中小零細企業が発展を遂げていくためには、事業のストーリー性が重要です。当てずっぽうの経営や、経営者の直感に頼った経営では、ギャンブルに等しいですし、短絡的な経営では持続的な経営が難しいでしょう。事業のストーリー性について解説します。
経営者にありがちなNGワード・NG思考
中小零細企業の経営者は、自分の事業にストーリー性を持ってないことが多いようです。一般的に、事業を開始した企業の10年存続率が6.3%といわれているのは、このことが原因なのかも知れません。いずれにせよ、場当たり的な経営をしている経営者は意外に多いのです。
「1年以内に結果を出せ!」という発言や「面白いことを一緒にしましょう」というコラボ、「いずれ化学反応を起こす!」というビジョンのない取組は、会社を滅ぼす元凶といえます。このような発言や思考はNGの典型だと知っておきましょう。
1年以内に結果を出せ!
新規プロジェクトなどで、「1年以内に結果を出せ!」などと社員に対して期限を設定する経営者がいらっしゃいます。このような発言は長期ビジョンがない経営者に多い発言です。
プロジェクトの結果を急いでしまうと、本来お金をかけずに広報をできたものが、お金をかけた広告に頼らざるを得なくなったり、単なる無理難題で終わってしまうケースが多いのです。期限を切る場合には、全体のストーリーを示し、しっかりと根拠を示すことが重要です。
面白いことを一緒にしましょう
経営者同士が意気投合して「一緒に面白いことをやりましょう!」と集まるケースも多々あります。目的が同じだから、手段としてコラボをするのであれば成功する確率は高いのですが、大抵の場合、ゼロの状態から「どんなことします?」と相談が始まります。
結果的に、お互いがお互いの時間ドロボウとなって、何も生み出せずに終了することになりますので、コラボをする場合には、目的ありきにした方が良いでしょう。コラボでも目的から逆算したストーリーが必要です。
いずれ化学反応を起こす!
目的がなく、現状の延長線上で「いずれ化学反応を起こす!」という期待から続けている事業があるかと思います。しかし、このような考え方は「いずれ宝くじに当たる!」といっているのと同じです。
理想のビジョンが定まっていて、そのために化学反応が必要なのであれば、現在必要な取組までのストーリーが肝となるでしょう。ストーリーを描けない場合には、事業の成功が描けないということだと考えましょう。
事業にはストーリー性が必要
事業にはストーリー性が必要だといわれても、具体的にはどういったことなのか、想像がつかない人もいらっしゃるかも知れません。そこで、明確なストーリーの裏付けに基づいた経営をしている、スターバックスとグーグルの戦略について紹介したいと思います。
第三の場所のスターバックス
町中のあちこちに見られるスターバックスは、サイズに合わせて280円から400円でコーヒーを販売しています。同じく町中にあるドトールコーヒーが220円から300円でコーヒーを提供していることを考えると、随分値段に差があることが分かります。
これは、急ぎのサラリーマンが多いドトールに比べ、時間にゆとりのある人がいるスターバックスの戦略を表しています。バリスタと呼ばれる定員がドリップコーヒーを提供するまで一定時間がかかるため、急ぎのサラリーマンが利用するのは不便でしょう。
実は、店内は自宅でも会社でもない第三の場所としてくつろげる空間です。芳醇なコーヒーの香りを楽しみながら滞在することが可能であるため、一見非効率に見えるかも知れませんが、美味しいコーヒーを味わいながらゆっくり過ごしたい人には最適なのです。ターゲットから逆算したストーリーが完成している典型例だといえるでしょう。
ユーザー目線最重視のグーグル
検索エンジンのグーグルは、飾り気のないトップページが特徴です。検索ワードを入力した時に出てくる広告も、一般の記事と見分けがつくように「広告」と記載されています。
本当なら見分けがつきにくい方が、間違ったクリックによって広告収入が増えやすいはずですが、ユーザビリティーを最重視しているため、あえて間違えないようにしているのです。
誰でも無料で使える検索エンジンは、ユーザー最優先の戦略によって、結果的に広告収入を得るというストーリーがあるのです。
社内戦略にもストーリー性は必要
ストーリー性が大事なのはビジネスモデルだけではありません。社内戦略にもストーリ―は必要です。社内戦略も場当たり的に行っていると、非効率な日常業務となってしまうからです。
売上にはストーリーの裏付けが必須
経営者は売上が上がると喜び、売り上げが下がると社員を叱責するケースがあります。しかし、一時の売上に一喜一憂している会社は、外的環境に左右された経営を余儀なくされるでしょう。売上にもストーリーの裏付けが必要なのです。
営業が売上をあげれなかった理由は問う経営者は多いですが、営業が売上をあげてきた理由を問う経営者はほとんどいません。営業が自社のストーリーに即した売上となっているかどうかが重要です。
「システム負け」しないシステムの活用
ストーリー性のない経営は、日常業務に如実に表れます。特にシステムの活用ができているかどうかを見れば、一目瞭然です。無駄が多いシステムや、誰も活用していないシステム、逆に、必要な業務を補完していないシステムを使っている企業は、戦略がないといえるでしょう。
自社のストーリーに合った日常業務と、それを効率化してくれるシステムは、最低限検討すべき課題です。なるべく早めに解決する必要があるでしょう。
まとめ
事業を行う場合には、事業自体に明確なストーリーが必要です。ストーリーが描けない場合は、ビジョンが描けていないため、経営失敗のリスクが高くなるでしょう。理想の目的地から逆算した成功のためのストーリーを描くことは、事業運営の肝といっても過言ではありません。今すぐ御社の事業のストーリーを作ってみましょう。
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