現在、「企業経営」と「ITの活用」は切っても切り離せない関係となっています。業務の効率化に止まらず、サービスや事業への戦略的活用などITが求められる範囲は年々広がっています。
今回は日本企業におけるIT投資比率についてご紹介します。
第1章では、日本企業におけるIT投資比率の現状についてお話しします。第2章では、業種別に見たIT投資比率、そして投資目的の分析を行います。第3章では、中小企業におけるIT投資の現状について触れたいと思います。第4章では、進化するIT技術と今後の動向についてご紹介します。
IT投資比率と現状
下記のグラフをご覧ください。こちらはIT予算の増減を指数化した「IT投資増減指数」の推移を示したものです。
リーマンショックがあった2008年-2009年で大きく落ち込んだものの、それ以降は右肩上がりでIT投資額が増えていることがお分かり頂けると思います。
日本経済の緩やかな成長に伴い、今後もIT投資は増加傾向が続くでしょう。収益改善を背景とした老朽化システムの更改や、人手不足対応や生産性向上を目的とした業務改善ソリューション導入もIT投資の増加を後押ししています。
今後もAI/機械学習等の台頭などにより、増加傾向が続くでしょう。
次章では、業種別に見たIT投資比率の違いとIT投資をする目的を詳しくご紹介していきます。
業種別IT投資と投資目的
IT投資の状況は業種ごとで大きく異なります。
下記のグラフをご覧ください。
<出所>日本情報システム・ユーザー協会
金融におけるシステム投資の増加率が最も大きくなっていますね。キャッシュレス対応を含めたFinTechへの投資が大きいものと考えられます。
グラフからわかるようにIT投資に関して「減少」と答えた企業よりも「増加」もしくは「不変」と答えた企業が多く、業種全体としても堅調に伸びていくことがお分りいただけるかと思います。
次に、IT投資の目的について見ていきましょう。
<出所>日本情報システム・ユーザー協会
前回からの大きな変化は「商品・サービスの差別化・高付加価値化」が9位から5位へ急上昇している点です。
企業がITの戦略的な活用により競争優位性を築こうとしている様子が伺えますね。
前回調査から変わらず業務プロセスの効率化、迅速な業務把握、情報把握はTOPに並んでいます。この2つが多くの企業にとって投資対象となっている背景には、少子高齢化による人材不足があります。人材不足による業務工数圧迫は引き続き大きな課題なのです。
では、IT投資を行っている企業はどのようにITを用いて業務プロセスの効率化や業務把握、情報把握の迅速化を行っているのでしょうか。
多くの企業は、業務システム導入を選択しています。業務システムを導入することにより、業務の見える化、一元化、資産化、共有知識化など様々なことができるようになり、多くの面で生産性を向上させることが可能になるからです。
特に、弊社が提供しているALL-INは、中小企業に特化した業務マネジメントシステムであり、ERPシステム、SFA(営業支援)システム、CRM(顧客管理)システム、BIツール、タスク管理機能など、中小企業の経営に必要な業務システムが全て一つに詰まっており、業務プロセスの効率化や業務把握、情報把握の迅速化を容易に、そして効率よくできるシステムとなっております。
では、次に中小企業におけるIT 投資の現状はどうなっているのか。さらにIT投資比率の高い企業は売上、そして利益につながっているのかを検証していきます。
中小企業におけるIT投資の現状
ここからは、中小企業にフォーカスし、中小企業におけるIT投資の状況、そしてIT投資が売上、利益につながっているのか否かをご説明します。以下のグラフは、情報システムの導入有無を大企業と中小企業で分けたものです。
どの分野でも中小企業は大企業に比べ、情報システムの導入に積極的でないことが見て取れると思います。
これは事業規模が小さく、高度な情報処理は必要ではないと考えている中小企業が多いことが最も大きな要因となっています。しかし、2章でも述べた人材不足の波は中小企業の方により大きくのしかかる問題です。
ですので、中小企業だからこそ、IT導入による業務効率化を急がねばなりません。
では、IT投資比率の高い中小企業は本当に成果を上げているのでしょうか?その答えは下記の3つのグラフを見ていただくと明白かと思います。
2つの棒グラフは、IT投資有無別の企業の売上高、経常利益の違いを示したもので、折れ線グラフは6年間におけるIT導入後の伸び率を示しています。
この3つのグラフから、中小企業にとって、IT 投資がいかに成果に結びついているかが分かります。
次回以降、ITをフルに活用し、業績を上げた企業を取り上げ、中小企業におけるIT活用法についてもご紹介したいと思います。
進化するIT技術と今後の動向
最後に、最新のビジネス向けIT技術の紹介、そして今後の動向についてお話しします。
ワークスアプリケーションズという会社は、AIを搭載した業務システムであるHUEを提供することにより、ビジネスマンの働き方を大幅に変えようとしています。
HUEを使うことにより、入力といった単純作業がなくなり、クリエイティブな仕事に専念することができます。ワークスアプリケーションズの調べでは、日々の業務時間の約7割の時間が打ち込みや情報整理の雑務に費やされているとのことです。その時間を全てHUEによって0にできるということは、生産性の向上はもちろん、働く人の仕事に対する姿勢を変えることにつながるでしょう。
なぜなら、今ままではルーティン化された業務をこなしていればよかったのに、今後はいかに業務時間内にクリティカルな仕事ができるか、業績や差別化に繋げることができるかが求められるようになるからです。
国を挙げて働き方改革が進められている今、あらゆる企業のルーティン化された業務はAIに置き換えられていくことでしょう。
また以下のグラフからも読み取れるように、ITは企業のグローバル展開には欠かせないものとなるでしょう。
つまり、ITは人材不足による業務改善、グローバル化の両波を飛び越える手段になるのです。
おわりに
アメリカや世界の先進各国に比べ、日本企業経営者のITに対する重要度の認識度は非常に低く、遅れをとっているのが現状です。
今後経営者の方は、世界で戦える企業にするために、ITの重要性を理解し、ITを活用した経営に転換していく必要があることは明らかです。
特に中小企業は今後、ITへの投資と活用が死活問題になってくることは間違いないでしょう。
これまでお伝えしてきた通りIT投資、システム導入は早ければ早いほど大きな効果をもたらします。
多くの中小企業のIT投資を後押している弊社の業務システムALL-INの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
気になった方はぜひ、こちらに記事も合わせてご参照ください。
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