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『サイバーエージェント流!経営のポイント』 【第18弾】買えるAbemaTV社 伊達社長が考える 「最強の営業マン」になる方法とは?

『サイバーエージェントのグループ会社社長インタビュー連載企画』
【第18弾】
今回は、サイバーエージェントのグループ会社、株式会社買えるAbemaTV社伊達社長に、「最強の営業マンになる方法」と「上司に提案を通すためのポイント」についてお聞きしてきました!

株式会社買えるAbemaTV社
代表取締役社長 伊達 学

<経歴>
2002年新卒入社。
入社以来、インターネット広告事業に従事。
注力事業であるインフィード領域や動画領域を中心に広告事業のスタッフ部門を束ね、統括を務める。
2017年12月売れるAbemaTV社を設立、取締役に就任。
2018年2月買えるAbemaTV社に社名を変更。
2018年12月 買えるAbemaTV社、代表取締役社長に就任。

<企業情報>
株式会社 買えるAbemaTV社
https://www.kaeru-abematv.jp

買えるAbemaTV社はどんな会社か

———買えるAbemaTV社とはどんな会社なのでしょうか?

「買えるAbemaTV社」は、インターネットテレビ局「AbemaTV」を通じたインターネットテレビショッピング事業を行う子会社として2017年12月1日(金)に設立されました。2018年2月にインターネットテレビショッピング番組『買えるAbemaTV社』の第1回目を放送し、以降「AbemaSPECIALチャンネル」にて毎週木曜日夜11時にインターネットテレビショッピング番組『買えるバトルクラブ』を放送中です。

———インターネットテレビショッピング事業に挑戦したのはなぜですか?

現在AbemaTVの収益の軸は、広告とユーザーからの月額課金という2つが柱になっていますが、その中で、AbemaTVがある一定のメディア規模に達したタイミングで通販にチャレンジしたいという思いがありました。

———「買えるAbemaTV社」はどのように差別化を図っているのですか?

買えるAbemaTV社の立上げの際に、サイバーエージェント社長の藤田から「今までにない新しいインターネットショッピングをやりたい」と言われました。

今のAbemaTVの視聴者は20代30代が中心で従来のテレビショッピングの販売手法でモノを購入するということは難しく、「Amazonで欲しい商品を単品で売ってないかな」とか「楽天で類似の商品をもっと安く売ってないかな」とか、そういうことを考えている人たちが大半かと思います。

欲しいモノをどこよりも「安く」「すぐ」届けてくれるというサービスはすでにあります。

そのような状況の中で、ときめきやワクワク感を提供できるインターネットショッピングを実現できたら面白いなと思いました。

渋谷とか表参道をふらっと歩いていて、セレクトショップに入った時に、「こんな商品知らなかったけど、めちゃくちゃかっこいいじゃん!」とか、「このブランドとコラボして、こんな商品が出たんだ!」とか。

リアル店舗へ歩いて買いに行く時に感じるその場限りの出会いのようなワクワク感と、Amazonや楽天などのECで買う時の便利さの中間で、今は存在してないような場所を狙おうと思っています。

「インターネットショッピングをイチから面白くする」という会社のビジョンを掲げ、「今までにない新しいインターネットショッピング」を目指していきます。

「買ってもらえませんか?」ではなく、「いつからやりましょうか?」

———サイバーエージェントでトップ営業マンであった“最強の営業マン“伊達さんが、営業をする上で重要だと考えていることは何ですか?

「お客様に迎合しすぎない」ことがポイントだと思います。

迎合しないためには何が必要かというと、世の中でお客様が購入できる選択肢の中で最もいいモノを提供する必要があるんです。
つまり、「世の中でこのプランよりいいものはないんです」って言いきれるぐらいのプランにしなきゃいけないんです。

皆さんは、お願いばっかりしてくる営業マンから買いたいと思いますか?

本当にいいプランができたら「買ってもらえませんか?」とか「ぜひ僕のプラン採用してほしいです」ではなくて、
「できました。御社(あなた)にとってはこれが最高のプランです。いつからやりましょうか?」となると思うんですよね。

なぜなら、もし、日本一いいプランを提示できているならば、
本当に取引先のことを考えたら、このプラン以外を選んでしまったら取引先が損をすることになるからです。
「今日本でやるなら、これ以上はないので、やりましょう!」となるはず。

「本当にこのプランはいいものだ」と、確信を持っている人は、自信がみなぎっていて、取引先からもすぐ分かります。

お客さんと営業マンの間に、「上下の関係ではなく、対等な関係」、「一緒に成功させる仲間の意識」を生むことが大切です。
“売り買いする相手“ではなく、”一緒に成功させる仲間”として向き合うということです。

「自信があるプラン以外はもっていかないこと」
「礼儀を持ちながらも迎合しないこと」を大切にしてほしいです。

第一印象が「成功のサイクル」に乗れるかどうかを決める

———今は、営業マンを育てる立場でもあると思いますが、営業で成果を上げている人の共通点はありますか?

「成功のサイクルに乗っている」ということだと思います。

具体的に言うと、「こいつ、仕事ができるやつだから任せよう」と、一発目に思ってもらえるかどうか。第一印象によって、その後がだいぶ変わってくるんですよね。

第一印象が良ければ、2回目にちょっとミスしても、「あいつは元々能力があるから、今回は調子が悪かったのかな?」となるんですけど、
第一印象が良くなく2回目にまた微妙な仕事すると、「やっぱりあいつは駄目だな」ということになってしまう。

第一印象が良くなくても成功する子はいますけど、「やっぱりあいつ、力あるじゃん!」と思ってもらうまでには時間がかかるんですよ。
プラスのサイクルにのるには、第一印象が良かった人よりも数倍努力しないといけなくなってしまいますからね。

なので、とにかくスタートを全力でやって評価が揺るがないところまで行ってしまえば、あとはもう何とでもなると思うので、1年目で2年分の力を使い切るぐらいの気持ちで取り組むことです。

実績を上げていくと協力者も増え、上司や仲間からも信頼され、いい仕事回ってくるようになる。そうやって良いサイクルに持ってくことが大事ですね。

上司に提案を通すポイントとは?

———サイバーエージェント藤田社長に事業を提案するときに、納得してもらうためのポイントは何ですか?

そもそも、藤田は時間がないので、細かい情報を聞いてくれないんですよ。細かい説明を一個一個聞かずに、直感で「この企画はありそう」「この企画はなさそう」っていうジャッジを瞬時にしてると思うんです。

特に、藤田のように時間のない上司と話す時には、
一瞬で判断してもらえる材料を作ることが大切だと思います。
絵や図を使ったりして、本当に大事なことを一言でスパッと伝えた方が判断しやすいはずですから。


あとは、リカバリー案とブースト案をセットで持つことです。

これは、藤田と仕事をしていて、よく感じるところです。
「メインストーリーがうまくいかなかった時のリカバー案は何があるのか?」いう話と、
「メインストーリーをもっと一気に伸ばすためのブースト案はあるのか?」という話。
この二つをしっかり持っておくことは大事だと思います。

それから、短期的な利益ではなく、長期的な目線を持って提案することも大切です。

足元の成果に踊らされずに、中長期の先を大きな成果を見据えること。何か成果が出ても、2~3年後の大きな成果につながるものなのか?というのを冷静に捉えていかないといけない。
足元の成果に一喜一憂せず、冷静に考えなきゃいけないなと常に思っています。

まだ知られていない魅力的な企業が、学生の選択肢になるように

———『経営をアップグレードしよう!』の読者にメッセージをお願いします。

僕は、『日本でいちばん大切にしたい会社』という本が大好きなんです。
日本における中小企業の中でも、今後長く大切にしていきたい会社をフィーチャーしてインタビューしている本です。
泣いちゃうぐらい、いい話がたくさんあって、すごく好きなんです。

数十人、数百人の規模だとしても、取引先や従業員からは無くてはならない存在になっている会社は世の中にたくさんある
会社として利益を上げながらも、誰かから求められ、世の中のいろんな人に残ってほしいと思われている会社って、素敵ですよね。

そういう魅力的な企業を、学生の選択肢のひとつとしてもっと伝えていきたいと、僕個人的にはすごく思っていますし、僕自身もいつかその一つの仲間入りできるような事業を作りたい。

皆さんと、どんどん交流しながら、もっと日本を盛り上げて良くしていくような活動や発信ができたらいいなと思っています。

———伊達社長、貴重なお話ありがとうございました!

本記事の作成者:黒田訓英

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