経営コラム

【成功者から学ぶ!】生産性を上げるための経営者のあり方とは?

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政府が掲げた働き方改革法案の影響で、多くの企業が働き方改革に着手しています。しかし、中々、成果が出ず、頭を抱えている経営者の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は働き方改革に着手し、結果が出ないのはなぜなのか。そして、働き方改革を行う上で、経営者が意識すべきことは何なのかについて、二人の著名人の対話から紐解いていこうと思います。

1. 革新的な改革を行っている社長から学ぶ!経営者が考えるべきこと

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2017年7月号のハーバード・ビジネス・レビューの表題が生産性でした。その一冊の中で、キャリア形成コンサルタントでベストセラーとなった『生産性』の著者でもある伊賀泰代氏が日本電産代表取締役会長兼社長の永守重信氏の考える生産性向上について聞き出しています。残業を大幅に減らし、生産性向上に結びつけた敏腕社長は一体何を語るのでしょうか。永守社長は、生産性向上への目標意識、そして、生産性向上のための投資が重要だと語ります。

目標は生産性向上。残業ゼロは手段でしかない

「残業ゼロが目標ではない。生産性を二倍にすることが目標であり、残業ゼロはそのための手段でしかない。」こう発言するのが、残業をゼロにするため、2020年までに1000億を投資すると発表した日本電産、代表取締役会長兼社長の永守重信氏です。永守社長は、働き方改革において、生産性向上こそが至上命題だというのです。
「プレミアムフライデー」だから、仕事が終わっていなくても社員をとりあえず早く帰し、飲み会だ、ゴルフだと遊ばせるのは働き方改革における本質とのズレがあるし、本末転倒だと言います。働き方改革における本質とは、短い時間で今まで以上の仕事をこなせるようにするために生産性を向上させることなのです。
そんな永守社長も、昔は「誰よりも長く働く」をモットーとしていた社長でした。社員に対しても、能力が低く、要領の悪い人でも、長く働きことで能力のある人と同じ成果、評価を与えてきたと言います。
しかし、これからは、時間で切り、時間内にできない社員を評価できないという仕組みを作らなければと語ります。その際、「できるまで働きなさい」でも、「仕事ができていなくても帰っていい」でもなく、「時間内でできる方法を考えなさい」と伝える必要があると言います。
つまり、経営者はただ、社員の働く時間を削るのではなく、削った時間での仕事をいかに短い時間に組み込むかを社員に常に「考えさせる」ことが重要なのです。

1000億という多額の投資

永守社長は、社員に生産性を向上させろ!と丸投げするのではなく、経営者がお金をしっかりと使い、投資する必要があると言います。永守社長はなんと2020年までに1000億を生産性向上のために投資すると公言しています。1000億円投資しても生産性が上がれば、将来3000億円稼げるようになる。だから多額の投資をする。これが永守社長の考えです。
生産性向上のための投資で多いのがIT投資だと思いますが、日本企業のIT投資比率はアメリカなど海外の企業に比べて、極めて低いです。さらに、IT投資に対する重要認識も大きな開きがあります。アメリカ企業の75.3%が極めて重要と回答している一方、日本の企業はたったの15,7%に止まっています。IT投資比率については下記の記事で詳しく述べているので、合わせてご参照ください。


経営者は短期的視点ではなく、長期的な視点を持ち、積極的に生産性向上のための投資をしていくべきでしょう。では、IT投資の他にはどんなことに投資をするべきでしょうか。永守社長は、社内教育の充実化を訴えています。

生産性を上げるには、管理能力と英語力を磨ける社内教育を

生産性向上を社員に促しても、全員が満足に生産性を高めることができるわけではありません。中には、なかなか生産性が上がらない社員もいるでしょう。永守社長は、そんな社員のために、社員教育を充実させる必要があると語ります。この社員教育の充実化も大切な投資の1つです。では、何を教育すれば良いのか。それは英語力と管理能力です。
まず、下記のグラフをご覧ください。
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これは日本電産の海外における売上高と売上高比率を表しています。2016年の3月期では売り上げの77%が海外であげられています。つまり、取引先は海外の企業が多く、英語でのコミュニケーション能力、資料読解能力が不可欠であることを示しています。この背景から永守社長は、英語を生産性向上のキーと考えているのでしょう。
もしかしたら、この記事を読まれている方で、「自分の会社はグローバルに展開しているわけではないし、英語教育への投資は不要だ」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、今はそうでも、5年後、10年後もそう言い切れるでしょうか。5年後、10年後は今以上にグローバル化が進み、英語の必要性はより増すでしょう。長いスパンでの企業の成長を考えれば、英語の社内教育の充実化は、重要だと思います。
さらにもう1つ、永守社長があげたのが、管理能力です。これは、部長や課長が、自分の部下がなぜ残業をしているのか把握していないという問題があるためです。管理職を永守社長は、オーケストラの指揮者に例えています。一流の演奏者の集まりでも、良い指揮者がいなければまとまった演奏にならない。管理職と部下の関係はこれと一緒だと言います。
良いオーケストラの指揮者を多く生み出すため、永守社長は、「グローバル経営大学院」という管理職向けの一年間のカリキュラムを構築しています。これにより、部下のマネジメントをしっかり行える管理職を育成していると言います。
中小企業にとってこのようなカリキュラムを構築することは難しいかもしれませんが、管理職の管理能力を上げる取り組みは社員の生産性向上において、重要な取り組みになるでしょう。

2.永守社長が考える「レベルの高い人材」とは

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永守社長は、今の日本のリーダー人材には、気概、執念、野心が足りないと叱咤しています。永守社長にとって「レベルの高い人材」とは、「優秀であるはずの自分」を否定し、「変えていく」ことができる人材だと言います。会社を経営するということは大きな責任を伴い、多くの知識を必要とするため、経営者には優秀な方が多いことは事実でしょう。しかし、永守社長が考えるように、うまくいかない時など、一度自分を否定し、変えてみる努力が必要な時もあるかもしれません。

3. おわりに

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働き方改革を進めていく上で、キーとなる生産性向上について日本電産の永守社長の考えを参考に論じてきました。経営者は、働き方改革において、残業ゼロはただの手段であり、本当の目的は生産性向上にあるという意識を持つこと、そして積極的に生産性向上のための投資をしていくことを考える必要があります。

投資においては、AIやIoTというテクノロジーが発展してきた今、IT投資は非常に重要なファクターとなるでしょう。しかし、中小企業にとって、多くの資金をITに投資できないという事情があると思います。そこで、弊社が提供するALL-INは中小企業のためのITシステムであるため、リーズナブルな値段でお試しいただくことが可能です。さらに、システムを効率的に活用できるよう、弊社スタッフがサポートいたします。積極的にシステムを導入して、生産性向上につなげましょう。長いスパンで見たら、ITへの投資は利益に結びつくはずです。

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