固客化とは、購入した顧客に継続的にお付き合いしてもらう活動です。新規顧客よりも高い収益を生む「リピーター」を作る仕組みを持つことで、経営をより安定させることができます。
それでは、どのように顧客をリピーターにすることができるのでしょうか。
この記事では、固客化するための具体的なステップをお伝えします。
ステップ1「商品力を磨き、満足度を高める」
商品への満足は、顧客にリピートしてもらう前提条件です。どれだけビジネスモデルにこだわり、アフターフォローを徹底したとしても、商品力がなければ誰からもリピートされません。
商品力とは、顧客に与える「価値」のこと。あなたの商品は、顧客の「必要」や「欲望」を満たし、「満足」を与えるような価値を持っていますか?
あなたの会社の商品は顧客にどんな価値を与えられているか、もう一度考えてみましょう。
ステップ2「記憶に残るサプライズ」
既存客のリピート率を上げる上で忘れてはならないことは、「人は忘れてしまう」ということ。モノが溢れているこの時代、いくら商品力を磨いても顧客からは忘れられてしまいます。
顧客から忘れられないために商品力を磨く以外にできることは、商品そのものの価値以外で「忘れられない何か」をつくり出すことです。
例えば、アメリカのLCCサウスウェスト航空では、ハロウィンの日にクルーが仮装して乗客を楽しませたり、飛行機を乗り逃してしまった15歳の女の子に対して晩御飯や翌朝の朝食、安全なホテル、面倒を見てくれる女性スタッフまで手配してあげるなど、顧客に忘れられない経験を提供しています。
その結果、サウスウェスト航空は40年以上の黒字経営を達成。同時多発テロの年にも黒字を出した唯一の航空会社として知られています。
このように、商品そのものの価値以外で忘れられない何かを作ることで、リピート率をさらに向上させることができます。あなたの会社でも「忘れられない何か」を演出できないか、考えてみましょう。
ステップ3「接触回数を増やす」
顧客から忘れられないためにもう一つ重要なことは、顧客との接点を継続的に作ることです。あなたの会社と接する機会があれば、顧客が商品のことを思い出してくれる可能性はより高まります。
ただし気をつけなければならないのは、営業目的での顧客との接点を増やさないこと。「売り込まれる」という印象が残ってしまうと、今後の関係性にヒビが入ります。営業目的以外の接点を増やすようにしましょう。
それでは、どんな会社でもできる既存客フォローの12のアイディアをお教えします。
【12の既存客フォロー】
- サンキューコール・レター
- 究極のアフターサービス
- ニュースレター
- メルマガ
- シーズンカード
- ブログ/SNS/ツイッター
- プレゼント企画
- 勉強会の開催
- イベント/交流会
- ハロー電話/メール
- 人の紹介
- VIP企画
2の「究極のアフターサービス」とは、商品購入後の顧客の満足期間を延ばすようなアフターサービスのことです。従来アフターサービスとは、商品購入後に不具合があった場合に対応することだと考えられています。しかし、「何か問題があったら連絡して下さい」と伝えると、顧客は問題を探し始めてしまいます。
せっかくあなたの会社の商品を購入して、顧客が幸せな気持ちになっているならば、「買ってよかったですね」というメッセージを伝えてあげましょう。このようにして顧客の満足期間を延ばすことが、究極のアフターサービスです。
また、同じ商品を購入した人たちを、8 「勉強会の開催」や 11「人の紹介」で繋げてあげるのも、喜ばれる既存客フォローです。
同じ商品を購入した人たちは、共通の悩みや喜び、趣味を持っていることが多いです。顧客同士を繋げるきっかけを作ることで、顧客同士が大切な友人になることやビジネスパートナーへと発展していく場合もあります。顧客が喜ぶフォローを積極的に行い、思い出してもらえるきっかけを作りましょう。
ステップ4「VIP待遇(特別扱い)」
何度もリピートしてくれる「ファン」を育てるには、顧客の商品購入頻度を高める必要があります。
購入頻度の高いファンには、感謝の気持ちを込めて、他の顧客とは違う特別な待遇を用意しましょう。特別扱いが他の顧客にチラリと垣間見えるサービスをすることで、「VIPになりたい」という想いを他の顧客に想起することができます。
VIP待遇といっても、仰々しく考える必要はありません。業種によっては名前を覚えるだけでも特別扱いになります。ちょっとしたプレゼントや、VIPだけが入れる部屋や特別なカードを用意するなど、お得意様が喜んでくれそうなサービスを考えましょう。
ステップ5「アンバサダー制度」
何度も購入してくれて、商品を愛してくれている「ファン」を超え、自社商品を人に勧めてくれる顧客が「アンバサダー」です。リピーターだけでなく、顧客がアンバサダーになってくれるような仕組みを作りましょう。「紹介制度」がこれにあたります。
顧客を紹介してもらった時には、プレゼントや謝礼をすることを制度化すると、顧客が喜んで別の顧客を紹介してくれるようになります。
クラウドサービスのDropboxでも「お友達紹介キャンペーン」を行っています。Dropboxを利用していることをSNSやメールで友人にシェアし、友人が新規登録してくれると容量をタダでプレゼントする、という戦略です。このキャンペーンによって、Dropboxの登録数は60%も増加したそうです。
社員に勧められるよりも、実際にお金を払って利用している人から勧められる方が圧倒的に信頼できるので、アンバサダーが紹介してくれた顧客は定着しやすいという特徴があります。また、顧客獲得コストがかからないのも大きなメリットです。
アンバサダーを生む仕組みを作り、あなたの会社のファンを増やしていきましょう。
まとめ
以上、固客化するための5ステップをご紹介しました。
あなたの会社で、まだ実行できていないことはありましたか?出来ていないことがあれば、あなたの会社はまだ、新規顧客開拓にばかり力を入れている「焼き畑農業」になっている可能性があります。新規顧客の開拓に注力するのが必ずしも悪いというわけではありません。しかし、最大限の利益を生むのはリピーターです。
購入してもらった顧客に、一度だけでなく、二度三度と継続的にリピートしてもらえるような関係を築いていくための仕組みを作ることで、あなたの会社の収益は安定するはずです。顧客を「固客」にする仕掛けが、あなたの会社にはありますか?5つのステップを、ぜひ見直してみてください。
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