前回の記事では、「資産化を成功させる心構え」として、①目的意識を持つこと、②分析・活用しやすいように情報を蓄積すること、③最新ツールでレバレッジをかけることの3つが重要だとお伝えしました。
それでは、どのようなステップを踏めば資産化できるのでしょうか?この記事では、より具体的な資産化の実行方法をお伝えします。
ステップ1 「現状把握」
まず、あなたの会社がどれだけ情報蓄積に取り組めているか、チェックしましょう。
例えば、「顧客関連」「プロセス関連」「人材関連」「財務関連」「リーダーシップと社会的責任関連」の5つの項目に情報を整理し、各項目について、内容、形態、紙なのか電子化されているのか、共有化されているのかどうか、更新頻度、各データの責任者、外部情報や競合情報は備わっているのか、などを整理してみてはいかがでしょうか?
企業によっては、顧客関連データが少ないとか、社会的責任に関してはほとんどデータがないということもあると思います。それらを見るだけで、その会社がどこに力を入れているか、ある程度明確になります。
もしデータがほとんど無い項目があれば、そこが改善すべき点です。ステップ2「データを蓄積する仕組み作り」で改善しましょう。
(参考: 『経営の質を高める8つの基準』 大久保寛司 かんき出版)
ステップ2 「データを蓄積する仕組みをつくる」
情報が蓄積されていない項目が明らかになったら、今度はその項目の情報を蓄積する仕組みを作りましょう。
ここでのポイントは、仕組み作りにはある程度の強制力が必要ということです。
例えば、もしあなたの会社で顧客関連データが不足していたら、営業が終わった30分以内に顧客情報を入力しないとリマインダーが来て、上司に報告がいく、といったように、やらないといけない状況を作り出しましょう。
また前提として重要なのが、資産化の重要性を社員にしっかりと説明すること。データ入力が面倒、と感じている社員のモチベーションを下げないよう、社員に資産化の意義を説明することを忘れないようにしてください。
ステップ3 「蓄積したデータを活用する仕組みをつくる」
データを蓄積する仕組みができたら、今度は蓄積したデータをさらに活用できないか考えてみましょう。いくつか例をご紹介します。
オウンドメディアを作る
あなたの会社の中で眠っているデータは社外の人にとって貴重で有益な情報かもしれません。そんな時は、オウンドメディアを開設し、情報をネット上に公開することで、あなたの会社の価値をさらに高めることができます。
オウンドメディアって何?オウンドメディアってどうやって作るの?と疑問に思った方は、以下の記事を読んでみて下さい。
ここで重要なのは、記事を継続して書き続けることです。なぜなら、書けば書いた分だけオンライン上に自社のページが増え、顧客接点の窓口ができるからです。
オンライン上での記事作成が、あなたの会社の未来の価値創造を容易にしてくれることを覚えておきましょう。
人材育成に活かす
自社の社史(ヒストリー)の資産化が、人材育成に役立つ例もあります。例えば、過去「どのような経営判断を下してきたのか?」「どんなことに失敗したのか?」などをすべて記録し、幹部教育のケーススタディーとして活用している企業もあります。
また、優秀な社員のノウハウが蓄積されていれば、新人教育に役立てることもできます。
このように、蓄積されたデータはあなたの会社の売上アップに繋がる、まさに「資産」なのです。
まとめ
以上、資産化のための3ステップをご紹介しました。
毎日忙しい経営者の皆さんにとって、一番後回しにしがちなのがこの「資産化」かもしれません。
しかし再三申し上げているように、資産化に取り組むか取り組まないかは、あなたの会社の永続性を大きく左右します。
20年後、30年後も成長し続ける会社を創りたければ、資産化は避けては通れない道のりです。経営者の皆さんは、是非取り組んでみてください。
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