経営コラム

元グーグル社員が教える 仕事の生産性を向上させる4つのTips

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少しでも社内の生産性を上げたい・・・。そう悩む経営者の方は多いはず。「なぜ日本はバカンスが取れないのか?『日本の生産性の動向 2015年版』で読みとく経営上の課題」や「なぜドイツは労働時間が短いのに、生産性は高いのか?経営者は抑えておきたい4つのポイント」でもご紹介したように、日本の生産性は周りの先進国と比べても最低レベルです。

 

それでも、世界には高い生産性を上げながら利益を上げている会社があります。生産性向上に成功した企業は、どのような取り組みを行っているのでしょうか?

そこで、今回は、グーグルで働いたのち独立し、写真編集サイトPicMonkeyというベンチャー企業の経営者となったリサ・カンカーグッド氏が語る「グーグルで実践されている 生産性を上げるための4つのTips」をご紹介します。

人物紹介

リサ・カンカーグッド氏
PicMonkey CEO
元Google マーケティング担当

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(画像は本人twitterより)

オンラインストアでディレクターを10年勤めた後、ExpediaやアメリカのオンラインストアBevyなどのIT企業でディレクターを務める。その後オンライン写真編集サービス会社Picnicの役員に就任。Picnicがグーグルに買収された後はグーグルでマーケティングや商品開発を約4年間担当した。

以下、カンカーグッド氏が紹介する4つのポイントをご紹介します。

1 最新のツールを使って遠くの人ともコミュニケーションを取る

googletips7グーグルには世界中に多くの社員がいるため、仕事の効率化を大きな規模で実現できる方法が必要でした。そこで、グーグルでは生産性向上のために独自のツールが使われています。そのうちのいくつかは一般にリリースされており、その一つが以前「無料で使える!中小企業向けWeb会議・テレビ会議ツール5選」でもご紹介した、ご紹介したGoogle ハングアウトです。

>https://hangouts.google.com/

 

「グーグルは世界中にオフィスがあります。それでも、社員は素早く簡単につながれなければいけません。電話会議では相手の顔を見ることも、画面を共有して一緒に仕事をすることもできませんでしたが、Google ハングアウトの登場によって全てが革新されました。」とカンカーグッド氏は語ります。

カンカーグッド氏が設立したベンチャー企業PiMonkey社でも、Googleハングアウトを積極的に使っています。

「電話での、相手の顔が見えないコミュニケーションに比べ、ハングアウトを使うことで、相手とより密接なコミュニケーションを取ることができるようになりました。電波による通信切断も少ない上、ハングアウトを使うことでミーティング中は携帯をいじったり雑談をすることも少なくなりました。そして何よりも、コミュニケーションにとって一番大切な、相手のボディーランゲージや表情を読み取ることができるようになったことが大きなメリットです。」とカンカーグッド氏は語っています。

Googleハングアウト以外にも、たくさんのビデオ会議ツールが登場しています。あなたの会社にあったテレビ会議ツールを利用し、遠くにいる人とも積極的にコミュニケーションを取ることで生産性を向上できます。

2 社内の情報共有を徹底する

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グーグルのマネージャーは、「スニペット」と呼ばれるツールを使って、毎週社員に業務の進捗報告を行うように指示しています。部下も「スニペット」を使い、先週達成した仕事と今週行う予定の仕事を記録します。

「このアイディアの根底にあるのは、組織内での透明性の大切さです」とカンカーグッド氏と語ります。「誰でも他の社員のスニペッツにアクセスすることができます。だから、もし私が何か新しい企画を思いついたら、まずはスニペットをチェックして、誰か同じことをすでにやっている人がいないかチェックできます。」

中小企業や小さなベンチャー企業の場合、スニペットのようなツールを使わなくとも同じことができるはずです。カンカーグッド氏が設立したベンチャー企業PicMonkey社では、スニペットの代わりに「Daily Standup」という新たなツールを使い始めました。このツールは、各社員が、「その日に行う、重要な3つの仕事」と「それに取り組むにあたっての障壁があるか」という情報を全社員に共有することができるツールです。

「スニペットのように、このツールによって私たち社員がお互い接点を持てるようになりました。徹底的な情報共有によって、社員は協力しやすくなり、より柔軟な仕事ができるようになりました。」と、社内で情報共有を徹底することの重要性を語りました。

「タスク管理に便利!使いやすくて無料のタスク管理ツール5選」でもご紹介したTrelloというタスク管理ツールは、チームメンバーとTo doリストを共有することができるので、Trelloを使って情報共有しても良いと思います。

>>>https://trello.com/home

 

3 メール受信ボックスの設定を変え、メールチェックを効率化

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カンカーグッド氏がグーグルで働いていた時、頭を悩ませていたのが膨大なメールの量。一度にチェックするのも一苦労な上、フォルダ分けをしていても大切なメールが埋もれてしまうことがありました。

そこで、グーグルの同僚が教えてくれたのがGmailの「ミュート」機能。メールのやり取りが延々と続いて、スレッドがなかなか終わらない時や、参加しているスレッドが自分には関係ない内容で延々と続いている場合、スレッドをミュートすると、スレッドのそれ以降のやり取りが受信トレイに届かなくなるのです。

また、Gmailの「優先トレイ」機能は、重要な受信メールを自動的に識別して他のメールと区別してくれるかなり便利な機能です。優先トレイを設定すると、あなたが開いたり返信したメールの履歴や検索履歴などからメールの重要度を予測し、自動的に重要なメールをフォルダの上の方に表示してくれます。

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すべてのメールを「重要な未読メール」「スター付き」「その他のメール」の3種類のフォルダに自動的に振り分けてくれるので、重要なメールを逃すことなく、メールチェックの時間を短縮することができます。

さらに、予測した重要度が間違っている場合は、自分でメールの重要ボタンを押したり外したりすることで、Gmailがあなたの重要度を学習し、精度を高めることができます。

ちなみに筆者もこの機能を使っていますが、大量のメールが自動的に振り分けられ、フォルダがかなりスッキリしました。大切なメールを見逃して先方に迷惑をかけてしまう、そんなミスが防げる機能です。毎日膨大なメールが届く方には必須のツールでしょう。

カンカーグッド氏が設立したベンチャー企業PicMonkey社でも、カンカーグッド氏はミュート機能と優先トレイを活用しました。しかし、PicMonkey社では、社内でのメールより外部とのメールに重要度を置くようになった、と語っています。

「Googleにいた時よりメールの数は少ないけれど、今は重要なメールが高い確率で届くようになりました。外部とのメールは事業についての話が多いので、そちらを先にチェックしなければいけません。」と語るカンカーグッド氏。

そんな時も、簡単にメールの重要度の変更に対応してくれる「優先トレイ」機能。使わない手はありませんね。

4 会議のゴールを決める

Startup Stock Photos
Startup Stock Photos

「Googleでの会議は有意義だった」とカンカーグッド氏は振り返ります。「会議の前に、参加者全員がその会議のゴールを把握していました。また、会議室を出る前には、次に何をしなければいけないか、また、誰がその仕事を割り振られているのか、ということを全員が理解できていました。」

グーグルのこの取り組みは、中小企業でこそ重要なことです。中小企業にとって、次のステップを誰が行うのかが明確になっていることは、極めて重要なことだからです。

カンカーグッド氏は、「小さな組織では、みんなが色々な仕事を担いながら仕事を終わらせていきます。しかし、仕事の重複や、誰かがやっているだろう・・・という間違った期待を生むことも。そうならないように、誰がどの仕事を割り振られているのか、というのを会議で全員が把握する必要があります。」とアドバイスしています。

まとめ

以上、グーグルで実践されている 生産性を高めるための4つのコツをご紹介しました。

 ☑web会議ツールを活用して遠くにいる人ともコミュニケーションを取ること

 ☑社員が今どんな仕事をしているのか、という情報を社員全員に共有すること

 ☑メール受信箱の設定を工夫し、メールチェックに時間を割かないこと

 ☑会議ではゴールを決め、会議後には誰がどのタスクを行うか全員が理解している状況を作ること

どれも、すぐに実践できる簡単なコツばかりではないでしょうか。

生産性向上と聞くと、新しいシステムやツールを導入したり、お金と時間がかかること、というイメージを持っていた方もいらっしゃったかもしれません。しかし、少しの工夫で社内の生産性は改善することができるのです。

会社でまだ出来ていないポイントがあれば、明日からあなたの会社でも実践してみましょう。

参考:The Four Best Productivity Tricks I learned at google

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