自社の商品やサービスを効率良く世の中に送り出すことは、企業のテーマのひとつです。販売までの流れを最適化することで、売上を上げることができます。
販売するまでには見積もりから受注、出荷、納品など前後にあらゆる要素が絡み合います。その要素を適切にマネジメントすることで業務効率を上げることが可能です。
そのために企業が導入すべきは販売管理システムの存在。作業フローを明確に統合することで将来的な経営を安定させます。また、コスト削減につながるため、長期安定化には欠かせません。
しかし、そんな有益な販売管理システムには思わぬ落とし穴が存在します。今回は、販売管理システムの導入における失敗についてご紹介します。4つの原因を分析する中で対策を失敗の原因を探り、今後の導入に生かしてみてください。
1.トータルコストを把握しないまま導入
販売管理システムを導入した際にコストが発生します。ツールによってコストの体系は異なることが多いです。例えば、販売管理システムには大きく分けてパッケージ版とクラウド版が存在します。それぞれコストの掛かり方が違うため、どこにコストがかかるか把握しておくのが基本です。
パッケージ版では、初期費用が発生する場合が多いです。最初にコストがかかるため、導入は慎重に行う必要があります。クラウド版では、初期費用がかからないことが多いです。毎月のコストも安いですが、まだまだ不安定な面が多く、特に将来的なコストに注意しなければいけません。
それぞれに言えることは運用中のコストの変動です。パッケージ版ならOSのアップデートなどで追加コストが発生する場合があります。また、クラウド版ならオプションやサービスの追加、さらにはプランの変更などでコストが変動します。
さらに、両者に共通する変動は従業員数です。多くの販売管理システムでは従業員数による制限を設けています。大規模になれば、それだけトータルコストも上がります。
現在の規模からどれだけトータルコストがかかるのか?将来の展望を視野に入れて、柔軟な予算を考えておくといいでしょう。初めての導入の場合、初期費用ばかりに目がいってしまいますが、長い目で見て安定することを考えてください。
2.現体制からの移行を考えないツール選び
どの企業も慣れ親しんだ既存の販売フローがあります。このフローがどれだけの期間継続していたかによって移行のスムーズさが変わります。
フローの運用年数が数十年単位で社員規模も多い場合、現体制からの移行には注意が必要です。運用後の移行がうまく行かなければ、販売までの効率化を図ることは難しいです。
移行をうまく進めるために重要なのがツールと既存の販売フローの互換性を把握です。
例えば、現段階で見積もりや受注を行っているツールと販売管理システムツールが移行しやすいか比較します。エクセルで行っているなら、販売管理システムのツールもエクセルに近いインタフェースか確認しておきましょう。
近いシステムなら時間をかけずに移行できます。特に、人数が多く関わっているフローについては、互換性を重視してツールを選びましょう。
しかし、すべての面において互換性を重視するのは難しいです。そこで、大切なのがシステムを指揮する責任者の存在です。導入検討段階から責任者を育成して全体の指揮を任せてください。
移行の際の疑問や効率化のためのTIPSを指導することで、最適化を加速度的に進めることが可能です。現体制からの移行を考えたツール選びで、スムーズな移行を心がけましょう。
3.システム導入のメリットを考えていない
なぜ、販売管理システムを導入するのか?この問いの答えが”コストの削減”や”フローの効率化”という抽象的な意見なら注意が必要です。
システムを導入する場合、導入後のメリットを把握する必要があります。なぜなら、メリットを把握していないと、システムを細部まで使いこなせないという影響が出てくるからです。
例えば、自動化してくれる部分を手動で行っていたり、フロー的にスキップしても良い要素を組み込んでたりとキリがありません。
システムのメリットは抽象的なものではないということを覚えておいてください。多数の要素の積み重ねが前述した”コストの削減”や”フローの効率化”につながります。導入したからといってシステムを使いこなせていなければ意味がないです。
メリットはシステムにおけるアピールポイントです。システムの最大公約数であるメリットを把握することで、効率化を早めることが可能です。まずは、システム導入のメリットがどのような影響を及ぼすのか?この点を抽象的ではなく具体的に考えてください。
「このメリットは現体制のこの部分を効率化できる」
そうやって比較することで、自社に合った販売管理システムを見つけることができ、導入時の失敗を防ぐことが可能です。
4.運用中に部門別の効率化が出来ていない
ある程度、うまく導入が進み運用が続くと効率化の手を緩めてしまいます。全体的な効率化を視野に入れなければ、コストだけが膨らみ経営を圧迫しかねません。導入からある程度時間が経過した後も気を緩めずに効率化を図ってください。
波風の立たない運用は素晴らしいものですが、さらに効率化を目指すなら全体を見ていく必要があります。
販売管理システムは特定の部門のみに効率的なものではありません。
効率化の定義を広げることで社内全体に波及することができます。例えば、営業部門に販売管理システムのデータを共有して顧客傾向を割り出す。または、顧客データから将来の顧客になり得る見込み客を分析するということが可能になります。
経理部門の場合は、請求や入金といった業務を最適化できるので、人件費を削減することが可能です。移行段階なら将来的な削減が見込めます。
販売管理システムの効率化を社内全体に波及させることは重要です。大幅なコストの削減と販売フローの最適化を目指し、運用後も常に進捗を確認してください。
まとめ
販売管理システムの導入に失敗する原因を紹介しました。システムを利用し従来のフローを最適化するという考えは賢いと言えます。どんなフローも考え方次第では、さらなる効率化が可能です。販売管理システムはその手助けをしてくれます。
しかし、今回紹介したように導入の際に落とし穴が潜んでいることが多いです。メリットのみを重視した導入の場合に起こりやすく、細かい点で失敗を積み重ねてしまいます。小さな失敗はやがて大きくなり、導入時から徐々にコスト面を圧迫して失敗につながります。
失敗を避けるためには原因の分析が欠かせません。本記事に書いてある失敗例を参考に対策を練ってみてください。不思議なもので失敗の根幹は同じである場合が多いです。
土台作りさえしっかりと行えば、導入時のリスクを最低限減らせます。販売管理システムを導入してより良い経営を実現してください。
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