『サイバーエージェントのグループ会社社長インタビュー連載企画』
【第9弾】今回は、サイバーエージェントのグループ会社、株式会社Colorful Palette近藤社長に、「自社サービス愛をもって、チームの総合力を最大化する方法」についてお聞きしてきました!
株式会社Colorful Palette
代表取締役社長 近藤 裕一郎<経歴>
ゲーム開発会社にて、ディレクター・プロデューサーとしてアプリ・スマートフォンゲームの開発に従事。2014年 株式会社Craft Egg創業メンバーとして参画。取締役に就任。
プロデューサーとして「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」に携わる。2018年 Craft Eggの子会社として、株式会社Colorful Palette設立。代表取締役社長に就任。
<企業情報>
株式会社Colorful Palette
https://www.colorfulpalette.co.jp
Colorful Paletteはどんな会社か
———Colorful Paletteとはどんな会社なのでしょうか?
Colorful Paletteでは、『人生を彩るコンテンツをつくる』というミッションを掲げ、スマートフォンのゲームアプリを中心としたコンテンツ開発を行っています。
私たちが携わるコンテンツを通して、たくさんの人の人生が彩られる未来を目指しています。
———『人生を彩るコンテンツをつくる』をミッションにしたのは、なぜですか?
役員で話し合い、私たちの携わったコンテンツに触れた人たちが、
いつか自分の人生を振り返った時に、「あのコンテンツに触れてよかった」と思える作品を世の中に届けたいね、となったからです。
私は、元々、サイバーエージェントの子会社であるCraft Eggの取締役を務めていましたが、
Craft Eggでも、ゲームアプリに留まらず、その周辺のコンテンツも展開するという作品に携わる機会があり、実際に、ファンの皆さんの反応を直接見られたことで、私もメンバーもとても充実感を感じました。
そのように、私たちの携わるコンテンツが、誰かの人生を彩るものになれたら、すごく幸せなことですし、社会にもポジティブな影響を与えることができると思ったので、『人生を彩るコンテンツをつくる』をミッションとしました。
自社サービス愛をもって、チームの総合力を最大化する
———近藤社長は、Colorful Paletteをどのような会社にしたいですか?
自社サービス愛をもって、チームの総合力を最大化できる会社にしたいです。
この市場は、もちろん1人の力でどうにかなるような市場ではないですし、チームの力を最大限に活かせる組織にしなければ、勝ち残ることは難しいです。
そして、そのためには、自分達のサービスに対する愛が大切だと思っています。
私もそうですが、純粋に自分達のサービスが好きだったら、もっと良くしたいと思う。
メンバー1人ひとりが、自社サービス愛を持っていれば、みんなが当事者意識を持って、全力で取り組むことができると思いますし、結果的に、総合力が最大化されると思っています。
ですから、自分達のサービスを好きになってもらうことには、会社として労力を惜しみません。
メンバーみんながサービス愛を持って、プロジェクトの方針に納得して仕事に取り組めるようにしたいです。
———具体的な施策はありますか?
Craft Eggで実施をしていた施策でColorful Paletteでも取り入れようと思っているのですが、
「全員からGOが出るまで企画が通らない会議」と「変える会議」です。
「全員からGOが出るまで企画が通らない会議」で、みんなが納得して取り組める環境を創る
———「全員からGOが出るまで企画が通らない会議」はどんな会議なんですか?
全メンバーが参加する会議で、提案者が考えた企画について、当時12~13人の前でプレゼンして、全員からGOが出れば進行できるという会議です。
1回の会議につき提案者は2人程で、1回1時間、週2回程度、実施していました。
企画の提案に対して、社員全員が、「イケると思う・分からない・イケないと思う」の3つの札をもち、判定をします。
全員がGOを出さないと次に進めないので、進捗はかなり遅かったですが、そのおかげで、みんなが企画に納得した状態で開発に取り組むことができました。
また全員が、様々な角度から企画を見て、意見交換をするので、さまざまな視点からのネガティブチェック等ができ、企画の精査にも役に立ちました。
誰がどういうことを思っているのか、どのような価値観を持って仕事をしているのかも分かり、メンバー間の理解にもつながったと思います。
———なぜ、「全員からGOが出るまで企画が通らない会議」を導入されたのでしょうか?
常々、企画職、エンジニア、デザイナーなど、プロジェクトに関わる全ての人が、納得感を持って取り組める状況をつくりたいと思っていたからです。
プロジェクトの方針に納得していないメンバーがいて、企画を言われた通りそのまま実行したとしても、絶対に良いものはできません。
プロジェクトに関わるみんなが納得感を持って、「これがやりたい!」と思って仕事ができる環境をつくりたかった。
そのときにエンジニアから提案があり、導入してみたのが「全員からGOが出るまで企画が通らない会議」です。
———「全員からGOが出るまで企画が通らない会議」を導入する時のポイントはありますか?
実際に会議が成立するメンバーが集まっているかどうかは、考える必要があるかもしれません。
この会議がうまくいく前提条件は、参加者が、「本気で会社やプロジェクトを良くしようと思っている」ことだと思います。
本気で良くしようと思っている人が全員であれば、全員でやるべきですし、
そうでないなら、本気で良くしようと思っている人を中心にして始めてみても良いかもしれません。
その後で、周りの人達を少しずつ巻き込んで、本気で良くしようと思う人の数を増やしていけば良いと思います。
会社の雰囲気は、メンバーの行動にも影響を与えますから、
少数でも、先に文化を作り、その雰囲気に上手く混ぜながら、少しずつ共感してくれる人を増やしていくと良いと思います。
「変える会議」で、組織にポジティブな変化を
———「変える会議」はどんな会議ですか?
全メンバーをチーム分けして、それぞれ「プロジェクトが良くなるために何かを変える案」を考えてプレゼンし、それを、プロジェクトのプロデューサーとマネージャーの2人が採点して、よかったものを採用するという会議です。
例えば、
弊社では、開発の進め方や、既存フローの改善、組織の活性化施策などについて提案されました。
半期に1回程度実施し、ほぼ全員が参加しています。
また、チームはある程度こちら側で考え、普段交流しない人が交流できるようにも工夫しています。
「変える会議」は、会社が70〜80人の規模になった時に導入した会議です。
———なぜ「変える会議」を導入されたのでしょうか?
人数が増えていくと、「全員のGOが出るまで企画が通らない会議」のように、定期的に全員で、プロジェクトの今後について話し合うことが難しくなったからです。
最初は、10人程度のチームだったので、「全員のGOが出るまで企画が通らない会議」なども実施できましたが、
70人にもなると、全員のGOを待っていたら、いつまで経っても進行できません。(笑)
そこで、組織が大きくなっても、自分たちのプロジェクトに対し、みんなが少しでも当事者意識を持って仕事ができるように、と考え出されたのが「変える会議」です。
———「変える会議」を導入する時のポイントはありますか?
最初は、「意見を言い合おう」と言っても、難しかったり、簡単にはまとまらなかったりすることがあると思います。
弊社でも、80人規模になったときに「変える会議」が機能する状態だったのは、10人規模のときから「全員からGOが出るまで企画が通らない会議」など、みんなで意見を交換する取り組みを繰り返し実施して、それが文化として根付いていたからだと思いますので、
まずは少人数で機能する会議にアレンジするなどして、はじめてみても良いかもしれません。
また、この会議は、70〜80人で丸一日実施する、とても時間がかかるものなので、
短期的な目線で見ると、効率的ではないかもしれませんが、メンバーのみんなが納得して取り組める環境を創るための先行投資だと考えています。
———近藤社長、貴重なお話ありがとうございました!
本記事の作成者:黒田訓英
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