経営コラム, 見える化

ビジネスモデルを見える化!ビジネスモデルキャンバスとは?【後編】

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はじめに

常日頃、よく「イノベーション」という言葉を耳にすると思います。もううんざりだという方もいれば、イノベーションを起こしたいと思っている方もいらっしゃると思います。

そこで今回はビジネスモデルキャンバスを用いて、自社がどうやって価値を生み出し、顧客に届けているのかを示す、いわゆる自社の“ビジネスモデル”を知ったうえでどの構成要素でイノベーションを起こすのかをみなさんに考えていただくきっかけになればと思っています。全3回で記事を連載していきます。今回はその3回目です。

また、イノベーション関連でブルー・オーシャン戦略についての記事も掲載していますので、下のリンクからぜひご覧ください。

前回の復習

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中編の記事では、主にビジネスモデルキャンバスについての理解を深め、一通り理解をしていただきました。詳しくは下のリンクからご覧ください。前編のリンクも下に貼っておきます。

ビジネスモデルキャンバスは、ビジネスモデルを「見える化」し、イノベーションするために用いるものです。リソース、主要活動、パートナー、コスト構造を前回ご紹介し、これらのブロックについて

リソース=「価値を提案するのに必要なリソースは何か」

主要活動=「価値を提案するのに必要な主要活動は何か」

パートナー=「主要なパートナー、サプライヤーは誰か」

コスト構造=「ビジネスモデルにおいて特有の最も重要なコストは何か」

について考えるという話をしました。今回はブルー・オーシャン戦略との関係性について話を進めていきます。

ブルー・オーシャン戦略との関連

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より深くビジネスモデルキャンバスを理解していただくために、もうひとつ事例を取り扱っていこうと思います。『ビジネスモデル・ジェネレーション』を書いたアレックス・オスターワルダーとイヴ・ピニュールは、ビジネスモデルキャンバスにはブルー・オーシャン戦略を取り入れることもできると書いており、実際に、以前にも記事で取り上げたQBハウスの事例を用いて解説していきます。

軽くブルー・オーシャン戦略的な説明をしておくと、QBハウスはきれいになりたい女性をターゲットとしたサービスの行き届いた従来の美容院から、忙しい男性をターゲットとし、不必要なサービスはすべて撤廃して10分1000円カットという短時間で低価格を実現して成功した理髪店です。

QBハウスのビジネスモデルキャンバス

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以前のブルー・オーシャン戦略の記事で説明したので、この記事上では割愛させていただきますが、(こちらのリンクからQBハウスのブルー・オーシャン戦略の記事をご覧いただけます)ぜひ読んでいただけると理解が深まります。従来の美容室のビジネスモデルキャンバスとQBハウスのビジネスキャンバスを続けて掲載します。

ビジネスモデルキャンバス_従来の美容院

ビジネスモデルキャンバス_QBハウス<翔泳社『ビジネスモデル・ジェネレーション』を基に筆者作成>

赤いボックスの方が従来の美容院のビジネスモデルキャンバスで、青いボックスの方がQBハウスのものです。どこのブロックが異なるか、さらにはどのブロックが連携していかにQBハウスがイノベーションを起こしているかを考えてみましょう。

基本的にQBハウスは低コストオペレーションを貫いています。なぜ一貫して行うことができたのか、それは顧客セグメントを忙しい男性に設定したことで手厚いサービスを行う必要をなくしたからです。正直髪型なんてあまり気にしない、散髪にお金をかけたくないという人に向けて、顧客主導のイノベーションを成功させることのできた優れた事例です。

これのどこがブルー・オーシャン戦略と関連性があるかというと、特にバリュー・イノベーションの観点との関連性が強いのです。バリュー・イノベーションとは顧客への提供価値を高めつつ、コストは下げていくことで達成される新たな価値を創り出す方法です。従来の価値とコストはトレードオフだという見方を一変させた方法なのですが、このバリュー・イノベーションとビジネスモデルキャンバスは関連しているのです。

バリュー・イノベーションとの関係

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こちらのトピックに関しては、さっそく図を見ていただこうと思います。

ビジネスモデルキャンバス_バリューイノベーション<翔泳社『ビジネスモデル・ジェネレーション』p228を基に筆者作成>

先程も説明したとおり、バリュー・イノベーションといえばコストを押し下げながら買い手にとっての価値を高めることで新たな価値改革を起こすという考え方ですが、これはビジネスモデルの左右と合致しています。前回の記事でも紹介しましたが、ビジネスモデルキャンバスは大きく分けて左側はコスト構造、右側は収益の流れで構成されています。つまり、左側を見直すことでコストカットに、右側を見直すことで顧客が本当に求めている価値につながるということです。この2つを意識して組み合わせることにより、イノベーションという分かりにくいものが体系的に理解できます

おわりに

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自社の業績をのばす、ひいてはイノベーションを起こすためには何を見直す必要があるのか、かなり考えやすくなったのではないかと思います。今までの3記事を読んで、少しでも自社のことを思い浮かべ、再考の機会に役立てて頂ければ幸いです。

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