成に向けた全社的な対応を活性化させるための管理手法という点で異なります

KPIはプロセスごとの定量的・定性的なゴールを設定し、各部・個人の達成度合いを測定していくものですが、OKRは全社的な目標達成のためにどういった方法をとるべきなのかを全社的な相互連携、積極的な関与を促すための管理手法です。KPIとOKRはそれぞれ管理手法としての目的が異なることから、それぞれの方法を利用して成長に向けて取り組みことが重要であると言えます。

OKR導入のステップ

次にOKRを導入する際の手順についてです。OKRは全社的な目標を達成するために導入する手法であるため、まずは全社的な企業としての目標設定が必要になります。全社的な目標設定の後、各部、各個人へと目標をブレイクダウンしていき、達成する成果の設定を行います。これは経営者・上席者からの一方通行ではなく、コミュニケーションをとりながら相互に連携しながら行います。

そして、OKRの設定が完了したら、タイムリーな(例えば週1回)のペースで進捗管理(チェックインと言います)を行い、中間レビュー、最終レビューと期間を区切って1か月~3か月内の対象期間での成果の状況を確認します。チェックインというタイムリーに状況確認を実施することで、課題点への対応方針を協議し、よりスムーズなタスクの達成への取り組みへと繋げることが可能になります。また、業務難易度の調整も可能となり、組織の構成員のモチベーション維持にも繋がります。

まとめ

OKRは変化が激しい環境に柔軟に対応するために、非常に有用であり、組織の目標に向けてOKRを導入するメリットは非常に大きいと言え、これからのスタンダードになる管理手法であると言えます。

OKRを導入するに際しては、目標設定のためのビジネス環境の把握、そして、成果を獲得するために企業内における連携強化が必要不可欠となります。またタイムリーな対応のため、スピード感ある対応が可能な状況も求められます。そのため、企業が置かれている状況を外部・内部の状況、タスクの進捗状況ををタイムリーに把握できる体制を構築する必要があります。

この点、ALL-INはタイムリーにビジネスの全ての要素をサポートするシステムであり、必要な指標をBIで適切に表示することが可能となるため、適時に企業が置かれている状況を確認することができます。タイムリーな情報把握を通じて、環境変化、現状の課題の理解を進めることができるため、全社的に一体感を持って目標管理手法であるOKR導入をよりスムーズに行うことが可能となります。

ALL-INは、大きな成長を目指す経営者を強力にサポートすることができるオススメのツールです。

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