経営コラム, 見える化

【事例から学ぶ】競争のない世界を創る“ブルー・オーシャン戦略”とは?【前編】

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はじめに

競合他社との毎日の争いに苦労していませんか?利益がなかなか上がらず困っていませんか?それはもしかしたら自社の製品が他社の製品と同様のものを販売していたり、はたまた他社に自社の製品を真似されていたりするからかもしれません。そこで、競合他社とは何か違うものを作ろうと考えたことは幾度となくあるでしょう。しかし、実際にはどういう風に考えればいいのかが分からなかったり、考えることができたとしても製品レベルは向上していなかったりと悩まされてきたことでしょう。

そこで、今回は経営戦略の中でもブルー・オーシャン戦略を扱い、なぜ今ブルー・オーシャン戦略を取り入れるべきなのか、またどのように競争のない世界を創り上げるのかについて3回に分けて分かりやすく解説していきます。今回はその1回目です。

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ブルー・オーシャン戦略とは?

ブルー・オーシャンという言葉は、市場を捉える時に今日の市場であるレッド・オーシャンと比較される言葉で、「ブルー・オーシャン戦略」という書籍の中では

レッド・オーシャン=今日の産業すべてを表す、既知の市場空間

ブルー・オーシャン=今はまだ生まれていない市場、未知の市場空間

と定義されています。これを分かりやすくすると、レッド・オーシャンのもとでは競争相手が増えていくことで同じような商品がたくさん作られるので、競争が避けられず、ライバル企業との血みどろの戦いをしなければなりません。これに対し、ブルー・オーシャンのもとでは市場として未開拓、つまり新しい市場のためそもそもルールが決まっていないため、利益の伸びにも大きく期待の持てる市場だということです。

レッド・オーシャンは、既存の市場のため常に重要であり、決してなくなりはしません。ただし、レッド・オーシャンではライバル企業との競い合いに勝利していくことが必要となります。さらに、たいていの業界では供給が需要を上回っているため、シェア争いを強いられることとなり、好業績は保てません。このことから、新たな利益機会と売上機会をつかみ取るためにブルー・オーシャン戦略を取り入れるべきなのです。

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ブルー・オーシャン戦略、実際のところはどうなの?

実際のところ、ブルー・オーシャン戦略の実現性、貢献性に疑いを持っている人もいると思います。だが「ブルーオーシャン戦略」には、このような記載があります。

筆者たちは、ブルー・オーシャン戦略を切り開くと、売上高、利益の成長度合いにどれだけ貢献するかを数値で把握しようとして、108社の新規立ち上げについて調査を行った。その結果、新規事業の86%は製品ラインの拡張、つまり、既存の市場空間というレッド・オーシャンでの小さな改善だということが判明した。ところが、こうした取り組みの成果は全売上高の62%、全利益の39%を占めるにすぎない。新規事業の14%はブルー・オーシャンを生み出すことを狙いとし、全売上高の38%、全利益の61%をたたき出していた。新規事業には、その後の売上高や利益への貢献度に関わらず、失敗したものも含んでいる点を考え合わせると、ブルー・オーシャンを生み出せば業績がどれだけ上向くか、明らかだろう。レッド・オーシャン、ブルー・オーシャンそれぞれの成功確率についてのデータはないが、成果全体を見れば両者の開きは歴然としている

レッド・オーシャン&ブルー・オーシャン

<ダイヤモンド社「ブルー・オーシャン戦略」W・チャンキム、レネ・モボルニュp.50を基に作成>

以上のように、海外のデータではありますが、ブルー・オーシャン戦略による売上高、利益への影響はとても無視できないものであることが分かります。

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バリュー・イノベーションとは?

では、実際にブルー・オーシャン戦略に取り掛かるまえに、ブルーオーシャン戦略の土台である「バリュー・イノベーション」について説明したいと思います。

「バリュー・イノベーションとは、コストを押し下げながら、買い手にとっての価値を高める状態を意味する」と定義されています。分かりやすく説明すると、コストを下げ、他社よりも優れた価値を創ることで革新的な価値が生み出せるというものです。つまり、低コストと差別化によってバリュー・イノベーションは生まれます

バリュー・イノベーション

<ダイヤモンド社「ブルー・オーシャン戦略」W・チャンキム、レネ・モボルニュp.62を基に作成>

レッド・オーシャンにいる企業は、競合他社との比較をもとに相手に打ち勝とうとしてきたので、どうしても他社の模倣となってしまいます。そのため、他社との差別化をするために多大なコストがかかってしまい、結局差別化とコストは二者択一になってしまいます。ところが、ブルー・オーシャンのもとでは、新たな市場や業界を創り出す、境界線を引きなおすことができるという考えのもと成り立っているため、差別化と低コストを同時に実現することができ、そのことによって新たな市場を創り出し、新たな利益機会と売上機会をつかみ取ることができるのです。

最後に、レッド・オーシャンとブルー・オーシャンについて表にまとめておきました。これまでの解説の確認としてご覧ください。

レッド・オーシャンとブルー・オーシャン_比較<ダイヤモンド社「ブルー・オーシャン戦略」W・チャンキム、レネ・モボルニュp.64を基に作成>

おわりに

今回はなぜ今ブルー・オーシャン戦略を取り入れるべきなのか、またブルー・オーシャン戦略を考える上で基礎となる理論について詳しく説明していきました。ぜひグラフや表を参考にして理解を深めてください。次の回では実践的にどのようにブルーオーシャンを切り開いて行けばいいかについて事例を交えて解説していきます。下に次回の記事のリンクを貼っておきます。

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