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日本初「週休4日制度」で、優秀な人材を採用するしくみとは? 〜ナレッジソサエティ久田社長に聞いてみた【後編】〜

今回は、株式会社ナレッジソサエティ久田社長に、「週休4日制度」で優秀な人材を採用する仕組みについてお聞きしてきました!

株式会社ナレッジソサエティ
代表取締役社長 久田 敦史

<経歴>
大手携帯会社の経理部を経験後、サービス事業会社で担当取締役として集客・出店・計数管理・人事労務・採用・教育などを行う。起業支援をする環境を求め入社したナレッジソサエティでは4年間赤字だった事業を引き継ぎ3年で通期黒字を達成。新規客をWEBから集めるのが得意。(BtoCが強い)

<企業情報>
株式会社 ナレッジソサエティ
https://www.k-society.com/

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日本初!?「週休4日制度」はメリットだらけだった?

———「週休4日制度」を導入しようと思った理由はなんですか?「週休3日制度」でもあまり見かけませんが、その上をいっていますね。

「いいスタッフを採用したかった」からです。
高い給料払って来てもらえるような余力はない中で、いいスタッフを採用したかった。
そのためには、エッジが立ったことで注目を浴びて応募につなげないといけない。

自分たちは何を提供できるのかを考えていたときに、
弊社が9:00〜22:00まで13時間営業している点に着目しました。

その時、「13時間×3日=39時間」というのは、週40時間の枠まであと少しということに気づいたんです。

そこで、「“週休4日制”が実現できるのでは?」と思いました。
週休4日制度を導入すると、会社にも、社員にもメリットがあります。

 

———「週休4日制度」を導入したときのメリットはなんですか?

1つは、「シフトを組む手間が省ける」こと。

本来は“早番、遅番”のように組まなければならないシフトも、“月曜日は〇〇さん、火曜日は△△さん”と決めるだけでよくなります。

もう1つは「優秀な方(起業家の方)がスタッフになる可能性が高くなる」こと。

最近は起業したいという人もたくさん出てきている一方で、起業初期の売上の問題もあります。
すると、起業家の人にとっては、週休4日という働き方は、「最低限ご飯が食べられる給料が保証された状態」で残りの時間を自分の事業に投資をできるので、メリットが大きい。

週休4日のメンバーは給料20万固定としています。
週40時間で20万。
この給料で起業家を社員として迎え入れることができるのは、かなり低いコストで良い人材を迎え入れることができていると考えています。

入ってくる方々は、20万という給料を確保しながら残りの4日間で自分の事業に時間を使える。お互いにWin-Winなので、これはやる価値があると思い始めました。

弊社は、起業家を支援するためのシェアオフィスを運営しているので、スタッフ自身が起業家だと、「こういうところに気を付けた方がいいよ」とつまずいたところを共有したり、アドバイスをしたりと、親身になってお話できるという付加価値も生まれます

そういったブランディングをしていくと、他のシェアオフィスと差別化できるようになります。

利用者の起業家からすると、スタッフも起業家であることは、安心感つながります
やはり、起業している人にしかわからない悩みは必ずありますからね。


———
募集が殺到しそうですね!

そうですね。おかげさまで、予想以上の反響です。
弊社のサイトに1枚ものの採用ページを用意しているだけなんですが、かなりの応募数となっています
検索で見つけてくれて応募してくるだけで、今は採用の媒体も使っていません。

 

———起業家志望の人が集まると、優秀な人材を採用できる可能性も高そうですね!

起業家志望の方々は、ある程度もまれているので、仕事ぶりもしっかりしています。
現在応募をしてきている人たちは、レベル的には、そう簡単には中小企業が採れないような方々です。
そういった優秀な方々を、コストかけずに採用できるようになっています。

「週休4日制度」をいち早く導入できた理由

———「週休4日」と聞くと実現することが難しそうなイメージもありますが、導入する際に障壁となったことはありますか?

全くありませんでしたね。
経営と働く側、お互いにメリットがあるので、障壁という障壁はありませんでした。
情報発信したら、すぐ応募がきましたから。

それに、結局1日13時間ぐらい働いてしまっている会社も多いんですよね。

一応枠で、週1日あたり8時間とか決められていますが、実際はその時間で収まりません。結局出社したら定時で帰ることは少ない。

すると、結局10時間、11時間働くのが当たり前になります。
どうせ出勤した日に遅くまで働くのであれば、もう「3日にギュッと濃縮して5日分働く」方がいいと思いませんか?
そうしたら、2日分の通勤の時間もカットできますし。

———なぜ「週休4日制度」をいち早く導入できたのでしょうか?

「8時間×5日=40時間/週」という式が当たり前になりすぎていると思います。
その概念を取り払って考えることができたのがよかったんでしょうね。

「=40時間/週」とするには、「10時間×4日=40時間/週」でもいいわけですし、
弊社は、「13時間20分×3日=40時間/週」としただけの話です。

それに、「8時間×5日」で、「副業OKですよ」と言っている会社あったとしても、現実を考えると、実際はやれないところの方が多い

「副業OK」にしたところで、毎日2時間~3時間残業してへとへとになって帰った後の数時間では、なかなか副業するのは困難です。やれるのはちょっとしたお小遣い稼ぎです。
「副業OK」とは言いつつも、やれない仕組みになってしまっているんです。

弊社は「給料はたくさん払えない分、4日を自分の好きなように使ってください」と。
その後自分の事業がうまくいって卒業するのなら構わないし、それで感謝してもらって、いい口コミが広がれば、入社したい人・会員として入会したい人は自然と出てくるはずですから。

”常識を疑う”こと

———「経営をアップグレードしよう!」の読者にメッセージをお願いします!

経営者が四六時中いろいろ考えて、トライアンドエラーでやってみること
高速でPDCAを回していくことが重要だと思っています。
成功させるためには、やっぱり経営者が一番考えなきゃいけない。

そして「常識を疑うこと」ですね。

「常識になってるけど、これってほんと?」っていう。
私はあまのじゃくなので、みんながやっていることと違うことをやりたいと思うタイプなんで、そういう面でアイデアは出てくるのかもしれないですね。

弊社は「週休5日制」もやりますよ。
その時は40時間じゃなくて30時間に減らして、給料も4分の3にして、そこまでだったら社保入れますからね。定期も出しますし。
その代わり1日15時間を2日間やると(笑)。

それでそのまま自分の事業にどんどん軸足を移していってもらえればいい。
要するに「会社なんて腰掛け」なんですよ。

だって、例えばスタッフの子たちに会社に対しての「忠誠心」って言っても、ないと思うんですよ。別に私(久田)のために死ぬとか思うはずないですし、
この会社が倒れていく、沈没する船だったら、出ていくと思うんです。

でも、それでいいんです。
それが当たり前なんです。

その前提を勘違いしている人も多いのではないかと思います。
そもそも「個の幸せ」が先にあって、会社はそれを実現するための船である
誰だって沈没する船に乗りたいとは思いませんよね?

でもどうせ腰掛だったら、本当に最高級の腰掛けになりたいと思っています。
そんな魅力的な腰掛けなら、自然と人は集まってくるはずですから。


———
どうやって“自社独自の特色”を生み出してブランディングしていくのでしょうか?

人事から会社のブランディングをしていくのは、ありかなと感じています。
何かおもしろい、独自の変わった制度を導入するとか。

弊社であれば、
「週休4日制度」
「残業をせずに定時で帰っている」
「自分のやりたいことに挑戦する人(起業家)たちが集まっている」というです。

休暇であれば、「家族を幸せにする休暇」とか、あとは「失恋休暇」とかも面白そうですね(笑)。

求人媒体に何十万も払って、他と同じ土俵に立って戦うよりも、まったく別のルートを考えた方がいい。
自分たちの持っている強みを棚卸しして、そこを前面に押し出していけるような仕組みづくりをすることが成功につながっていくんじゃないかなと思います。

——久田社長、貴重なお話ありがとうございました!

本記事の作成者:黒田訓英

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