カフェで感じた少しの「違和感」
先日、久しぶりにショッピングをしてきました!
いろいろ店をまわり、
歩き疲れたので、とあるカフェへ。
大学生の時、私はカフェでアルバイトをしていたのですが、
今回入ったお店は、その系列店でした。
元スタッフの私が言うのもなんですが、
ここのタルトは本当に可愛くて美味しいんです!
今回は季節限定のタルトを頼み、その美味しさに舌鼓を打ち、
あっという間に完食して、大満足でお店を後にしたのですが、
その時、ふと感じたのは「少しの違和感」。
後々考えてみたら、
それは、当時私が行っていた“あること”が、
この店では行われていないことが原因でした。
その“あること”は、
たくさんのお客さまに来店いただき、
商品を購入していただくために重要な「3つのこと」。
実はこの「3つのこと」は、飲食店だけでなく、
どんな業種の会社にとっても大切な、
「セールス」のポイントだったのです。
ということで今日は、
実践すれば商品購入率が上がる、
セールスの重要な「3つのポイント」についてお伝えします!
呼び込みをしていて得られた”気付き”
私は大学入学時から卒業までずっと、カフェで働いていました。
長年いると、ほとんどすべての仕事を経験します。
キッチン、ホール、レジ、テイクアウト、呼び込み、ご案内などなど…
どの仕事も大変で、たくさん学ぶことがあったのですが、
その中でも、「呼び込み」をしていた時の“気付き”が、
今でも特に印象に残っています。
それは、
「どんな言葉を使うか、どのように言うかによって、
お客さまの“入り”が違う」
ということ。
これは大きな気づきでした。
それに気づいて実践して以来、より多くのお客さまが、
立ち止まってメニューを眺め、
来店したり、テイクアウトしてくれるようになったのです。
私が実践していたのは、すごく簡単なこと。
こんな感じです。
1. 道行く人と目を合わせて、笑顔で「こんにちは!」と挨拶する。
2.「“あなた”にオススメな理由」を伝える。
3. 商品を見て悩んでいる方には「何に悩んでいるか?」をたずねる。
他のお店でもよくやっていそうな気がしますが、
考えてみると、意外とやっていないんですよね。
でも、これだけのことで、
来店率・購入率が上がったのです!
いったいなぜでしょうか?
実はこれらは、
「“お客さまが望む”セールスの条件」を満たしていたのです。
詳しくみてみましょう!
1. 目を見て笑顔で「こんにちは!」は、相手を安心させる
ちょっと想像してみてください。
A:「いらっしゃいませ!」「◯◯いかがですか?」と、
店の前を通る人に無作為に声をかける店員
B:「こんにちは!」「おつかれさまです!」と、
店の前を通る人と目を合わせて笑顔で声をかける店員
どちらが良いですか?なんて、聞くまでもありませんね。
私だったら、Aの店員の前は、きっと早足で通り過ぎます。
足を止めたら、押し売りされそうですから。
もちろん、それはイメージですが、
そのイメージによって、実は損をしているかもしれないのです。
一方、目を合わせて「こんにちは!」と言われると、
なんとなく会釈してしまったりします。
「私」に挨拶をしてくれているからです。
一度そうしてコミュニケーションがとれると、
なんとなく安心感が生まれ、警戒心がうすれます。
その店員に話しかけやすくもなりますよね。
ここが、ポイントです。
店員に対する警戒が解けると、
お客さまがお店の前で立ち止まってくれるようになります。
そこで「押し売り」をしなければ、
お客さまは安心して商品を見ることができ、
信頼に足ると判断されれば、来店してくれるのです。
この時、もしタイミングよく
商品を購入して帰られるお客さまがいれば、
「ありがとうございました!」と元気よく言うのもポイント。
他のお客さんにも選ばれているという
安心感と信頼感を、与えることができるからです。
まずは、「信頼されること」。
それが重要です。
2. 商品説明より、「あなたにオススメする理由」を伝える
商品を売ろうと思うと、
どうしても、商品そのものについて説明してしまいがち。
でも、その情報は、果たして本当にお客さまは求めているのでしょうか?
私が店頭に立っていた時、
実は、呼び込みの定型文がありました。
「ランチセットがあるよ」という説明です。
でも、実は私のすぐ隣には、
大きなランチメニューの看板が立っていて、
その横には実物も置いてあります。
パッと見ればすぐに分かる情報を、
道行くお客さまは必要としているのでしょうか?
そこで、目の前を通るお客さまに合わせて、
言葉を変えてみたのです。
忙しそうなサラリーマンが通ったら、
「今すぐお席にご案内できます。お待たせしません」
ベビーカーを押して、お子様を連れたママさんには、
「お子様用のランチメニューもございます」
ドレスアップしてお出かけ前のお姉さんには、
「タルトはお持ち帰りも可能です」
パソコンバッグ1つだけ持ったお兄さんには、
「ただ今のお時間、ゆっくりお席をご利用いただけます」
案の定、来店してくれる方は増えました。
それで気付いたのは、
お客さまは商品そのものの説明よりも、
自分にとって「どう良いのか」が知りたいのだということ。
同じような商品が並ぶ中で、
「これ!」という1つを選ぶのは、簡単ではありません。
だからこそ、
今、お客さまが必要としている情報を提供することで、
お客さまが店や商品を「選びやすく」してあげることも重要なのです。
これは、呼び込みだけでなく、
どのような営業の場面でも、同じことが言えます。
その意味では、営業とは「情報提供業」であるとも言えるのです。
3.「何に悩まれているのか」を理解して、そっと背中を押してあげる
お店に入る時、商品を選ぶ時、注文をする時、
さまざまなタイミングで、お客さまは悩みます。
「それが本当に一番良い選択か」がわからないからです。
私たちのお店で多かったのは、
数あるタルトを目の前にして、
どれを頼むべきかで迷っているお客さま。
たくさんあるからこそ選べずに、困っているのです。
その時、声をかけずにいると、
お客さまはずっと悩んでいるか、
または選ぶことをやめ、去ってしまいます。
だからこそ、そういう時に気を付けていたのは、
こちらから積極的に質問をする、ということ。
それも、「何をお探しですか?」「何かお困りですか?」
といった抽象的な質問ではありません。
「ご家族用ですか?」
「どなたがお召し上がりですか?」
といった、具体的な質問です。
すると、お客さまは「何を悩んでいるか」を
話しやすくなります。
「祖父母にお土産」なら、固い生地や酸っぱいものはオススメしない。
「パーティー用」なら、ミニホールのご案内もできる。
「家が遠い」のであれば、保冷バッグについて説明する、などなど。
また、タルトを買おうかどうか迷っている方や、
どれが良いか分からないとおっしゃる方には、
季節限定の「今月のタルト」や、売れ筋商品をオススメしていました。
そうすると、ほとんどの方が、
私がオススメした商品に決めるのです。
「今だけ」「一番人気」「残り1つ」という言葉には、
みんなどうしてもクラっときます。
そんな風にして、「背中をそっと押してあげる」ことも、
重要なセールスのポイントです。
お客さまがして欲しいことをする
こうして3つ見てきましたが、
つまるところ、私が実践してきたことというのは、
「お客さまが商品提供者にしてほしいこと」だったのです。
普段、買い物をする時のことを思い出してみてください。
商品を見ていたら、声をかけられた。
売り込まれるのはイヤ!
でも、
このお店で買うことが本当に良いのかどうか?
自分にとって、この商品の何がどう良いのか?
そもそも、今買うべき?
悩む。
こういった状況は、常日頃から多々起きているはず。
だからこそ提供者は、そんなお客さまの悩みをいち早く察知し、
商品を売り込まず、必要としている情報を提供し、
お客さまが商品を購入しやすくしてあげることが重要なのです。
それから、もう一つ大事なことがあります。
「目の前のお客さまに興味を持ち、その方について想像すること」
このお客さまは、なぜこの商品を必要としているのか?
いつ、誰と、どんなシチュエーションで利用するのか?
お客さまをよく見て、そういったバックグラウンドを想像すると、
オススメしたり、背中を押してあげやすくなります。
お客さま一人ひとりに合った対応をすることで、
選ばれ、購入してもらえるようになるのです。
私は大学生の頃、知らず知らずのうちに、
これらのセールスに重要な要素を実践していたようです。
皆さんも見に覚えがあると思いますが、
誰しも「売り込まれること」は嫌いですよね。
だからこそ、「商品を売ろう」とするのではなく、
お客さまは何をしてほしいのか?をきちんと考え、理解し、
それをお客さまに伝えていくことが重要です。
売り込まなくても買ってもらえるように、
3つのポイントと、「目の前のお客さまについて想像する」ことを、
ぜひ、ご自身のセールスに取り入れてみてくださいね!
※この記事は、「Entre Magazine」のバックナンバーから抜粋しています。Entere Magazineの登録はこちらからどうぞ。
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