経営コラム

中小企業白書(2016版)のデータから見る 黒字会社が取り組んでいる3つのこと

thingstodo中小企業・ベンチャー企業を取り巻く環境は変化し続けています。景気が緩やかに回復する一方で、売り上げの伸び悩みや国内市場の縮小、人材不足など、課題も山積みです。しかし、そんな中でも稼げる中小・ベンチャー企業が存在しているのも事実。成長している中小・ベンチャー企業は、何が他の会社と違うのでしょう?今回は、中小企業庁が発表した中小企業白書(2016版)から、「儲かっている中小・ベンチャー企業が行っている3つの取り組み」をご紹介します。

①IT投資で生産性アップ

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「ITを活用できる人材がいない」「そもそも効果が分からない」と言って、新しいITツール導入をためらっていませんか?儲かっている会社では、ITに投資することで営業力強化や売り上げ拡大を実現しています。

例えば、会社の会計管理方法。中小企業庁によると、中小企業全体の16.5%が「納品書、請求書、領収書の作成・保管までを社内で行い、後は会計専門家に外注する」と答えています。これはつまり、多くの企業が自社の経営状況を適切に把握できていないということ。

正しい現状認識なしに、正しい経営戦略を立てることはまず不可能です。しかしこうした問題もIT投資で改善することができます。例えば、データ分析を行ってくれて、自分の会社のお金の動きを一目で確認できる「BIツール」を導入すれば、会計管理方法も自動化することができます。

(BIツールについて詳しく知りたい方は「会社を見える化できる「BIツール」を中小・ベンチャーの社長が知っておくべき理由」へ)

儲かっている企業は攻めのIT投資も行っています。中小企業庁によると、高収益企業の50%が、IT投資の結果「営業力・販売職の強化に効果があった」と答えているのに対し、低収益企業の場合は42.2%しかIT投資による営業力・販売力の効果を実感できていません。

儲かっている会社では、営業力や販売力を強化するCRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)を導入することで、属人的になりがちな営業活動の生産性をあげ、効率良く売り上げを伸ばしています。導入の仕方や、会社にあったツールを導入することに注意することも重要です。

◆中小企業におすすめのCRMを知りたい方は
「中小企業でCRMを試そう。フリーで使えて便利なツール5選」

◆中小企業におすすめのSFAを知りたい方は
「中小企業でSFAを導入しよう。低価格でも本格的なツール4選」

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「IT投資をしているのに売り上げが伸びない・・・」と悩んでいる経営者の方も多いと思います。ここでのポイントは、儲かっている会社ではITツール導入を収益拡大につなげるために新しい取り組みを行っていることです。

例えば、下のグラフによると、高収益企業のなんと65.9%がIT導入に伴い業務プロセス・社内ルールの見直しを行い(低収益企業の場合は43.2%)、また高収益企業の49.3%がIT導入後、各事業部門や従業員からの声の収集を行っています(低収益企業の場合はわずか28.3%)。

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(2016年版 中小企業白書概要「IT導入を収益拡大につなげるための取組」)

つまり、儲かっている企業はIT導入に伴い、従業員とコミュニケーションを取り、業務プロセスの見直しを行っている割合が高いのです。「導入して終わり」ではなく、その後もITツールが社内に定着するようサポートを行うことが、売り上げアップのポイントなのです。

②海外展開で収益拡大

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国内市場が縮小し、また海外の中間層・富裕層が増加する中で、海外需要を獲得していくことは重要な経営戦略です。2015年に合意されたTPP(環太平洋パートナーシップ)協定によって、アメリカや東南アジア諸国(マレーシア、シンガポール、ベトナム)などでサービスの自由化、知的財産の保護、電子商取引などの分野で新しいルールが構築されるため、中小企業にとっても海外進出がしやすくなることが期待されています。

中小企業庁によると、販売・サービス業における海外直接投資をした高収益企業の64.4%が「売り上げの拡大」の効果があったと回答し、61.0%が「海外の新市場・顧客の開拓」を実現できたと回答しています。2020年の東京オリンピックに向けたインバウンド(外国人が日本にやってくる旅行)戦略も、中小企業にとって重要な要素です。

海外展開にあたっての課題の一つが「国際業務に対応できる人材確保」だと思います。高収益企業では、海外に精通した人材を中途採用したり、社内でグローバル人材を育成するなどして対応しています。また、海外展開に伴って「海外展開投資の目的・ビジョンの明確化」や「海外展開に向けての計画の策定」をしっかり行うことで、儲かっている企業は海外展開を収益拡大につなげたと回答しています。

中長期的に見て、海外戦略は売り上げを伸ばす重要なポイント。まずは情報収集や人材の確保から始めてみるのはいかがでしょうか。

③リスクマネジメント

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あなたの会社では万全のセキュリティ対策を施していますか?中小企業庁によると、規模の小さな企業のなんと約65%が被害にあっています。

サイバーセキュリティだけではなく、設備故障や自然災害、テロ等の対策も重要です。いつ起こるか分からない大震災やテロがやってきたとき、損害を最小限に留め、すぐに業務を復活できる対策をあなたの会社では行っていますか?

リスクマネジメントの必要性は高まっていますが、大企業と比べて中小企業の取り組みはかなり遅れているのが実情。しかしここでも、儲かっている企業はリスク対策をしっかり行い、業務の効率化や人材育成、売上の拡大にまで繋げています。

例えば、下のグラフによると、緊急時にも事業を継続できるようにする管理計画である事業継続事計画を策定した中小企業の53.6%が、リスクマネジメントと同時に経営資源の把握ができたと答えています。

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(2016年版 中小企業白書概要「平常時におけるBCMの効果」)

同時に人材育成(31.7%)や、経営陣と従業員間のコミュニケーションの改善(28.7%)にまで効果があると回答しています。リスクマネジメントは、平時の経営改善の一環としても、積極的に取り組むべきことといえるでしょう。

まとめ

以上、儲かっている中小企業が取り組んでいる3つのことをご紹介しました。どれも「大切なことだと分かっていたけど、なかなか手が出せなかった」というポイントばかりだったのではないでしょうか。しかし、ライバル企業と差をつけるためには、こういった点をしっかりとカバーすることが重要です。あなたの会社で取り組んでいないことがあれば、早めに対策し、稼ぐ力を強化していきましょう!

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