企業活動にマーケティングは重要といわれていますが、特に中小零細企業ほど、マーケティングを意識すべきです。しかし、言葉の上辺だけで運用している企業が多く、腑に落ちた実践に至っていないようです。マーケティングについて解説します。
マーケティングが中小企業の無駄を省く
マーケティングとは、市場調査的な意味合いで使われていることが多いのですが、企業活動においては、商品が効率的に売れるための全工程での戦略や活動を指します。資本やマンパワーが少ない中小企業は、資源が限られているため、マーケティングによって経営効率を上げることが特に重要です。
経営の無駄を省いてくれるマーケティングとして「広く浅い宣伝は効果が薄い」こと、「深く狭い事業こそ中小企業が発展する道である」こと、「実践すべきペルソナ設定が必要である」ことについて考えて行きましょう。
広く浅い宣伝は効果が薄い
中小企業の経営者に「御社がターゲットとされている顧客はどのような人ですか?」と聞くと、「幅広い人を対象にしています」と返ってくることがあります。
もちろん、業種や商材によって、それが正しい場合もありますし、年齢層ではなく趣味や好みなど、別なポイントで絞り込みを図っている場合には問題はないのですが、多くの場合は単に顧客の対象が広いだけを意味しています。
しかし、広いターゲット設定だと、浅い戦術しか打てないため、取組の効果が薄くなってしまいます。
深く狭い事業こそ中小企業が発展する道
中小企業は、自社の目的に合う顧客調査をした上で、どういう顧客に届けたいのかをハッキリする必要があります。対象が広いと、宣伝費用をかけても行き届きにくく、結局広告費を無駄にすることとなります。
一方、対象が狭いと、同じ対象に少ない予算で効果的な宣伝が可能です。費用が少なければ何度も宣伝することができるため、1人あたりが目にする広告回数が増え、購入を促すチャンスとなるのです。
マーケティングをして商圏を狭めることは、中小企業が大企業に打ち勝つ最良の
方法でもあります。
実践すべきペルソナ設定
マーケティング用語にペルソナという言葉があります。これは、対象顧客の人物像を事細かく表すことを指します。
たとえば男性向けの結婚相談所の場合、「41歳男性会社員で、年収は500万円。女性と話をするのが苦手な性格で、休日は男性の友人数名で魚釣りをしていることが多い。結婚はしたいが出会いがないため、ボチボチ結婚相談所を探そうかと考え始めている」など、人物像を詳細に設定します。
その人物像に向けた事業運営をすることが重要です。その人物を想定したサイトや広告をデザインし、SNSの文言もその人に響くよう、書き記すこととなります。それによって、類似した境遇の人を集客するのです。
マーケティングを踏まえた集客法
マーケティングを踏まえた集客方法は、ペルソナを前提に展開して行きます。しかし、ペルソナで設定した人物像を持っている人に、自社の取組内容を届けるのはどのようにすれば良いのでしょうか?
それには、広報活動と宣伝活動が重要となります。効果的に広報活動ができれば、宣伝活動も効果的になりますが、広報活動を怠ると、宣伝活動の効果も薄くなります。マーケティングを踏まえた広報と宣伝について解説します。
まずは広報活動が大切
事業運営をする際に、いきなり広告を出すなどして宣伝活動に踏み出す人がいらっしゃいますが、まずは広報活動が重要です。広報活動とは知ってもらうための手段です。
例えば初対面の人に、お金を貸してほしいと依頼しても貸して貰えないでしょう。貸して貰うためには信頼をしてもらう必要があります。その信頼を得る方法が広報活動で、メディアでの露出やSNSでの拡散で、多くの人に知ってもらうのです。
次に宣伝活動が大切
広報活動ができたからといって、それだけでは足りません。広報活動に手ごたえを感じた段階で宣伝活動をする必要もあります。初対面の人の信頼を勝ち得たとしても「お金を貸してください」といわなければ貸して貰うことはできません。宣伝活動をしなければ集客は実現しないのです。
宣伝活動は、広告を利用したり、チラシを配ったりして、直接的に集客を促す方法です。広報と宣伝を順番に行うことによって、集客へとつながるのです。しかし、広報も宣伝も、あらかじめ想定した顧客に向けて行う必要があるので、それらの肝はマーケティングにあるといえるでしょう。
自社で簡単にできるマーケティング
マーケティングを行うには、リサーチ会社を利用したり、時間をかけてアンケートを行うなどの手法がありますが、わざわざそのようなことをしなくても、自社で簡単に取り組むことが可能です。内容によっては個人事業主でもいとも簡単にできますので、その方法を知っておくと良いでしょう。
SNSの閲覧者を調査
ブログやフェイスブックページ、グーグルアナリティクスなどで、自社サイトの閲覧者の属性を調べることができます。年齢層や男女比、検索キーワードなど、さまざまな情報を収集することができるため、ペルソナに合った広報や宣伝ができているかの参考となるでしょう。
また、予期せぬターゲットが、ホットなターゲットである可能性もありますので、アプローチの方法を変える気づきとも成り得るでしょう。
システム導入で顧客リストと連動
マーケティングとシステム導入は親和性が高いといえます。たとえば顧客リストが新たなターゲットのヒントとなることも多く、システムでソートするだけで客観的な顧客分析が可能となります。特に、他のシステムと一元管理されている場合には、より水平的な分析を一目瞭然の手軽さで行うことができるため、利便性の高いシステム導入がマーケティングの効果性に影響を及ぼします。
営業管理だけでなく、見込客管理、業務管理など、さまざまなデータが一元化されているシステムの導入は、マーケティングの面でも利便性を発揮します。
まとめ
マーケティングは上辺の言葉ではなく、実践的な経営手段です。マーケティングをした内容がブレていると、広報も宣伝もブレるため、必要な顧客には何も届きません。しっかりとマーケティングをして、ターゲット顧客を絞り込む必要があります。その際には、利便性の高いシステムを導入していると、リサーチがより便利になるでしょう。
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