最近、アルファベット3文字のビジネス用語が多くてうんざりしているという人も実は少なくないのではないかと考えられます。例えば社長の事をCEOと言ったりしますが、この時は社長もCEOも区別できなくても対して問題ありません。この様にアルファベット3文字用語のだいたいの内容が分かっていれば大抵問題ありませんが、システムの導入の際に「CRMもSFAも要するに顧客を管理するツールっていう意味だからどっちを導入しても一緒でしょ」と考えていると、むしろ会社の業務効率が低下してしまいます。本記事は間違えがちなCRMとSFAの区別の仕方について説明します。
顧客へのアプローチ方法で変わる?CRMとSFAの違いについて
そもそもCRMとSFAとは何なのでしょうか。直訳するとCRMとは顧客関係管理(Customer Relationship Management)、SFAとは営業支援システム(sales force automation)という風に訳す事が可能です。この時に少し考えると、顧客との関係は営業マンが維持しているのだから、CRMが顧客との関係を管理する営業マンをサポートするツールなら、営業支援と顧客関係管理って結局同じようなシステムじゃないかと勘違いされる方もしれません。
確かに、顧客の関係管理と営業という領域は重なる部分も多いのでどちらでも良いのではないかと思うかも知れません。しかし、システムを説明する際に使われるCRMとSFAとは全く違うシステムの事を指しているので注意が必要です。
世の中には色々な営業方法があります。例えばよくある保険の代理店は営業マンが足で稼いで見込み案件を発生させて、営業マンが顧客から契約を取ってきます。一方で通販会社は顧客に直接営業する事はありません。ネット上の広告や検索キーワードから自社サイトに誘導して商品のページを見てもらって、顧客が欲しいと思えば購入してくれます。
このような2つのビジネスの違いから考えると顧客へのアプローチの方法は2つの関係がある事がわかります。1つ目は客単価の高い商品をマンパワーを使って顧客に提案していく、2つ目はマーケティングの力を利用して見込み客を営業マンを使わずに集めてくることです。
仕事レベルで考えた時にこの2つの仕事は全く違います。前者の場合は個々の顧客との関係を大切にする必要があります。個々の顧客からどんな相談をされているか、担当者は誰でどういうものが好きなのか?という風に顧客ベースの管理が重要となります。
一方で後者の場合は施策単位での管理が重要となります。後者の様な顧客アプローチをする場合、メルマガやチラシなどを使って何千、何万という顧客にいっぺんにアプローチするので一顧客単位で見ていられませんので施策ごとのトータルの結果を見ながらアプローチしていきます。
システムの話で言うと、前者のアプローチを行う為に必要なのがSFA、後者のアプローチを行うのがCRMという事になります。よって、そのアプローチに合わせて各システムに入っている機能も大きく異なります。前者を使えば営業マンのスケジュール管理や営業部門の管理者が顧客への営業状況を見えるかする事は可能なります。一方で後者を使えば、最近どの様な窓口から案件を獲得したか、2回目購入顧客はどの様に2回目の購入に至ったのかなど、顧客を俯瞰してどのようなアプローチが効果的なのかを確認する事ができます。
このような観点から言えば、SFAは営業マンの業務効率をあげるツール、CRMはマーケターの業務効率をあげるツールという風に理解する事ができます。
できる会社は両方使っている?CRMとSFAの使い分け方
このように説明すると、うちはマーケティングもセールスも両方やっているからどっちのシステムも必要なのではないかという風に思うかもしれませんがまさにその通りです。上記で保険会社や通販会社の様に極端な事例をあげましたが、殆どの会社はマーケティングも営業もバランスよく行う必要があります。
DMやメルマガなどの画一的な手段を使ってリード顧客を獲得して営業案件を生み出していくのがCRMを使ってマーケッターが行う仕事です。具体的な顧客、営業案件に対して誰がどの様に営業しに行ったのか、また次はどのようなアプローチをするのかがSFAを使って営業マンが行う仕事という事になります。
例えば、ホームページでメルマガ登録を促して、メルマガ登録をしてくれた顧客に対してCRMを使用してメルマガを一斉に配信してどのようなコンテンツが顧客への反応が良いのかを見るという風に広く浅く顧客に対してアプローチするのがCRMの得意領域です。
一方で、メルマガから資料請求が行われたとします。この資料請求が発生した顧客に対して営業に行く営業マンが使うのがSFAとなります。SFAで顧客情報を作成し、いつどのような提案を行ったのか、次はどのような提案を行うのかを一顧客毎に管理します。SFAで管理する情報は、CRMのように画一的なものではなく、狭く深い顧客に対してのオーダーメイドの顧客対応です。
CRMとSFAって連携してないとまずくない?
このように、多くの会社にとってCRMとSFAの両方が必要だと言う事がわかりましたが、間の良い人なら両者の導入の際に重大なポイントがある事に気づくかもしれません。CRMとSFAがバラバラだと、業務に重大な支障をきたすという事です。
実務を考えた時に、1社の顧客に対して、ここまではマーケターの仕事、ここまでは営業の仕事、マーケターと営業は顧客に対してお互いにどんな対応しているか知る必要はないという風に明確に区別ができないはずです。
例えば、営業マンが顧客の元に営業にいって。「この前のメルマガ良かったよ、うちもあの商品を導入してみたいな」という風に話しかけられた時に、マーケター側のCRMシステムにログイン権限が無いので何の話かよくわからなかったり、CRM側の顧客台帳では担当者が変更した旨がきちんと記載されているのに、営業側の顧客台帳は更新していなかったので担当者を間違ってしまったりという事がありえます。
SFAとCRMのシステムをバラバラに導入する場合、起こり得る一番深刻なケースが、CRM側の顧客台帳情報とSFA側の顧客台帳情報が違うという事で、しかもこの様なケースは割と頻繁に起こりえます。システムを使うと言っても、システムを使うのは人間なので。ミスをするかもしれませんし、それぞれ別々の担当者が顧客台帳を更新しているならその人が知っている情報しか顧客情報に入力されないからです。
このように考えると、CRMとSFAを両方導入するとするならば、お互い連携ができるようなシステムを導入するべきだという事です。システムを導入する際に費用の安さからクラウド型のサービスを利用する人も多いかと思いますが、この際にCRMのシステムとSFAのシステムが連携可能なシステム同士を選ばなければ、システム内の顧客台帳がバラバラになる事によって様々な弊害がもたらされます。
このように、CRMとSFAはそれぞれ顧客管理にとって重要なシステムで、CRMはマーケター側が行う業務に、SFAはセールス側が行う業務に便利な機能が多くなっていて、多くの企業では両方のシステムが必要です。しかし、マーケター側とセールス側の仕事が深く関連しているので、CRMとSFAが連携できるシステム同士の組み合わせでなければ。かえって顧客管理に混乱をきたしてしまい、業務効率が低下してしまいます。
さいごに
以上のようにCRMとSFAは連携できるシステム同士を使わないといけないわけですが、更に言うと顧客への請求書発行や売掛金管理のシステムなども連携していなければ、上記で説明した顧客台帳がバラバラになる問題が発生しかねません。
このような問題意識から開発されたのがALL-INです。ALL-INではSFAやCRMなど企業が必要なシステムが一通り揃っており、同じシステムなので互換性を気にする必要はありませんし、一つの顧客台帳を共有しているので、システムによって顧客情報がバラバラになるという問題が発生する事はありません。
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