メール連絡の伝達率は56%…実は半分しか理解されていなかった?!
私は社外の方とメールで連絡をとることが多いのですが、
この「メールで連絡すること」について、
最近、びっくりするようなデータを見ました。
メールの連絡で
内容を相手に正しく理解してもらえる確率:56%
日々のメール連絡で、実は相手には、
自分の意図した内容が60%も伝わっていなかったかもしれない。
米・シカゴ大学、ニューヨーク大学とイリノイ大学の教授が
「メールで自分の考えはどれだけ相手に伝わっているか?」
というテーマを共同研究した際に出た結果です。
研究では、ある特定の内容を
「メール」または「音声」で伝える時、
どれだけ正確に相手に伝わるかを調べています。
結果は下記の通り。
音声 :73%
メール:56%
「これくらいは伝わるだろう」という予想は78%なので、
音声での伝達はほぼ代わりませんが、メールだと20%もダウンします。
想像以上に、自分の考えは相手に伝わっていないのです。
それなのにメールを受け取った側は、
「自分は90%正しく内容を理解している」と感じているとのこと。
このギャップはかなり大きいですよね。
自分の考えは実際は「半分程度しか伝わっていない」のに、
相手は「ほぼ完全に理解できている」と思っている。
ビジネスの場でもこのギャップが生じていると思うと、
何か問題が起きそうでヒヤヒヤします。
可能な限りギャップを埋めたいものですが、
どうしたら正確に相手に伝わるようになるのでしょうか?
対面や電話での連絡がいつも可能なわけではないですし、
メールの内容が正確に伝わっているかどうかは、
受け取り手には判断できません。
だからこそ、相手に理解してもらえるように、
「送り手が“伝わる工夫をする”」ことが重要です。
ということで今回は、ビジネスの場において、
「相手に伝わるメール」を書くための工夫について
考えていきます!
***
「“伝える”ことと“伝わる”ことは違う」
とは、よく言われる言葉です。
自分では正確に伝えたつもりでも、
相手が理解できていなければ、
それは真に「伝わった」とは言えません。
特にメールは、お互いに声や表情が分からないため、
対面や電話よりも、いっそう伝わりにくいもの。
だからこそメールを書く時には、
“相手の理解を深める”工夫をする必要があるのです。
そのためにおさえるべきポイントが、こちら。
■1. まずは開封1秒で内容把握
■2. テンションはいつもの3倍で
■3.「見やすさ」も重要
■4. コミュニケーションミスはメールで解消
■5. 言葉遣いは「心遣い」
ひとつずつ見ていきます!
■1. まずは開封1秒で内容把握
「WEBページは、開いて1秒でお客さまの心をつかめ」
とよく言われますが、メールも似ていると思います。
開封して1~2秒ですぐにメール内容を把握できれば、
その後、アクションしやすくなるからです。
たとえば、こんな感じ。
例:必要事項を相手に質問をしたい時
先日の◯◯の件で、
2点ご確認いただきたいことがございます。
大変恐縮ですが、
●月●日までにご返信いただけますでしょうか?
1)△△という表記について
(本文)
2)□□の件について
(本文)
この書き出しだと、受け取り手は、
「◯◯についての質問に、●月●日までに返信するんだな」
とすぐに理解できます。
また、冒頭で「どんなアクションをしてほしいのか」を
述べることによって、
受け取り手はその心づもりでメールを読み進めます。
例文であれば、
「確認事項に返信をする」つもりでメールを読むので、
求められているアクションをしやすくなるのです。
■2. テンションはいつもの3倍で
メールで書き手の意図が伝わりにくい原因の一つに、
書き手は「“喋る時と同じように伝わる”と思っている」
ということがあります。
書き手はメールを書いている時、頭の中で、
いつも喋っている時のような口調やテンションで
「書きたい内容」を思い浮かべています。
ですから、自分では
「普段、喋っている時と同じように」
相手に伝わっていると思ってしまうのです。
でも実際には、書き手のテンションは、
文章からは伝わりにくいもの。
受け取り手は文字を目で追っているだけなので、
「棒読み」で聞こえているのと同じです。
そうすると、書き手の想像以上に
「冷静に聞こえる」可能性があるので、
そこに「感情」を加えることが重要です。
例:文章から「聞こえる」書き手の声
下記の文章を頭の中で読んでみてください。
・何卒、よろしくお願い申し上げます。
・どうぞよろしくお願いいたします。
・引き続き、よろしくお願いします!
いずれも同じ内容ですが、「聞こえ方」が違うはずです。
必要以上に言葉を盛り込む必要はないと思いますが、
「いつもより3倍くらい高いテンション」を意識して
メールを書くと良いと思います。
ちなみにメール上では、
仲の良い友人同士でも初対面同士でも、
どちらも60%程度しか感情が伝わらないのだそうです。
ですから友人同士であっても、
メールを書く時は喋っている時より
高いテンションの方が良いかもしれません。
■3.「見やすさ」も重要
時々、丁寧な文章でも、
一文が長かったり、改行が少ないために、
「見づらい」と感じるメールがあります。
下記の例は、同じ内容について、
文章のみで伝えた場合と、
ビジュアルで分かりやすくした時の例です。
例:商品発送先の住所を教えてほしい時
1)発送先の「郵便番号」「ご住所」「お名前」「お電話番号」につきまして
お教えいただけますと幸いです。
2)お手数ですが、
発送先のご情報をお教えいただけますでしょうか?
========================================
■郵便番号 :〒
■ご住所 :
■お名前 :
■お電話番号:
========================================
例2)のようにすると、
相手が「自分に何をしてほしいのか」が一目で理解できます。
パッと見てビジュアルで分かりやすいと、
それだけで伝わりやすくなるのです。
ビジュアルで伝える際のポイントをまとめてみました。
【 ポイント 】
・長文は避け、必要であれば箇条書きにする。
・重要な部分だけ罫線(====)などで区切る。
・記号(★◆●など)を利用し「少見出し」をつける。
・1行は15文字~35文字程度にとどめ、長くなる場合は改行する。
1行15文字~35文字程度というのが、
一番読みやすい文章の長さなのだそうです。
ぜひ試してみてください^^
■4. コミュニケーションミスはメールで解消
メール連絡にもメリットがあると言いました。
たとえば、こんな感じです。
・履歴が残る
・大勢に一斉に伝えることができる
・コミュニケーションのミスを減らせる など。
この中で、
「コミュニケーションのミスを減らせる」ことは
ここまでの話と矛盾しているように思えます。
ですが、実はこれが
メールの大きなメリットなのです。
たとえば、電話でアポイントメントをとった時。
たとえば、打ち合わせで次回までにやることが決まった時。
そういう時には、すかさずメールで
今決まったことを文章にまとめて送ります。
すると、自分の頭の整理ができるだけでなく、
相手へのリマインドにもなります。
文字にすることで、改めてお互いに確認ができ、
認識のすれ違いを防ぐことができるのです。
■5. 言葉遣いは「心遣い」
最後はやっぱり、言葉遣い。
その人が使う言葉は、
その人を映す鏡です。
乱暴な書き方をしていないか。
相手に誤解を与える表現を使っていないか。
敬語がめちゃくちゃになっていないか。
知らず知らずのうちに、
強い言葉を選んでいることもあります。
そんなつもりはないのに、
上から目線と思われることもあるかもしれません。
過度に敏感になる必要はないと思いますが、
「受け取り手がどう思うか」を考えながら書くことを
意識したいですね。
***
どんなビジネスマンも、
一日に何通もメールを読み、書いています。
その中で、正確に内容を伝えるためには、
・開封してすぐメール内容が分かる
・内容を正確に理解できる
・求められているアクションが分かりやすい
といった工夫をすることが重要です。
ぜひ5つのポイントに気をつけて、
相手に「伝わるメール」を書いてみてください!
今回のデータで意外だと思ったのは、
実は音声でも、自分の考えは
73%程度しか伝わらないということです。
たしかに、
「すごく感動したことを伝えたら、冷めた返事がきた」とか、
「こうだと言っているのに、なぜか違うことを聞き返してくる」とか。
いろんな話を聞きます。
喋っていても伝わらないことがあるのに、
文字だけで完全に理解してもらうのは、やっぱり難しいですよね。
100%カンペキに理解してもらうことは困難でも、
可能な限り100%に近づけようとすることはできます。
毎日のメール連絡も、ちょっと工夫するだけで、
円滑に進むようになるかもしれませんね(^^♪
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