経営コラム

仕事中の「ちょっとしたムダ時間」をなくす4つの方法

em28 先日、家でテレビを見ていたら、
人材不足に悩む飲食店を取り上げた番組がありました。

人が足りないということは、
一人あたりの仕事量が増えるということ。
少ない人数で、いくつもの仕事を回さなければなりません。

その飲食店では、
「少ない人数で多くの仕事をこなすには?」という問題に対して、
1つの仕事にかかる時間を短くするための、ある「工夫」がありました。

その工夫は本当にちょっとしたことです。
しかし、それによって社員さんたちは1つあたりの仕事時間を少しずつ短縮できて、
少ない人数でも仕事をまわせていたのです。

しかも、そこに小さな“楽しさ”がプラスされることによって、
無理なく効率化を続けられていました。

無理なく楽しく効率化。
まさに理想的な仕事の仕方です。

少しの工夫が時間を生み、
一人ひとりの生産性が高まるなら、やらない手はありません。

ということで今日は、
普段の仕事の中の「ちょっとしたムダ時間をなくす4つの方法」について
考えていきたいと思います!

1. 置く場所をきっちり決めて、時間短縮と紛失を防ぐ

冒頭で、「時間短縮の工夫」をすることで、
人材不足に挑む飲食店のお話をしました。

この飲食店が行っていたのは、
「置く場所をきっちり決める」という工夫です。

まず、この飲食店のキッチンの冷蔵庫の中は、
食材や料理を置く場所がしっかりと決められています。

その上で「どこに何があるのか」を誰が見てもすぐにわかるように、
置いた場所をホワイトボードに書いて、冷蔵庫の扉に貼ってありました。

「置く場所を決める」ということはどの会社でもやっていると思います。
しかし、その置いた場所を「書いて貼っておく」ということは、
意外とやっていないことが多いのではないでしょうか。

一度書いて貼っておけば、探し回ったり、人に聞いて回らずに済み、
本人も、聞かれる側にとっても時間のロスを防げるのです。

さらに、使い終わった後に戻す場所も分かりやすいため、
「場所が分からない、見つからない」ということを防ぐことができます。

定位置に置き、その位置を書いて貼っておく。
今すぐにでもできることですので、
ぜひ実践してみてください。

2. 最初だけ手間をかけて、あとはラクラク時間短縮

時間の短縮と言えば、
パソコンの中でも同じことが言えます。

毎日書くメールや、日に何度も印刷するプリンターなどは、
最初に時間をかけてでも、自分の使いやすいように設定しておくべきです。

たとえば、メールを例に挙げてみましょう。

「メールBOXをフィルタリング」して、
本当に必要なメールだけを上に表示させる、
ということは皆さん行っていると思います。

受信時の工夫はしてあるけど、
意外と見逃しているのが「送信時の工夫」です。

メール送信って、文章を書いたり、チェックしたりと、
一日のうちでも、かなり多くの時間を割いているのではないでしょうか。
この時間を削減できたら、一日の生産性はもっと上がると思うのです。

ということで、私がまず行っているのは、
「タイトルを揃える」ということ。

たとえば、下記の例をご覧ください。

【ご確認】二つ折り名刺デザイン案のご確認をお願いいたします

【重要★9/16〆切】10月分の◯◯をお送りください!

ここでのポイントは、
同じ内容のメールのタイトルは、

・いつも同じ書き出しで始める
・内容・商品名・サービス名をタイトルに含める
・締切日をタイトルに入れる(社内メールなど)

などを徹底するということです。

メールを受け取った相手が分かりやすいだけでなく、
後から検索をした時に、どのメールを見返せば良いか分かりやすく、
時間短縮になります。

たとえば「社内メールのタイトル」のルールを決めておけば、
お互いに分かりやすく、過去のメールも見つけやすいため、
社内全体で時間を削減できますよね。

また同じ内容のメールを何度も出す場合には、
「ユーザー辞書登録」をしておくこともポイント。

よく使う文章は、あらかじめ辞書登録をしておくことで、
全文を打つ手間がなくなります。

・大変お世話になっております。→「たい」で登録
・よろしくお願いいたします。→「よろ」で登録
・いつもありがとうございます。→「いつ」で登録

といった具合。
私は2文字で登録していますが、
日に何度も使う文章なら、1文字で登録しておくのも手です。

そして、さらにその上を行くのが、「クリップボード登録」。

Windows用にもMac用にも、いくつかフリーソフトがあるのですが、
これは、長い文章を「まるっと登録」できるすぐれもの。

メールを書く際などに、ショートカットキーでソフトを呼び出せば、
登録した文章を丸々貼り付けてくれるので、

過去に送ったメールを探して文章をコピペしたり、
結局見つからずに新しく文章を打ち直す、といった手間をなくしてくれます。

たとえば私の例ですと、
私はお客さまのドメインやサーバーを管理しているので、
毎月何名かの方に「お知らせメール」を送ります。

メール本文は、
お客さまのお名前やドメイン名以外の部分はどれも同じにしてあります。
書き漏れなどのミスを防ぐためです。

そんな時に、この「クリップボード登録」が役立ちます。
ショートカットキーで呼び出して本文を貼り付けるだけなので、
手間が少なく、ミスも起こらないのです。

「ユーザー辞書登録」でメールタイトルを登録しておき、
「クリップボード登録」で本文を登録しておく。

こうしてメール送信時の時間を大幅にカットできれば、
“本当にやるべき仕事”に多くの時間をあてることができるのです。

普段、何度も使うものだからこそ、
設定をしておけば楽になるものはたくさんあります。

ぜひ社内全体で、
「楽するために手間をかける」を実践してみてください!

3. ハードに落とし込んで、ミス無くスピードアップ

毎日の仕事の中では、何度もリマインドしたり、
何度も同じ動作をすることって結構ありますよね。

そういうルーティン化したものって、
慣れているからこそ、時々落とし穴があることも。

リマインドを忘れた、動作を一つ抜かした、必要な項目を見逃した…

しっかり気を付けてはいても、どうしてもミスは起きるものです。
それは仕方ありません。

でも仕事では「仕方ない」は大問題ですから、
じゃあ、どのようにそういったミスを無くしていくのか。

ここで重要なのは、人力をできるだけ排除して、
「ハードに落としこむこと」です。

▷弊社オフィスの時計

たとえば私たちのオフィスでは、
始業と同時に時計のチャイムが鳴ります。

チャイムは朝礼の合図。

オフィス内のメンバーはチャイムと同時に立ち上がり、
朝礼が始まります。言うなれば、学校と一緒です。

でもここで人力に頼ると、
誰かが朝礼の時間になったと同時に、
号令をかけなければなりません。

でも、きっとミスは起こります。
ぴったりの時間に始まらなければ、それだけ後ろに延びてしまいます。

チャイムを鳴らすことで、
毎朝、定時に朝礼を始められるのです。

▷飲食店の“残量計”

先に挙げた飲食店では、もう一つ工夫をしていました。

ホワイトボードに“お通し”すべての名前が書いてあり、
その横に、裏表のカラーが異なる磁石を貼り付けてあったのです。

そのカラー磁石は料理の残数を示しており、
たくさんある時、追加したばかりの時は緑色、
残量が少なくなったら、ひっくり返して黄色、といった具合に使います。

こうして可視化することで、閉店後の短い時間でも、
翌日に向けて、少なくなった料理から優先的に準備することができ、
偏りなく、無駄なく、仕込みができるのだそうです。

▷スーパーのレジ

先日行ったスーパーでも、
“ハードに落としこむ”工夫がされていました。

店員さん側のレジの画面に、赤いテープが貼ってあります。

その画面には、
「商品名」「代金」「個数」「消費税」と様々な表示がされていて、
パッと見ただけでは、どれが必要な情報か分かりにくそうでした。

そこで、サッと見ても間違わないように、
必要な「合計金額」の部分だけが赤いテープで囲われていたのです。

小さな工夫ですが、これがあるだけで
誰もがミス無くスピードアップできます。

「ハードに落としこむ」というと、
システムから変えなきゃ?!と思いがちですが、
そんなことはありません。

今あるツールに少し工夫をするだけで、
人力によるミスを減らすことができるのです。

4. 楽しさをプラスして、無理なく続ける

始めに出てきた飲食店では、さらにもう一つ、
面白い工夫がありました。

それは、
「日々の仕事がどのくらい効率化できているかを測る」ための工夫です。

その工夫はとても簡単で、
「キッチンにいる人は万歩計を付ける」というもの。

万歩計を付けていると、
その日一日でどれだけ歩き回ったかが分かりますが、
ウロウロすればするほど、歩数が増えます。

その歩数が減れば減るほど、効率化が進んでいるということ。

社員さんは「前日より減ったかどうか測るんだ」と、
楽しそうに話していました。

この、「楽しい」というのも大きなポイント。

どれだけ効率化しても、
それを続けられなければ意味がありません。

圧倒的に楽になったり、効率化すること自体が楽しかったり、
何かメリットを実感するから続くのです。

ですから、社内の効率化を図るには、
「全員が楽になっているか?楽しいか?改善が目に見えて明らかか?」
といったことを考えながら、工夫を凝らして行く必要があります。

もし、効率化したのに元に戻った、という場合には、
それはもしかすると、どこかに無理が生じていたり、
結果、前よりも手間が増えている可能性がありますので、見直しが必要です。

効率化の工夫は「一度やったら終わり」のものが多いですが、
「本当に効果があるのか?」については、定期的に見直す必要があるでしょう。

ただ、見直しはしようと思っていても、ついつい忘れてしまいがち。
ですからそこに、何か「楽しさ」をプラスすることによって、
楽に無理なく楽しく続けることが、効率化の最大のポイントです。

おわりに

普段の職場での一日を考えると、
意外と小さな「ムダ時間」は多いはず。

ここでのもう一つのキーポイントは、
「社内全体での効率化」を考えることです。

一人あたりの「ムダ時間」は短くても、
内全体で見れば、長い時間になります。

ちょっとした工夫によって1人1分時間が短縮できれば、
10人で10分、60人なら60分も短縮できるのです。

ぜひ、社内全体の効率を上げるために、
メンバー全員で「工夫」を考え、共有していきましょう!

渡邊 絵梨

 

※この記事は、「Entre Magazine」のバックナンバーから抜粋しています。Entere Magazineの登録はこちらからどうぞ。

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