CRM, 経営コラム

社長が知っておきたい、CRM(顧客管理システム)の基本

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あなたの会社は顧客を管理しきれていますか?

皆さんこんにちは。今回は、経営における「顧客管理」をアップグレードすることが可能な、CRM(顧客管理システム)の基本を社長の皆さんに入門編としてお伝えしたいと思います。

 「事業の目的として有効な定義はただ一つである。
それは、顧客を創造すること”である。」
-ピーター・F・ドラッカー

現代マネジメントの父、ドラッガーも言うように、事業の目的は顧客を創造することに他ならず、顧客との関係性づくりが、経営そのものと言っても過言ではありません。顧客管理を実現するためのシステムを、CRM (Customer Relationship Management)と呼びます。「顧客管理は、エクセルじゃダメなの?」という声を聞きますが、事業拡大をねらう企業は、CRM(顧客管理システム)の導入は欠かすことができないと言われています。

顧客管理のことを、「会社情報や売上などを蓄積をする」ためのものだと思っている方もいらっしゃいますが、誤解です。江戸時代の商人の「顧客台帳」のようなイメージですが、それだけならエクセルの機能でも可能ですね。

本来の「顧客管理」とは?

しかし本来「顧客管理」とは、「顧客との関係」を管理することに価値があるのです。CRMは、顧客の「静的な情報(会社情報など)」だけでなく、

1.顧客とのコミュニケーションの履歴(電話・対面営業など)
2.マーケティング活動のにおける顧客の反応
3.商品購入後のサポート履歴

など、様々な「動的な情報」も記録するようになっています。皆さんの会社では、顧客の「動的な情報」も逐一、蓄積することができているでしょうか。

また、「顧客を育成すること」も、CRM導入で得られる大きな効果です。見込客を「優良顧客」に育成するプロセスを設計し、顧客とのコミュニケーション履歴を残し、効果を検証します。

※設計の例
1)見込客

2)新規顧客

3)リピーター

4)ファン

こうしてプロセスの設計することで、

A.見込客に、どのようなコミュニケーションを図った時、商品を購入してもらいやすかったか。
B.顧客にどのようなサポートをした時、リピートしてもらえたか。

など、それぞれの段階の顧客に対する「最善のアプローチ」が見えてきます。企業がCRMを導入をするメリットは、顧客情報を管理し分析することで、長期的な自社の売り上げを最大化できることです。

中小・ベンチャー企業に「CRM」を導入するメリット・デメリット

中小・ベンチャー企業でも、CRMを導入した方が良いのでしょうか?

ここでは、導入のメリット・デメリットをお伝えします。

メリット

・営業マンに分散していた顧客情報を一元管理できる
・適切な顧客サポートができ、顧客満足度の向上が図れる
・メルマガ・グリーティングなどの発行・管理が効率的になる
・過去の失注案件から案件を掘り起こして再アプローチできる
・顧客管理の情報を分析して経営に役立てる

先にも述べた通り、この中でも『顧客管理の情報を分析して経営に役立てる』ことが社長にとっては最も大きなメリットと言えます。

顧客に関するあらゆる情報を蓄積すれば、営業活動の改善につながるだけでなく、経営に関する重要な情報を得ることができます。たとえば、機会損失につながる要因を分析することで、商品を改良するべきか、営業方法を変えるべきかなど改善するべきポイントが分かったり、現状の商談状況を管理することで、来月以降の見込み売上が見えたりします。

デメリット

・入力作業などの手間が増える
・システム導入・維持には、お金がかかる
・現場や会社全体の理解が必要
・すぐに売上がアップするなど、目に見える形で効果が現れるわけではない

これらはデメリットとは言いますが、「資産化」を行って行く上では、避けては通れない道です。CRMを導入している企業と、そうでない企業では、生産性がまったく異なるというデータもありますから、導入時に多少のデメリットはあれ、中小・ベンチャー企業も導入を検討するべきだと言えます。

従業員がまだ1~2名の会社では、情報集約がさほど難しくないため、紙やエクセルなどでの管理もできると思いますが、その時も、なるべく「動的な情報」も併記しておくことがオススメです。

導入を検討する時は

CRMは多くの会社がリリースしていますので、導入を具体的に検討する際には、

・日常業務の中で使いやすいシステムか?

・社員に負荷を与えない設計か?

など、できるだけ自社に合ったものを探すと良いと思います。

中小企業こそ、CRMを導入しよう

「CRM(顧客管理システム)は大手のもの」という言説があったように、CRMは大手企業を中心に定着していました。各企業の利用用途に合わせて設計するため、導入時やカスタマイズに高額な費用がかかることも少なくありませんでした。

しかし最近では、クラウドサービスのCRMが利用可能になり、安価で手頃なサービスを提供する企業も増えました。そのため、CRMを導入する中小・ベンチャー企業が急速に増えています。

顧客管理を本格的に実践していくタイミングは、早ければ早い方が良いと思います。1日の資産化の遅れが、10年後には福利算的に大きな損失になっているかもしれません。

 

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