皆さんは外食をする時って、
どんな風にお店を決めていますか?
たとえばご友人とお昼時に町中を歩いていたとして、
「そろそろご飯食べようか」となった時のことを想像してみてください。
よっぽど「この店のコレが食べたい!」といった要望がなければ、
何軒かお店を見て回ってから、良さそうなお店を決めることが多いはずです。
そういう時、お店の決定までのプロセスを考えてみると、
大きくは次の3つのステップに分けられます。
1. お店を探す。(気付く)
2. いくつかのお店をピックアップする。(興味を持つ)
3. どこに入るか考える。(比較検討する)
まずは「どんなお店があるかな?」と近くを歩いてみて、
その中から良さそうなお店をいくつかピックアップする。
さらにそのお店のメニューや値段を見て比較し、
「ここが良さそうだな」と思うお店に決定する。
どんな人も、意識的であれ無意識的であれ、
この3ステップを踏んでお店を決定しています。
そして、3ステップの中で「ここじゃないな」と思ったお店を、
どんどん選択肢から外していきます。
そして、最後まで選択肢に残ったお店の中から、
「この中だと、今は◯◯料理の気分かな~」というように
入るお店を決めるのです。
これをお店側の視点で考えると、お客さまに選ばれるためには、
【 最後まで「ここじゃないな」と思われなければ良い 】
ということになります。
すなわち、
お客さまが【 ここじゃないなと思う理由 】を無くしていくことで、
選ばれる確率が上がるということです。
ということで今回は、
お客さまはなぜ「ここじゃないな」と思うのか、その理由を探り、
その「理由を無くすことで選ばれる」ための工夫について考えていきます!
1. お店を探す。(気付く)
【 ここじゃない理由 】
お店に気付かない。
そもそもお店があることに気付いてもらえない。
すぐ近くを通っているのに。
非常にもったいない話です。
まず大前提として、
選ばれるためには「気付いてもらう」ことが重要です。
【 選ばれるためのポイント 】
お店までの導線上に、認知してもらうための仕掛けをつくる。
【 選ばれるための方法 】
1)立て看板・ポスター・ポストカードなどを設置する。
重要なのは、
【 店名 】だけでなく【 どんなお店なのか 】を明記しておくこと。
さらに、その看板やポスターは、
店頭だけだと気付かれないことも多いので、
お店の少し手前の道などにも設置しておくことがオススメです。
その場合には、「この道10m先、左側」など、
【 どこにあるのか 】を一緒に書いておくと、
よりお店の存在に気付いてもらいやすくなります。
何しろまずは気付いてもらわなければ、
選択肢に入りようもありません。
どれだけお客さまに分かりやすく、お店に誘導できるかがカギです。
2)呼びこみする。
声をかけることで、気付いてもらいやすくなる。
単純ですが、有効な手段です。
もちろん、過度な呼び込みは「不快感・不信感」を
引き起こしかねないため、要注意。
また、後述しますが、呼びこみの際には、
「お客さまが必要な情報を、過不足なく伝える」ことが重要です。
2. いくつかのお店をピックアップする。(興味を持つ)
【 ここじゃない理由 】
何のお店か分からない。
お店を見つけたら、次に見るところは、
「何のお店か、どんなお店か」ということ。
外観をパッと見てすぐ「興味」が持てなければ、
お客さまは近付いてきません。
興味を持ってもらうためには、
一目見てすぐに「何のお店か」が分かる工夫が必要です。
【 選ばれるためのポイント 】
お店の強みや専門性を明記し、
「このお店だからこそ選ぶ理由」を明確にする。
【 選ばれるための方法 】
1)お店の「一番の強み」は何か、「何の専門店なのか」を明記する。
こだわりの素材や製法、お店独自のサービス、受賞歴など
お店の「強み」を、ポスターやステッカー、看板などで対外的に伝えます。
「このお店だから選ぶ理由」を明確にすることで、
他店との違いが明白になり、選ばれやすくなるのです。
さらに、「◯◯といえばこのお店!」と記憶に残りやすいので、
次回近くに寄った際にも、また来店してもらいやすくなります。
2)お店の外観や店名、キャッチコピーを、
提供する商品を求めるお客さまに「ササる」ように設計する。
たとえばファーストフード店と、和食レストランと、
スイーツ専門店とでは、外観もキャッチコピーもまったく異なります。
重要なのは、その商品やサービスを求めるお客さまに、
果たしてその外観やキャッチコピーはササるのか、ということ。
引き戸に障子、のれんが下がるお店は
「ファーストフード店」とは思いにくいですし、
キャンディやチョコレートの飾りのついた屋根に、
カラフルな水玉模様のドアのお店が「和食レストラン」だとは
誰が想像できるでしょうか。
もしコンセプトがあってその外観にしたのだとしたら、
それを明確にする必要があります。
たとえば上記のお店のドアに、
「和風ふぁすとふーど」「お菓子な創作日本料理」
なんてキャッチコピーがあったら、ちょっと入ってみたくなります。
提供する商品を、
それを求めているお客さまに届けられるか。
そのためには、自分の好みでお店を作るのではなく、
お客さまのことを考えて設計することが重要です。
3. どこに入るか考える。(比較検討する)
【 ここじゃない理由 】
何があるのか、値段がいくらなのか分からない。
お店を見つけ、良さそうだなと興味を持ち、
そして次に気にするのは、
「果たして本当にこのお店は“当たり”なのかどうか」ということ。
お金を出すからには、当然「失敗」したくありません。
そのため、お客さまは「情報」を求めます。
商品は?値段は?量は?自分向けなの?などなど。
その情報を元に、他店と比較検討していきます。
ところが、その「情報」がお店の外に無いと、
検討することができません。
情報が無く不安が残る状態では、失敗するリスクを冒してまで、
そのお店を選ぼうとは思わないでしょう。
ですから、お客さまの疑問や不安を解消し、
安心して選んでもらえるだけの「情報提供」が必要です。
【 選ばれるためのポイント 】
お店の外に「情報」を提示しておくことで、
「失敗したくない」という気持ちを緩和させる。
【 選ばれるための方法 】
1)メニュー表を外に出しておく。
多くのお店が意外とやっていないのがこの工夫です。
店内で使っているメニューを1冊出しておくだけでも、
お客さまの不安は緩和されます。
2)呼びこみをして「情報提供」をする。
呼び込みは「お客さまが必要な情報を、過不足なく伝える」ことが
重要だと前述しました。
呼びこみの役割は、もちろんお客さまの不安を解消すること。
そのためには、提供する商品を詳しく説明できる必要がありますし、
お客さまにあったご提案をする必要もあります。
「いらっしゃいませ」「◯◯をお求めいただけます」だけでは、
情報提供には足りないのです。
以上が、お客さまが「ここじゃないと思う理由」と、
「選ばれる」ための工夫についてです。
それぞれはさほど難しいことではないのですが、
意外とやっていないお店が多いため、
実践するだけで、他店よりも選ばれやすくなります。
お客さまの不安を解消し、
安心して選んでもらうために、
まずは今すぐできる工夫から始めましょう!
※この記事は、「Entre Magazine」のバックナンバーから抜粋しています。Entere Magazineの登録はこちらからどうぞ。
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