経営コラム

「高価格でも売れ続ける商品」を今すぐ生み出すための3つのポイント

em61

高級”線香花火”が流行ってる?

最近は朝、電車が空いているなと思ったら、
そういえば子どもたちはもう夏休みなんですね。

夏といえば、プールやお祭り、旅行に花火と、
子供だけでなく大人も楽しい季節。

私も先日、手持ち花火を買ってきて、友人と楽しみました^^

花火といえば、
最近は「高級な“線香花火”」が流行っているそうなのですが、
皆さんご存知ですか?

私も友人に聞いて驚いたのですが、
「木箱に入った高級線香花火」があるそうなのです。

調べてみたところ、見つけました。

そのお値段、なんと42本で5,000円…!

スーパーやコンビニの線香花火は、
安いと30本150円なんてものもあります。
42本にしても200円ちょっとです。

ということは、この“高級品”は、通常の約25倍のお値段!

そんなに高いのに、
これが今、すごく売れているらしいんです。

実はこの商品、一般的な線香花火とは
「見せ方」が全く違っています。

お客さまにある“提案”をしているので、
高級でも買ってもらいやすいのです。

では、いったいどんな提案をしたのでしょうか?

今日は、「見せ方を変えたら価値が上がった商品」の例を見ながら、
商品をどのように見せると高価格でも売れるのかを考えていきます!

1.「心の中の財布」の“財源”を変える

突然ですが皆さん、何か「日用品」を買う時って、
どのくらいまでならお金をかけますか?

たとえば化粧品や石鹸や洗剤やタオルなど、
日々使う消耗品って、なるべく安く買いたいですよね。

では次に、そういった化粧品やタオルなどを
「ギフト」として誰かに贈る場合のことを考えてみてください。

相手が喜んでくれるなら、ちょっと高くても良いかな…
なんて気持ちになりませんか?

そう、同じ商品でも、
「日用品」として買うか、「プレゼント」として買うかによって、
支払うお金の「上限金額」が変わるのです。

誰かにプレゼントするために何か商品を買う時、
人は「ちょっと高くても良いかな」と、考えます。
「心の中の財布」のヒモが緩むのです。

ですから、考えてみるべきは、
「自社の商品を“ギフト”にできないか?」ということ。

ギフトにすることで、
お客さまの「心の中の財布」の財源を、
“日用品代”から“プレゼント代”に変えることができるのです。

例えば、前述した「高級な線香花火」。

これは福岡にある
「筒井時正 玩具花火製造所(つついときまさ がんぐはなびせいぞうじょ)」
が作っているものです。

素材にとことんこだわった商品は、
一つ一つ職人の手によって作られています。

それが美しくまとめられて桐箱に収められているという、
まさに、ギフトにピッタリな商品です。

貰った方はきっと、
「線香花火なのに高級なの?!」と、
驚いて、喜ぶこと間違いなし。

ギフトとして提案する時に大切なのは、
「贈った相手の喜ぶ顔が想像できること」。

商品を手に取ったお客さまが、
「プレゼントを贈った時のことを想像しやすい」ように
説明をするのがポイントです。

最近ではアウトドア・リラクゼーションなどの「体験型ギフト」や、
「家事代行ギフト」といった役立つギフトも人気だそうです。

どんな商品でも、提案の仕方によって、ギフト化することができます。

ぜひ自社の商品が、
どうやったら「プレゼントしたい!」と思われるか、考えてみてください。

2. お客さまの商品イメージを「高級品」に“寄せる”

商品の価格を高く設定できない理由の一つに、
その商品は「安いもの」と思われている、ということがあります。

今はほとんどのものが100円均一ショップで買えるため、
何か商品に“工夫”がないと、気にかけてもらうことができません。

そこでオススメなのが、こちら。

「◯◯みたいな商品」

という戦略です。

この◯◯の部分には、「高級品」の名称やカテゴリーが入ります。
ブランド品・宝石・高級車・高級ホテルなどですね。

こうして、商品のイメージを「高級品」に寄せることで、
お客さまに「これは高級品だ」とイメージしてもらうのです。

例を挙げてみましょう。

「ロイヤルブルーティー」社が作る、
「King of Green MASA」というお茶があります。

この商品、中身は液体のお茶で、ボトルに入っています。

お値段はというと…
32万4,000円。

いくら最高品質のお茶だといっても、他社の商品とはケタ違い。

国内で一番高価だと言われる茶葉の緑茶で5万円台ですから、
いかに高額か分かりますね。

実はこの商品の最大の特徴は、
中身ではなく「ボトル」にあります。

このお茶、入っているのはボトルと言ってもペットボトルではなく、
なんと「ワインボトル」。

まるで「ワインみたいなお茶」なのです。

この「King of Green MASA」が飲まれるのは、
主に高級料理の出る会席や、結婚式、飛行機のファーストクラス、
そして「ギフト」として。

いわゆる「大衆向け」の飲み物ではありません。

一般にあまり知られていないのも、
「高級品」としてプロモーションをしているから。

この商品は、「高級な“ソフトドリンク”」という
新しい市場を開拓したのです。

もう一つ、違う例があります。

「あめやえいたろう」の「スイートジュエル」という商品。

“あめや”という名の通り、この商品は「飴」です。

しかし、公式ホームページの写真を見ていただくと分かるのですが、
この商品、とても美しい「宝石」のようなのです。

まるで「ダイヤモンドのような飴」、
それがこのスイートジュエルです。

実際に存在するダイヤモンドやクリスタルと
同じカットを施してある美しい一粒を、
額縁のようなギフトボックスに大切に収めてあります。

値段は一粒3,500円前後。

「アート」として楽しんだり、
大切な方へプレゼントする方が多いそうです。

このように、「高級品のような自社商品」と考えてみると、
何を変えると価値が上げられそうかが見えてきます。

・材料や作り方にこだわってみる?
・コンセプトを押し出す?
・サービスを高級ホテル並に向上させる?
・店舗の内装をシックなイメージに変える?
・高級感のあるパッケージデザインに変更する?

などなど、様々な角度から見て、
商品を高級品のように見せることができないか、考えてみてください。

3. 共感できる物語を伝える

最後の一つは、
お客さまに「値段は関係ない。私はこれが欲しい!」と思わせる方法です。

まずは例を見ていきましょう。

「ミドリ」社の「トラベラーズノート」というノートをご存知でしょうか。

小さいものでも3,000円もするノートなのですが、
実はこれ、とても売れているんです。

表紙は牛皮でしっかりした作りをしているのですが、
ノート自体は、言ってしまえば“普通の”ノートです。

でも、ただのノートなら3,000円も出して買う必要はありません。
ここで注目するべきは、このトラベラーズノートのコンセプト。

旅を愛する全ての人たちに

使い込むほどに味と風合いが高まる牛革素材のカバーと、
書きやすさに徹したシンプルなノート。

手にとって旅に出たくなる、そんなノートを目指しました。

ふと立ち寄ったカフェで、
感じたこと、思いついたことを気ままに書き留めてください。

このノートを片手に知らない街を歩き、
目についてふらっと入ったカフェのカウンターから外を眺めながら、
ふと思いついたことをノートに自由に書き込んでいく。

旅好きの私は、ノートのコンセプトを見た瞬間に、
そんなワクワクするようなイメージが湧いてきました。

この「ワクワク」がポイント。

“コンセプト”や“制作秘話”など、
商品の「物語」に共感し、価格に納得すれば、
どんなに値段の高い商品でも、お客さまは購入するのです。

さらに、このノートにはもう一つの特徴があります。
自由にカスタマイズできること。

チケットを入れるためのポケットを付けようか?
毎晩、日記をつけよう!
外側のゴムバンドに綺麗な飾りを付けたい。
海外の切手を貼ってみようかな。

何でも、自分の思う通りにカスタマイズできる。
そのために、このノート本体は、思いっきりシンプルにしたのだそうです。

自分の「好き」を詰め込んだノート、
絶対持ち歩くのが楽しくなりますよね?

ということで、旅好きの方にはとても人気があるのです。

それからもう一つ、別の例も見てみましょう。

「気仙沼ニッティング」のセーター。

気仙沼と言えば、
2011年3月11日、忘れもしない東北大震災の被災地です。

震災と同じ年の11月、「気仙沼ニッティング」は、
小さなプロジェクトからスタートしました。

この会社が目指すのは、

「誇り」をもって仕事をしていきたい。
「うれしさ」を伝えていきたい。
気仙沼の「稼げる会社」になりたい。
世界中のひとがお客さまに。

被災地ではなく、
高品質なニット商品を生み、育てる場所として
世界に知られるようになる。

そんな思いがあるのです。

「気仙沼ニッティング」のセーターは、すべてが手作り。
被災した漁師の奥さんたちの手編みです。

品質にもこだわっていて、
なんと毛糸は品質の良いものを一から作り、
デザインも、きちんとデザイナーに依頼をしたのだそう。

編み物が好きな、気仙沼の4名の奥さんが、
たった4着のセーターをつくったところから始まり、
2012年12月に抽選販売での受注を開始。

実はこのセーターは15万円もするのですが、
全国から注文が殺到したそうです。

商品の後ろにある、
「どんな想いでこの商品がつくられ、世に送り出されたのか」
という“物語”をきちんと伝える。

そしてその物語に共感した人は、
値段にかかわらず、商品を買ってくれる。

どんな商品にも「物語」があります。

それを、きちんと伝えること。
とても大切なことです。

価値を上げる「見せ方」

いろいろな例を見てきましたが、
ポイントをまとめると、下記のようになります。

1.「ギフト」として提案することで、「心の中の財布」の“財源”を変える
2. お客さまの商品イメージを「高級品」に寄せる
3. 商品にまつわる物語をしっかりと伝える

商品自体を変えなくても、
「見せ方」によって認知価値を上げることはいくらでもできます。

自社の商品はどんな「見せ方」をすると価値が上がるか、
ぜひ考えてみてくださいね

 

※この記事は、「Entre Magazine」のバックナンバーから抜粋しています。Entere Magazineの登録はこちらからどうぞ。

「ALL-IN」概要資料

生産性をあげる極意 無料小冊子プレゼント!

目次

  1. ALL-IN開発コンセプト
  2. ALL-INの機能紹介
  3. 料金比較
  4. 導入ポイント

Facebookページにぜひ「いいね」をお願いします!

「いいね!」を押すと「経営をアップグレードしよう!」の最新コンテンツが受け取れます

すべての業務がひとつにつながる、クラウド経営システム「ALL-IN」について詳しく知りたい方はこちら!

クラウド経営システム「ALL-IN」の
資料をダウンロードする(無料)