MA(マーケティング・オートメーション)とは?
マーケティング・オートメーションとは、顧客層の分類、顧客データの統合や、キャンペーンの管理など反復的で手間のかかる作業を自動化し、その効果を分析してくれるソフトウェアを指します。
マーケティング・コンサルティングのemailmondayによれば、MAツールを使った会社の80%では見込客の増加があり、77%が見込客から顧客獲得の件数が増えたと報告しています。(参照:The Ultimate Marketing Automation statistics overview)
しかしながら、日本の中小企業ではこれを取り入れている会社はそれほど多くありません。既存の顧客基盤、見込客のリストや、集客のためのキャンペーンなど連動すべき事項を一つ一つ分けて考え、大変な手間をかけて集客を行っている会社がほとんどです。今回の記事では、中小企業だからこそMAが必要な理由を解説します。
なぜあなたの会社にMAツールが必要なのか?
MAツールが必要な理由をご紹介します。
理由1. タイミング良く、適切なメッセージを顧客に送ることができる
MAはあなたの会社の顧客基盤から選ばれた顧客に、正しいメッセージを正しいタイミングで発信することができます。例えば、MAは製品やサービスのアップグレードをしたい顧客を見つけて選び出し、そのタイミングを知らせてくれるため、すかさずアプローチをすればup-sellingやcross-sellingにつながります。
B to Bの会社なら顧客が拡大に臨んでいる際の行動をMAが分析して、他の製品やサービスの販売につなげてくれるのです。それによって、従来よりもずっと少ない労力で顧客の生涯価値を上げることができます。
的をしぼったコミュニケーションとフォローアップが適切なタイミングで、それらを求めている顧客に行き届くことによって、既存の顧客へのup-sellingとcross-sellingが企業の慣習となり、これは特に中小企業の経営を安定させるのに必要な戦略です。
理由2. 見込客の質を見極められる
既存の顧客基盤と同様に、見込客にアプローチするべきタイミングをマーケティング部門が見極め、それを営業部門に引き渡すべきです。しかしながら、顧客基盤の拡大を図り、見込客が増えてくると、すべての見込客の動向を事細かに観察するのは無理があるでしょう。
Emailやオンラインのキャンペーンのような活動をMAで自動的に行うことで、見込客の消費行動を正確に把握することができ、営業部門がアプローチするべきタイミングで引き渡すことができます。これにより、マーケティング・チームと営業チームの両方の労力が削減されるうえ、より効率的な連携が可能になります。
さらに、MAは多くの中小企業がこれまで持たなかった、データを根拠としたスコアを見込客に付け、それを基準と照らし合わせて顧客になる潜在的な可能性を導いてくれます。そのデータは多くの場合、特典付きのアンケートなどで見込客が答えた職業や職位、またメールでの広告などに対する彼らの反応のようなdigital behavior(ネット上の行動の傾向)から打ち出されます。
営業をかけるタイミングのみならず、その見込客が顧客になり得る可能性をどれだけ秘めているかを知ることは、見込の薄い層を排除できるうえ、集客の優先順位を明確化してくれます。
理由3. どのマーケティング手法がどれだけ効果的か測れる
マーケティングの手法やターゲットを決める際に、上司の勘がデータよりも先行することはないでしょうか?また、データをもとに選択しようと思っても、データを抽出し分析する時間や労力のようなコストは、中小企業にとって重荷となることは間違いありません。
従来の、手作業でスプレッドシートやEmailリストを区分し、データを抽出・分析した後、報告書を作成してそれを検討するというプロセスを、MAが用意してくれたデータとその分析結果から、次の一手を検討する最後のステップまで省略することができます。
そして、成功したマーケティング手法は引き続き採用し、他の顧客層にも活用ができる可能性があり、結果が出なかった手段は是正すべき箇所がデータを根拠に見えてきます。
まとめ
データを用いたマーケティングや、より機械化・自動化の進んだ集客は大企業のためにあるものだ、という先入観を拭えない経営者は少なくありません。しかしながら、人的資源の少ない中小企業こそ、MAで煩雑なデータ作業を済ませることで、社員の無駄な労力が削減でき、それぞれが100%の力を発揮できるはずです。
見込客への対応、スコア付け、集客法の効果測定など今までマーケターが必死にこなしていた作業をMAで処理することによって、本来マーケターが集中すべき、機械ではできないクリエイティブな戦略やヴィジョンに注力することができるのです。
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