永遠の課題である営業力強化
どのような企業においても営利を追求している以上、今期の収益目標をクリアしたら、来期はさらに高い目標達成を目指そうとします。その収益向上を実現するために必要な営業力強化もまた、永遠の課題です。優秀な営業担当者が揃っていても、営業力強化、営業改善は永遠の課題としているでしょう。
その営業力強化で一役買うのが「SFA(Sales Force Automation)」です。
一昔前は、「SFA」と言えば大企業が導入すべきもののように思われがちでしたが、最近は比較的手頃な金額の商品・サービスも登場してきたことで、中小企業でもSFAを導入しやすくなってきています。
また、営業に関する情報の管理は、以前は紙媒体で管理されることが多かったですが、セキュリティの問題や、ペーパーレスへの移行の流れから、営業情報の管理にITを活用することが一般的になりつつあります。
ここでは、なぜSFAを導入すべきなのか、中小企業経営者の目線に立ってご紹介していきます。
SFAに期待すること
現実的な話、SFAを導入したからと言って、皆がトップセールスパーソンになれるわけではありません。SFAを導入したが使っていない企業はたくさんありますし、既にSFAを導入しているのに、新しいSFAにリプレースする企業も少なくありません。
もちろん使わない理由、リプレースする理由は企業により様々ですが、よく耳にするのは「営業成績が伸びない」というものです。詳しく聞くと、「今まで成績不振だったセールスパーソンが、SFAを導入することでトップセールスパーソン級の成績を上げられるようになると期待してSFAを導入したが、そうはならなかった。」というのです。
たしかにそのような思いでSFAを導入したのであれば、期待を裏切られた感覚になることでしょう。
せっかく投資したのに落胆しないためにも、以下でSFAに期待すべきこと(導入すべき理由)についてご紹介していきます。
SFAを導入すべき理由1:営業力の底上げ
上述したようにSFAを導入したからと言って、皆がトップセールスパーソンのような活躍ができるようになるわけではありません。SFAができるのは、偏差値45だった人が偏差値55になるというレベルです。
「なんだ。その程度か。」とがっかりされる方もいらっしゃると思いますが、ですが、実はこの平均を超えるということが非常に重要なのです。
経営者の皆様が収益予測をされるとき、皆がトップセールスパーソンの成績を上げられる前提では考えていないでしょう。安全な収益予測を立てるのであれば、おそらく平均的な営業成績で推移した場合の数値を使うのではないでしょうか。
SFAは、この平均営業成績を、従来平均以下であった営業マンの成績を上げる、つまり底あげに大きく役立ちます。もちろんSFAの効果は全ての社員に、業務効率化などの影響が出ますが、一番大きな効果は、下を上げることにより、「社員間での成績格差、能力格差を減らす」ことです。
ですので、営業力の底上げができるSFAは企業経営にとって有効なツールなのです。
SFAを導入すべき理由2:リアルタイムな営業管理
皆さんの企業でも、若手の営業成績を伸ばそうと、上司や先輩が営業活動の管理や指導を熱心にされているのではないでしょうか。
ですが、SFAが導入されていない場合の管理というのは、非常に困難です。なぜなら、その若手が何をやっているか、リアルタイムで把握できず、その若手に聞く、もしくは若手の自己申告で、「今何をやっているか」「どこで詰まっているか」などの報告が上がってくるまで分からないからです。。
しかし、自己申告というのは、経験が浅い人自身が「重要だ、相談したい、報告したい。」と判断したものを、報告できるタイミングでしてくるので、本来であればもっと早いタイミングで報告して欲しかったことや、報告して欲しい内容が上がって来ない場合も少なくないでしょう。部下から報告があったときには後の祭りということもあるのではないでしょうか。
もちろん、時間をかけて毎日面談したり、部下の営業活動に毎回同行できるのであれば、部下の自己申告に頼らずして適切な指導ができますが、たくさんの部下を抱えている上司にとっては、その方法には限界があります。
しかしSFAの場合、報告して欲しい内容を活動報告の入力必須項目とすることで、育成に必要な情報を漏れなく上司や先輩が把握することができます。
また、営業プロセスの全てにおいてSFAを使って進める業務設計にすることで、部下からの報告を待たずして、上司や先輩が部下の営業活動の状況を把握できるようになります。例えば、Aという顧客に対して、どのような提案書を提出しているのか、提案書を提出した後、フォローできているのか、顧客からの反応に対して、適切なアプローチができているのか、ということが上司や先輩が気になったタイミングで確認することができるので、タイムリーで効果的な部下指導が実現できます。
SFAを導入すべき理由3:勘と経験の形式知化
営業活動には地道な活動やフットワークの良さなど、不可欠な要素がたくさんありますが、「勘」や「経験」といった目に見えないスキルも重要な要素のひとつです。しかし「勘」や「経験」という情報は、文字であらわしたり、口で説明しにくいため、属人的な情報に留まってしまいます。そのため、育成のために活用することが難しい情報として扱われてきました。
しかしSFAを導入することで、日々の営業活動から収集された情報を分析し、他のセールスパーソンが営業活動に生かせる形で情報をアウトプットしてくれます。難しいとされてきたトップセールスパーソンの「勘と経験」も、SFAにより形式知化されるので、属人的な情報ではなく、企業の資産にすることができます。
一方、有効な分析をするためには、よりたくさんの正確な情報が不可欠です。しかし分析のための情報を入力せよといっても、入力することが負担で後回しになったり、入力することが目的化され、不確かな情報やどうでも良い情報が紛れ込んだりして、分析の精度を落としてしまっては、SFAの効果が発揮されません。また情報の収集や入力に時間がかかってしまい、それが原因で日々の営業活動が疎かになっては本末転倒です。
セールスパーソンの負担軽減と、よりたくさんの正確な情報を収集するためには、普段の営業活動から、セールスパーソンが意識することなく必要な情報を吸い上げられる仕組みが必要です。
また日々の営業活動で収集した情報というのはセールスパーソンにとって非常に大切な情報であり、自分が1番でありたい、他者に負けたくないと思う人にとっては他人に教えることを嫌がり、本当に知りたい情報が収集できなくなります。そのような事態を避けるためにも、SFAを使った業務設計や評価体系の構築は非常に重要になります。SFAを導入する際は、業務設計や評価体系の構築も併せて行うようにしましょう。
SFAを導入すべき理由4:業務の効率化
多くのSFAは営業プロセスのベストプラクティスをセットすることができます。新人や成績不振なセールスパーソンは、営業プロセスが確立していないので、試行錯誤で日々の営業活動をしていることでしょう。しかし、SFAにセットされているベストプラクティス通りに活動させることで、営業成績の向上だけでなく、試行錯誤の時間や無駄な営業活動を排除することができるのです。
また先述のとおり、日々の営業でSFAを活用することで、営業活動の状況や業績管理が自然とできますので、知りたい人が知りたい時に知りたい情報を手に入れられるようになります。そのため、毎日業務後に営業日報を作成する手間や時間、定期的に行われる業績報告会議などが不要になり、業務効率化が図れます。
また、それらの情報を勤怠情報や経理情報、人事情報と連携させることで、同じ情報を何度も入力するという無駄な作業がなくなります。
まとめ
営業成績の向上や、属人化されていた情報の共有、業務の効率化などが期待できるSFAは中小企業だからこそ導入して頂きたいツールのひとつです。
弊社が開発・提供する、「ALL-IN」は中小企業に特化した”トータル業務マネジメントシステム”です。「ALL-IN」には、ERPシステムはもちろん含まれており、その他にもSFA(営業支援)システム、CRM(顧客管理)システム、BIツール、タスク管理機能など、中小企業の経営に必要な業務システムが全て一つに詰まっております。もちろんSFAも機能に含まれており、運用のためのサポートも整っています。
「ALL-IN」を導入することで、その他の業務システムを検討する手間もコストも必要無くなります。また、これまでバラバラなシステムを使っていたことによる、入力の2度手間などの非効率な業務フローが、「ALL-IN」ではスッキリと効率化されます。以下がSFA機能を紹介した記事ですので、ぜひご一読ください。
冒頭でSFAが使われなくなる理由として「期待値外れ」があることをご紹介しましたが、それ以外にSFAを使いこなせない、SFAを使うのが面倒など、SFAの利用自体に問題があることがあります。
SFAを検討される際は、自分たちで使いこなせるのか、使ってもらうために無理のない業務とはどういうものかなど、経営者や管理部門だけでなく、SFAを使う営業部門も巻き込んでよくよく検討されることを強くお勧めします。
SFA導入に失敗する原因を分析した記事もありますので、SFA導入を考えている方は、導入前にご一読してください。
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