生産性向上のヒント

企業の成長サイクルを知り、ステージに合わせた打ち手を考える(2/5)~幼年期編~

成立したての企業と、上場している大企業では経営の仕方が違うということは想像に難くないことです。企業の成長ステージによって打ち手は変わり、成長ステージは幼年期、成長期、成熟期、衰退期の4つに分類することができます。本記事では企業の成長ステージの中でも特に「幼年期」とはどのような時期なのかについて説明します。

 

幼年期-起業・創業-とは

幼年期は起業したての状態のことを指します。起業したての会社は赤ちゃんと同じ状態です。「ヒト・モノ・カネ」の三大経営資源はいずれも不十分で、ちょっとした采配のミスで倒産してしまう場合があります。一説によると、企業の約半分は1年のうちに倒産もしくは解散して、3年で30%、5年で15%、10年後まで残っているのが5%だと言われています。

もちろん、人生設計において戦略的に会社を解散したりする場合もあるので、この確率だけを見て、起業は難しいと思う必要はありませんが、無計画な起業のリスクが高いのはこのデータより確認できます。

このような幼年期を通過して、起業を成長期に進化させるためには、事業を成長軌道に乗せる必要があります。創業したての企業は商品やサービスをこれから作り込んでいく段階ですし、開発した商品やサービスが市場に受け入れられるか、きちんと利益を作ることができるかは試してみなければわかりません。

幼年期の何のリソースも不足している状態から、いかに事業を成長軌道に乗せるかは経営者に課せられる最初の試練だと言えます。

 

幼年期における課題と打ち手

では、幼年期にはどのような課題が発生するのか、ヒト、モノ、カネという3つに分類して、それぞれに対する打ち手について検討します。

 

ヒト

まずは、「ヒト」における課題と打ち手について検討します。

 

ヒトにおける課題

創業期におけるヒトは非常に重要です。創業期の企業にとって人を雇うことはリスクが高いからです。ヒトを雇うということは正社員なら最低でも毎月20~30万円の費用が必要で、創業期の企業にとって重い負担で、その社員の能力に問題がある場合、会社の経営が危機に晒される可能性があります。

また、金銭的な余裕があっても大変です。創業したての企業に好んで入ってくる人材は少ないからです。よって、ヒトを雇うにしても、雇おうとするにしても課題を抱えています。

 

ヒトにおける打ち手

このような創業期のヒトに関する打ち手として挙げられるのが、外注を利用することです。外注についてはコストが高くなると思われるかもしれませんが、外注はコスパが悪いと思えば契約解除することができますし、プロに頼んだ方が社員として抱えるよりもかえってコストが安くなることも多いです。

またシステムなどにより業務を効率化、遠隔で仕事ができるようにすれば、少ない社員でも事業を運営することが可能です。創業期のうちに外注を使って固定費を変動費化し、効率的な事業運営ができる体制を構築した方が良いでしょう。

 

モノ

続いて「モノ」に関する課題と打ち手について説明します。

 

モノにおける課題

モノとは扱っている商品やサービスのことを指しますが、創業期の企業の商品やサービスはまだ市場に受け入れられるかはわかりません。どのような客層に受けるのか、どのように商品を販売すれば良いのか、どの位の収益が発生するのかは実際にやってみなければ現実の反応はわからないからです。

そして、多くの企業はどのような市場のニーズと合致する商品をつくるか調整したり、どのようなユーザー層に、どのようなセールス、マーケティングしたりすれば良いか四苦八苦することになります。

この問題さえ解決できれば幼年期から成長期までの進化に一気に近づくことができます。

 

モノにおける打ち手

商品開発やマーケティング・セールスに関しては明確な答えが存在しません。商品やサービスによって正解が異なるのはもちろんのこと、同じ商品やサービスでも商圏や会社が持っているリソースによっても正解が異なる場合もあります。

はやく、市場のニーズとモノを一致するために必要なことは素早く試行錯誤をしてデータを元にきちんとした判断を行うことです。データを保存、分析するためにはシステムなどによってきちんと情報を管理しなければなりません。

 

カネ

次に、「カネ」における課題と打ち手について検討します。

 

カネにおける課題

創業期におけるカネに関する課題は、資金調達の方法が限られているということです。創業期の企業にはまだ実績も無いので、銀行などの金融機関はなかなか融資してくれません。しかし、創業期には設備やオフィスを用意したり、運転資金を効率的に使えなかったりして何かと予定外の出費がかさみがちです。

ヒトを雇うのにも、商品を開発するのにも、マーケティング、セールスをするのにもさまざまな事にお金は必要です。

 

カネにおける打ち手

カネにおける打ち手として考えられるのが、政府系金融機関の創業融資や都道府県成長損の制度融資を利用するパターン、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家などから出資を募るパターン、クラウドファンディングを使用するパターンです。

政府系金融機関や都道府県や市町村が創業者向けに特化した融資性を用意していることがあるので、このような制度を使って創業資金の不足分を補うというのが解決方法の1つです。

また、注目されている業界で将来が有望な企業は投資家から投資を募る手法も考えられます。ただし、他の手法と比較すると成功確立は低いですし、投資を受けると経営にも制限が課せられるので、あまり期待しない方が良いでしょう。ただし、一部の成長が著しい業界においては、投資を受けるということは事業を成長させる重要な条件になっている場合もあります。

最後に、クラウドファンディングによる資金調達ですが、近年は面白い商品やサービスはクラウドファンディングでも十分に資金調達が可能になりました。商品やサービスの市場性を測る上でも挑戦してみても良いでしょう。

 

幼年期が成長期以降に与える影響

会社が成長軌道に乗ってから、改めて別のビジネスをするということもありますが、大抵の場合は成長期の事業は幼年期の延長上にあります。そのために、幼年期にどのような会社を目指すかということは後々の会社の発展の仕方にも影響を与えると考えられます。

会社は大きくすることが必ずしも正解であるとは限りません。事業規模を大きくして大きな会社を目指すのも正解ですし、社長1人の会社でいかに生産性の高い会社を構築するのかというのを目指すのも良いです。

成長期以降になると、社員も増え始めると急激な方向転換が難しくなるので、幼年期のうちに色々な可能性を模索した方が良いでしょう。

 

まとめ

以上のように、4つの企業ステージの最初の段階である幼年期について説明してきました。ヒト・モノ・カネに関する個別の課題と打ち手の部分でも少し説明しましたが、システムをいかに活用するかは幼年期から成長期に移行するためのポイントでもあります。

経営者一人の状態から社員を雇える状態になるためには業務を効率化した方が良いですし、業務が効率化された会社の方が利益を出しやすいので早く成長期に移行することができます。

弊社が開発したALL-INは企業経営に必要なシステムがオールインワンパッケージになっており、幼年期からシステムを使った効率的な企業運営が可能になります。これから起業する、起業したてで事業をはやく軌道に乗せたいという経営者の方はぜひALL-INの導入をご検討ください。

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