勤怠管理はしっかりとしているつもりでも、徹底できていない企業は多いようです。勤怠管理を会社の都合の良いように使っているところもあり、生産性を下げているケースも見られます。そこで今回は、勤怠管理の重要性を解説します。
従業員の勤怠管理が必要な3つの理由
事業を行う上では、会社の規模に関わらず勤怠管理は行っておられるかと思います。多忙な毎日の中で、正直勤怠管理を手間に感じている経営者もいらっしゃることでしょう。しかし、勤怠管理はとても重要ですが、形だけ行っていて、おざなりになっている会社もあります。
では、どうして勤怠管理は必要なのでしょうか?大きな理由としては「労働基準法順守のため」「勤務時間を守っているかチェックするため」「残業時間の把握のため」があります。それぞれの内容を解説します。
労働基準法順守のため
労働基準法第32条では、1週間に40時間の法定労働時間が定められています。つまり1日あたり8時間の勤務が原則なのです。この時間を超えて働かせる場合には、36協定(サブロク協定)を締結して、労働基準監督署に届け出をすることで、労働時間を延長することが可能です。
このように、労働時間は法律できっちりと定められているため、法律を遵守する基準として勤怠管理をする必要があります。
勤務時間を守っているかチェックするため
社員が勤務時間を守っているかのチェックの意味合いもあります。社員の中には遅刻がちな社員や、休みがちな社員もいることでしょう。また、始業時間ギリギリの時間に出社する社員もいますので、勤怠管理がしっかりとできていないと、怠惰な社風となる可能性があります。社員に自己管理を促すためにも、勤怠管理は必要なのです。
残業時間の把握のため
勤怠管理によって、残業時間を把握することができます。残業を自己申告にしていれば、残業代の計算も自己申告に基づいた曖昧なものとなってしまいます。しかし、勤怠管理がキッチリとできていれば、残業時間を客観的にはじき出し、残業代を正確に計算することができます。勤怠管理は給料の計算の意味でも大切なので、決しておざなりにしてはいけないのです。
従業員の勤怠管理における4つの問題
勤怠管理をしているという会社でも、その中身に問題があるケースは多々あります。特に問題点として典型的なことは「定時に記録してサービス残業をする」「仕事を家に持ち帰る」「始業前の出勤は勤務時間にならない」「15分未満の勤務時間がカットされる」などがあげられます。
建前としては勤怠管理ができていることになっていますが、社員が不利益を被っている場合もありますので、これらの内容を真剣に考える必要があります。
定時に記録してサービス残業をする
本当は残業をしているのに、定時にタイムカードを記録し、サービス残業をしている人がいらっしゃいます。なんとなく残業時間をつけづらく、会社にだけ有利なタイムカードの使い方をしてしまうのです。
ヒドイ会社だと、上司がタイムカードを定時に押すように暗に指示するところもあるようなので、不本意に感じている社員もいらっしゃいます。表面上の勤怠管理は何の意味もありませんので、即刻改善する必要があるでしょう。
仕事を家に持ち帰る
仕事を家に持ち帰る社員もいます。この場合には、会社の勤怠管理上はプライベートの時間となっており、給料は出ていません。しかし、会社の業務を行っている以上は、残業していることと同じです。
仕事を持ち帰ることはセキュリティー面でもマイナスの要素ですので、ちゃんと残業代をつけて、社内で働くようにルール化した方が良いでしょう。
始業前の出勤は勤務時間にならない
時間外労働は、どうしても終業時間後の残業に目が行きがちですが、始業時間前に働いた場合は時間外労働と考えなければなりません。朝型生活をしている人や、時間に余裕を持ちたくて早く出勤している人は、その分ロスをしている可能性があります。
きっちりと勤怠管理をしていないと、本人も気づかない時間外労働を課している結果となるのです。
15分未満の勤務時間がカットされる
勤務時間は15分単位で管理されています。そうすると、14分までの残業時間はカットされてしまいます。仮に14分の間を取って、1日7分の時間外労働がカットされていると考えると、1カ月20日間労働として、140分の時間外労働がカットされます。
つまり、毎月2時間以上の分、賃金がカットされているのと同じことなので、その分損をしてしまうことになります。
勤怠管理のあるべき姿はこれだ!
勤怠管理が表面だけ取り繕った建前になってしまうと、結局社員のモチベーションが上がらず、会社にとって不利益となる可能性があります。勤怠管理を効果的に行うには、経営者が真摯に取り組む必要があるでしょう。
ここで提案したい方法は「システム導入で生産性を向上させる」「勤怠管理の活用で勤務時間を削減する」の2点です。それぞれ具体的に紹介します。
システム導入で生産性を向上させる
日本は生産性が低い国だということをご存知でしょうか?公益財団法人日本生産性本部の「労働生産性の国際比較2016年版」によると、主要先進35カ国うち22位、G7の中では7位と最下位です。低い生産性を長時間労働によって賄っているため、社員の負担が増えてしまうのです。
そこで、生産性を上げるために、システムを導入して勤怠管理を行うことをおすすめします。勤怠管理全般を担ってくれるシステムは、管理業務の効率を上げますし、他の業務と連動したシステムであれば、社内全体の業務効率を引き上げてくれるでしょう。
結果的に、生産性が向上し、効率良く利益が上がるようになりますので、早めの導入がおすすめです。
勤怠管理の活用で勤務時間を削減する
会社の生産性が上がると、勤務時間の削減につながります。社員の負担が減ることで、プライベートな時間を作りやすくなりますので、社員も喜んでくれるでしょう。プライベートな時間が取れると、リフレッシュした社員や、自己研鑽した社員が、よりしっかりと働いてくれるでしょう。勤怠管理を徹底すれば、経営者にも社員にもメリットがあるのです。
おわりに
勤怠管理を表面的に行っていると、その負担は社員にかかります。その状況で生産性を上げることは難しいので、本質を突いた勤怠管理を行うことが重要です。システムで生産性を向上しつつ、社員の勤務時間を削減し、社員に自分の時間をしっかりと取ってもらいましょう。結果的に、自社利益につながりますので、経営者にとってもプラスとなるはずです。
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