生産性向上のヒント

営業活動の効率をアップさせる6ステップとは(1/7) ~全体像編~


営業活動を効率化させるためには、営業のステップを意識して、各ステップで戦略的に活動する必要があります。本記事では、営業活動の効率をアップさせるために、営業のステップを6つに分けて、それぞれのステップでどのような事を意識すれば良いのか、営業活動の全体像について説明します。

 

お客様情報の獲得

まず、営業活動をするためには、見込み客となりうるお客様を集めるところから始める必要があります。このステップのことを近年、BtoBマーケティングでは「リードジェネレーション」と呼んでいます。

リードジェネレーションにはさまざまな手法があります。例えば、展示会やセミナーなどのオフラインの集客法によって見込み客を集めるのも良いですし、WEB広告やSEO対策などのWEBマーケティングを駆使して集める方法も考えられます。

見込み客の集め方については様々ですが、近年は営業ではなくマーケティング部門がリードジェネレーションのステップを担当することが多いです。

 

見込み客を育成する

もちろん、リードジェネレーションのステップで見込み客を集めればすぐに営業できるというわけではありません。見込み客は1社1社検討状況が違います。

まだ情報を集めている段階かもしれませんし、既に具体的な候補をいくつか検討している段階かもしれません。また、具体的な予算を既に考えている段階なのかもしれません。

このように各社の状況によって検討状況が違い、まだ検討が進んでいない顧客に対して営業が直接出向くのはコストパフォーマンスが悪いです。そのためマーケティングによって顧客の検討を進める情報提供を行うステップが発生します。近年ではこのステップのことを「リードナーチャリング」と呼びます。

メールマガジンやセミナー、小冊子の配布などにより、顧客の検討状況に合わせた適切なフォローを行うことによって、案件が具体化したときにきちんと自社が候補に入っているようにサポートします。

 

ヒアリング・課題形成・合意

顧客の検討段階が一定以上まで進むと、営業担当が徐々に顧客アプローチをはじめます。ただし、いきなり具体的な商品やサービスの提案を行うことはまずありません。

大抵の場合は、まずヒアリングから行います。顧客から状況をヒアリングして自社の商品やサービスの何が顧客の課題にマッチしているかを考える必要があります。

このときに有効なのが、SPIN話法という手法です。

SPIN話法の「SPIN」とは

S=Situation

P=Problem

I=Impilication

N=Need-payoff

の4つの頭文字のことを指します。

つまり、

Situation=状況質問(顧客の状況を把握する)

Problem=問題質問(顧客に問題に気付かせる)

Inplication=示唆質問(問題の重要性を示唆する)

Need-payoff=解決質問(問題を解決した状況をイメージさせる)

という4種類の質問を使って、顧客にニーズに気づいてもらい、解決方法として主体的に自社に商品・サービスについて興味を持ってもらおうというのがSPIN話法の主旨です。

ポイントは、営業が状況や問題点、重要性などを説明するのではなく、顧客に状況や問題点、重要性などについて気づかせることにあり、顧客が主体的に置かれている状況に気づく事によって、売り込まれている感を少なくし、よりクロージングがしやすい状況にすることができます。

 

提案

顧客が問題を把握して解決したいと思えば、問題の解決できる自社の商品やサービスの提案を行います。この提案一つとっても、成約しやすい営業と成約しにくい営業では説明の仕方が異なります。顧客は提案をただ価格だけで吟味しているのではありません。その提案内容の差異も含めてきちんと検討しているのです。

良い条件の提案をしているのに、顧客が合意してくれない場合は、そもそも顧客に対して提案の主旨自体が伝わっていないという場合も考えられます。

相手に提案をきちんと伝える提案フレームとしては「SDS」や「PREP」などがあります。

SDSとは、

S=Summary=概要

D-Detail=詳細

S=Summary=まとめ

という順番で説明するフレームワークです。重要な事は繰り返し伝えなければならないということと、まずまとめから伝えなければならないというのがこのフレームワークのポイントです。

もう一方のPREPというフレームワークは、

P=Point=概要

R=Reason=理由

E=Example=事例

P=Point=結論

の順番で提案をするフレームワークです。概要を説明して、最後にもう1回まとめを説明しなければならないという点ではSDSのフレームワークと同一ですが、詳細ではなく、理由と事例に分解しているということで、SDSよりも細かいフレームワークです。

 

条件合意

以上で提案まで行っても顧客がすぐに同意してくれるわけではありません。いわゆるクロージングの作業が必要になります。このクロージングのステップも営業の能力によって成約率が変わります。クロージングの仕方1つとっても、どのタイミングで、どのような文言を言うのか、そのときの立ち振る舞いによって成約率は変わってきます。

条件合意のフレームワークとして注目を集めているのがBATNAです。BATNAとはBest Altenative To a Negotiated Agreementの頭文字を取った交渉学の用語で、日本語に直すと「交渉が決裂した際に最も良い代替案」のことを指します。

つまり、交渉が決裂したときの対策を行っておこうということです。例えば、何か商品の販売の提案をしている場合、交渉が決裂したときに備えて、他の交渉相手に目星をつけていたり、販売で断られたたらレンタルやリースの提案を用意していたりという方法が考えられます。

BATNAを事前に用意することによって、交渉に余裕ができて不必要に相手のペースに巻き込まれることを防げます。

 

顧客育成

最後のステップが顧客育成です。一回商談が成立すれば営業の仕事は終わりではありません。BtoBの営業を中心にリピートの発生が期待できるビジネスは、再び顧客のリピートが発生するように顧客育成を行う必要があります。

例えば、顧客育成については初回客、よちよち客、こつこつ客、流行客、優良客の最低5つに分類して管理した方が良いでしょう。

初回客とはその名の通り初回取引の顧客のことを指します。

よちよち客とは2回目のリピートをした顧客のことを指します。

こつこつ客とは長期的にちょっとずつリピートしてくれる顧客のことを指します。

流行客とは短期間に大量にリピートしてくれる顧客のことを指します。

有料客とは長期間にわたって大量にリピートしてくれる顧客のことを指します。

それぞれの顧客によって、顧客育成の方針は異なりますので、顧客を分類して個別にアプローチすることが重要です。

 

まとめ

以上のように営業活動を効率化させるための6つのステップについて説明しました。「お客様情報の獲得」「見込み客を育成する」「ヒアリング・課題形成・合意」「条件合意」「条件合意」「顧客育成」という6つのステップを意識して、各ステップの精度を高めることによって営業活動全体の精度を高めることができます。

ちなみに、「営業活動」と名前はついていますが、会社組織としてはこの6つのステップには営業とマーケティングが大きく関わっています。また、システムで言えば、CRMとSFAシステムがきちんと連携していなければ効率的な営業を行うことはできません。

弊社が開発したALL-INではCRMやSFAをはじめとして様々なシステムをオールインワンパッケージにして経営システムを提供しています。

CRMとSFAのシステムを連携させて効率よく営業活動を行いたい企業の経営者はぜひALL-INの導入をご検討ください。

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