経営コラム

なぜ新人営業マンがたったの半年でトップセールスになれるのか? 営業マン育成のプロが教える!その秘訣とは?

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4月から多くの会社で従業員が増えると思います。その前に社内の営業支援制度を整備しておきたい会社も多いことでしょう。今回は「質問型営業」の青木毅さんに、中小企業やベンチャー企業において、営業マンを社内で育成する秘訣を、うかがってきました。

お話を伺った方

青木 毅 氏

株式会社リアライズ代表取締役

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1955年生まれ。大阪工業大学卒業後、飲食業・サービス業を経験し、米国人材教育会社代理店入社。88年、セールスマン1000名以上の中で5年間の累積業績1位の実績をあげる。97年に質問型営業を開発。98年には個人・代理店実績全国第1位となり、世界84か国の代理店2500社の中で世界大賞を獲得。株式会社リアライズ(本社:京都府)を設立後、2002年に質問型セルフマネジメントを開発。大阪府、大阪府警(共に6年連続)、東京都など、自治体への質問型コミュニケーションを担当指導する。08年、質問型営業を開発。質問型営業のコンサルティングを企業・個人に向けてスタート。現在、トヨタ、ミサワホーム、大阪ガス、生協など大手カーディーラー、ハウスメーカー、保険会社、メーカーなどで指導を行い、3か月で実績をあげ、高い評価を得ている。2015年一般社団法人質問型コミュニケーション協会を設立。一般への質問型コミュニケーションの普及に着手。

ーまず、青木さんの考える「営業」とはどんなものでしょうか?

営業とは「価値」を提供する仕事です。その「価値」とは相手の欲求やニーズで、それをダイレクトに満たせれば、お客様も値切らずお金を払います。価格で勝負するのは限界がきます。

そのため、会社は「価値を売れる人材」を育てていくべきなのです。昔の「価値」とは、目に見えてわかりやすいものでした。見た目が良いもの、高品質なもの、コストパフォーマンスがいいものなど、今より単純明快でした。しかし現代はクオリティーの高い商品やサービスが溢れかえっているため、現代の「価値」とは、お客様の潜在的なニーズなのです。目に見えないし、お客様一人一人によって違います。一般化されたニーズではなく、その人の話を聞いて独自のニーズを引き出すのが、「営業」なんですよね。

ー「価値」を提供できる営業マンが増えたら、いいですよね。

そうですね。営業は、相手の「望みを叶えてあげる」くらい、自分の仕事に対する誇りやプライドがあるべきです。営業のプロとして、お客様が何に困っていて何を求めているのか、そのお客様のニーズにぴったり合うものを提供する、そこをきっちりやれば、お客様も気持ちよくお金を払ってくれるものです。

ー営業で成績を上げられなくて、悩んでいる人の原因は何でしょうか?

営業をそもそも習っていないから、自己流で行き詰まり悩むのです。どんなことにも成功する原理原則があります。基本を学んでその通りに実行すれば、営業で成績は上げられるようになるのです。

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ーでは、会社で営業を強化・整備するにあたって、まず何をすればいいのでしょうか?

まずは会社に合った「原理原則」と「トークスプリクト」といった営業のベースを作ることです。そのベースで、自分なりのやり方、個性を加えていけば、向き不向きも、そもそもないのです。個性とは具体的に、話を聞く割合と話す割合をどうするか等で、自分の性格に合わせて決めればいいのです。ただ何度も言いますが、「欲求ニーズを引き出す」ことが、基本です。

ーということは、会社において営業を管理する側の人間は、営業についてしっかり勉強できていないといけない、ということでしょうか?

そうですね、その会社における営業の原理原則は理解しておくべきでしょう。だから会社には「営業マニュアル」が必要なのです。それも今の時代に合った、相手のニーズを引き出す営業の形のものでないと通用しないですしね。自社の営業マニュアルは分厚い冊子である必要はなくて、5〜6ページの質問マニュアルがあれば十分なのです。

ーマニュアルを作るのも大変なのでは?

大変ですよ、特に今の時代は。経済が上向きの時は一生懸命やっていれば売れて、何とかできていましたが、今は違います。だからこそ外部から専門家を雇うのがベストです。弊社ではこれからは、「営業マンに対して営業を社内で育成する専門家」を育成することに、に力を入れていこうと考えています。

現代は情報が溢れているので、商品にしてもサービスにしても、「説明」の必要はありません。しかしだからこそ、お客様の「欲求ニーズを引き出す」、そして「求めているものを正確に提供する」のが、営業マンの仕事なのです。

社内で外部の営業専門の人材を雇う余裕がない場合は、営業マンのバックアップやフォローを上司がしっかりすることが大事ですね。

そしてノウハウをきちっと作ったら、社員はそれに沿って言い回しやロープレをたくさんこなして、鍛えないといけないですね。

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ー青木さんの「質問型営業」によって営業成績が上がった事例はありますか?

例えばある会社では7年間売り上げがほとんどなかった営業マンが、「質問型営業」を取り入れてからたった3ヶ月ほどで、大きな契約を3件取れるようになりました。他にも自動車販売店舗の店長で取り入れている方がいます。その店長は店舗の営業成績が伸びないことに悩んでいて心身ともにバランスを崩していました。「質問型営業」の型を取り入れて、その通りにやるように教えました。その結果、最優秀店舗賞をもらって、今では見本の店長に成長しました。

そもそも社員は、会社で「営業」をしっかり習っていないから、営業成績を上げられないのです。「どう相手の気持ちを運ぶか」は教えるのも難しいもので、トップセールスでさえもなぜ自分が売れているのか、分析できていないのです。ではなぜうちが結果を出せる営業を教えられるようになったのかというと、教えることを専門の仕事にしたからです。

ー営業マン育成に必要なことを詳しく教えていただけますか?

「原理原則」と「トークスプリクト」の意味をしっかり教えて、それを練習させることです。

ーでもロープレって、恥ずかしいと思ってしまいがちですが・・・

それは向き不向きがあると思っている、自分の営業のやり方に自信がないと思っているからです。しっかり営業の「型」を教わってそれを実践する練習ならば、何も恥ずかしいことはないですし、その通りに営業すれば必ず成果は上がります。

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ーでは、営業の型をマスターして早く成果が上げられる人は、どんな素質を持っていますか?

素直に聞いて実践できる人ですね。この姿勢があれば、誰でも成果を上げられます。言葉や計算を覚えるのと同じことで、営業の基本・原則を学んで、何度も練習すればできるようになります。

何でも成功する法則があるもので、それに則ればできるようになります。営業について教わらずに、最初から自分流でやるのは、0からパソコンを作ろうとしているようなものです。営業が自分に合わないと思って辞めてしまうのは、営業についてそもそも習っていないからです。まず正しい営業の型を社内に取り込む、そして社員が素直にそれを学んで素直に実践する環境を整えれば、人材の無駄使いもなくなります。

ー営業の型を手に入れると、どんな変化がありますか?

楽になります。悩まなくなります。ちゃんとした型さえ学んでしまえば、それに沿って営業すればいいのです。車の運転と同じで、誰もが教習所で運転の仕方を0から教わって運転できるようになりますよね。営業も同じで、やり方を0から教わってからやればどんどん成果が上がります。もし型通りにやってもお客様に採用されなかったら、お客様の問題です。もちろん言い回しを工夫すればよかった、丁寧な対応をすればよかった、など自分で顧みて反省できることです。ただお客様にもタイミングがあって、こちらにはコントロールできない状況もあるのです。そこは努力の仕様がないので、仕方ないですよね。
会社で営業の成績を上げられないと、社員はそもそも会社で営業のやり方を教わっていないのに”自分ができないから”としんどくなって、まずその社員が潰れます。そんな社員が増えれば、次第にその会社が結果的に潰れてしまいます。だからこそ、営業の型を会社に取り入れることが絶対に必要なのです。

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ー最後に営業支援に力を入れている、中小企業・ベンチャー企業の経営者に、メッセージをお願いします。

営業支援について悩むのは当たり前です。まずは営業の型・原理原則があるんだということを理解して、それを学ぶことからまずは始めるといいと思います。基本の型通りにやれば、営業成績は上げられます。

ですがそれを学び、さらに教えるとなると、かなり時間もかかります。だから、外部の人間を雇うのが一番良いのです。経営者自身が営業の型を学んで、それを実践して営業成績を叩き出して社員に背中を見せることまではできても、そのやり方をさらに教えるとなると難しいですよね。経営者は経営のプロであっても、教育のプロではないですよね。

一番効果的なのはやはり、営業を教える専門家を外部から取り入れることです。雇うにはコストがかかりますが、そのおかげで社員が営業で成績を取れるようになってきたら結果的に会社の利益に繋がります。それができなくても、そもそも営業には「原理原則」があって、「基本」や「型」をマスターすれば、営業成績を上げられるということを、まずは知っておきましょう。

青木先生!ありがとうございました!会社の営業マン育成に必要なことは「営業の原理原則」それと「営業マニュアル」を作り浸透させるということが、よくわかりました。社員も会社も成長できる会社にするためにも、営業の勉強は必要なことですね。また、「営業ノウハウやマニュアルの浸透」にお客に立てる関連記事はこちら

 

 

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