企業にとって、将来性を考えた経営を行うことは重要な課題です。現在、業績が優れていて問題のない経営を行っていても、それが将来まで続くとは限りません。継続的に収益を上げ続けるためには、未来志向の考え方が絶対条件だからです。
なかでも、今後の企業の行く末を左右するのが事業承継です。事業を受け継ぐ流れを作っておくことで、企業の価値を高め未来へ繋げられます。今回は事業承継をゼロから考えるシリーズの第一弾として、事業承継の現状を解説します。
事業承継とは
事業承継とは、企業の事業を親族、従業員、M&A先に承継し譲渡すること。
企業は事業承継を行うことで、これまで自社で培ってきた人、資産、知的資産を円滑に承継できます。しっかりとした準備のもと計画を立てれば、スムーズな承継ができるため、企業の将来性を高められるというわけです。
ただし、現代の事業承継は社会の流れによって大きく変貌を遂げました。「経営者陣の高齢化」や「少子化による後継者不足」など課題が多いため、事業承継自体が難しくなっています。
そこで、今回解説する事業承継の現状を理解し、どのように準備すればいいのか心構えを知れば事業承継の問題点を解決できます。また、今後シリーズでより詳しく事業承継について解説するので、不安な方はシリーズをすべて読んだうえで事業承継を行ってください。
経営者の平均引退年齢
出典:中小企業庁委託調査「中小企業の成長と投資行動に関するアンケート調査」(2015年12月)
上記のグラフを見ると、中小企業の経営者のほとんどが67〜70歳の間に引退していることがわかります。1995年から2015年の20年間で、47歳から66歳まで山が移動しており、今後も少しづつ平均引退年齢は上がって行くものと考えられます。
つまり、事業承継を円滑に行うなら「平均引退年齢から逆算して事業承継の計画」を立てなければいけません。常に平均引退年齢を意識した経営が必要となります。
後継者不足
事業承継の大きな問題は後継者不足です。事業を続けたいと考えても、後継者がいなければ承継できません。上記は後継者の決定状況に関するアンケートの結果です。
全体で後継者が決まっている企業はわずか12.4%。後継者が決まっていない企業の50%は自分の代での廃業を考えています。
また、後継者不足で廃業を予定している理由として、全体の約4割が当初からの予定、また3割が事業の将来性のなさを挙げているのに対し、残りの約3割程度が後継者不足による廃業を予定しています。
事業が可能なのに後継者不足による廃業は企業の価値をもちろん、国としても大きな損失のひとつといえるでしょう。後継者不足を改善して、企業の価値を承継しなければ、中小企業全体の士気が下がってしまいます。
取り組み先送りの実態
企業の存続にとって大切な事業承継ですが、実は取り組みを行わなければいけないとわかっていても遅れてしまう理由があります。それは、事業承継にかかる年数です。一般的な事業承継は計画から早くて5年〜10年程度の時間を要します。
事業承継の計画の立て方、進め方を理解していないと、途中でつまずく可能性もあるため、早い段階から理解を深めた準備が必要です。そんな事業承継の準備状況を年代別に見ていきましょう。
上記のグラフを見るとわかる通り、70代や80代を迎える年齢になっても、事業承継の準備が終わっていると回答した経営者は半数以下です。本来事業承継を行うのに適切な60代に関しても42.9%と半数以下になっています。
こうした取り組みを先送りにする理由として、日々の経営により時間のなさや、そもそも始め方や相談の仕方がわからないなどの認識不足があります。
事業承継は準備を徹底すれば難しいものではないので、このシリーズを含めた事業承継に関する解説をよく読み準備を行ってください。
事業承継の準備を見直そう
事業承継に大切なのは税制ケアだけではありません。今後、企業のメリットやデメリットを一括で引き継ぐため、「企業の会計状況の変化」や「積み上げた知見」など、これまで生み出してきた価値も引き継げるか考える必要があります。
現在の経営状況や課題の把握、つまり経営の見える化が重要になります。まずは、事業承継に向けた準備の必要性を理解して知識を深めて、その後経営状況を見える化し、クリアな状態で事業承継の準備をしましょう。
経営状況の見える化でわかった改善点に関しては、将来の経営のために事業承継までに改善することをおすすめします。そんな、経営の見える化を円滑に行うために必要なのがクラウド経営システムです。
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まとめ
事業承継をゼロから考える 第一弾として”事業承継の現状を理解しよう”を解説しました。
事業承継は、後継者不足や経営陣の高齢化により、従来よりも難しくなっています。ただ、事業承継の理解を深めて5〜10年前から準備を行うことで、問題なく事業承継が可能な事実もあります。
これから事業承継を行う予定の方は、本シリーズで知識を深めて事業承継の準備を行いましょう。早い段階で準備を行えば、それだけ経営状況を見える化できます。事業承継の見える化を円滑に進めたいなら、本記事で紹介したいALL-INの利用も検討してみてください。
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