最古の”自販機”は古代エジプトにあり
最近、興味深い記事を読みました。
「世界最古の自動販売機は、古代エジプトにあった」
というものです。
古代エジプトといえば、今から2,000年以上も前の国。
”どこか一部だけが自動で、後は人力なんでしょ?”
なんて高をくくっていたら、びっくり!
なんと”完全に”自動販売機だったのです。
神殿の前に設置されたこの自販機は、
聖水を売るためのものでした。
おそらく、神殿に入る前に身を清めたのでしょう。
その仕組みはとても簡単。
1. 機械の投入口にコインを入れる
2. 投入口の真下にある受け皿にコインが落ちる
3. 受け皿と繋がっている蛇口の弁が、テコの原理で開く
4. コインが受け皿から下に落ちるまで水が出続ける
これだけのことです。
現代であれば、小学生でも考えつくかもしれません。
しかし、目を付けるべきはその機械そのものではなく、
”なぜこの機械を設置したか”ということです。
その答えは、現代にも通ずる【仕組み化の”メリット”】
にあるのではないでしょうか。
人間は安定的に仕事ができない
人間は不安定です。
同じ仕事をしても、人によって
成果が変わってしまうことはよくあります。
だから、「いつ、どこで、誰がやっても
同じ成果を出せる仕組み」をつくることは
とても重要です。
古代エジプトの自動販売機が、
手売りでないことのメリットは何でしょうか?
理由はいくつかあると思いますが、
一つの大きな理由として、
「いつでも安定して同じ量の水を供給できる」
ということが挙げられると思います。
遠い国の、遠い昔のことですから、
実際のところは想像するしかありません。
しかし、古代エジプトにおいて、
「水」がとても貴重だっただろうことは、
想像に難くありません。
特に、神殿の前で身を清めるための「聖水」です。
売り子の気分や好みによって量が増減しては、
水の供給者も参拝者も怒ってしまいます。
だからこそ、いつ、誰が使っても、
同じ分量の水を出せる「仕組み」を
作ったのではないでしょうか。
「仕組み化」すると、その利用者も得をする
この自動販売機には、もう一つメリットがあります。
テコの原理を稼働させるために必要な重さは、
5ドラクマ硬貨1枚分、約22gです。
(※ドラクマ=当時の通貨)
それ以上入れても同じ量しか水は出ませんし、
それ以下ならテコが動きません。
ということは、いつ、誰が使っても、
絶対に同じ金額だということです。
だからこそ、供給者は安定的に収入を得られ、
参拝者も安心してこの機械を利用できたのでしょう。
それから2,000年後の現在、
あらゆる場所で自動販売機が使われています。
古代エジプトで「仕組み化」された自販機は、
時を超えて、今でも”同じ理由”で利用されているのです。
「仕組み化」は”時間”を生む
「仕組み化」には、さらに別のメリットもあります。
これまで「”仕組み化”した仕事」にかけていた時間を、
全く別のことに使えるようになる、ということです。
その時間で新規事業を考えるもよし、
後回しにしていた仕事をするもよし、
同じ時間内で、出来ることは格段に増えます。
最初に少しの手間をかけ「仕組み化」すれば、
あとはそれを補って余りある程のメリットがあるのです。
「仕組み化」で安定した経営を
2,000年以上も昔の古代エジプトの”自動販売機”が
「仕組み化」の先駆者だったかもしれない。
さすがはピラミッドをつくった古代エジプト人です。
現代の自動販売機の先駆けは、1880年代初頭に
ロンドンに設置された葉巻の自販機。
それから現代に至るまで、各国で様々な工夫がなされ、
あらゆるものを取り扱えるようになり、
現代の自動販売機へと進化を遂げたのです。
一度「仕組み化」した仕事は、
その後誰がやっても同じ成果を出せるようになります。
あとはその都度、微修正をしていけば良いだけ。
今に生きる私たちも、仕事を「仕組み化」して、
安定した商品の提供と受益を目指しましょう!
渡邊 絵梨
※この記事は、「Entre Magazine」のバックナンバーから抜粋しています。Entere Magazineの登録はこちらからどうぞ。
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