販売管理システムの中でも、仕入管理は重要な役割を果たします。購買の発注、仕入、支払い、買替というフローの最適化を実現するならば、特に重要視したいポイントです。
しかし、仕入管理システムを導入したはずが、最適化どころか失敗に終わったというケースがあります。その原因は企業によって異なりますが、多くは今回紹介する4つの原因に当てはまることが多いです。
そこで、導入におけるリスクを格段に減らすため、4つの原因を分析しましょう。これから導入する方は、導入前の検討材料にしてください。再導入を検討している方は、自社の失敗と比較しながら、失敗の原因を知ってください。
1.フロー内の連携を考えていない
仕入管理は販売管理システムの一部であることが多いです。独立したシステムとしてサービス化されている場合もありますが、販売管理体系のひとつと考えておいてください。そのため、販売フローの統一化が重要になります。このフロー内の連携が取れていないと、全体に影響を及ぼすことが多いです。
なぜ、フローの内の連携が必要なのか?その理由として管理システムのメリットが挙げられます。数多くの企業から提供されている販売管理システムの基本的な機能は同じです。機能に多少の差はあるものの、基本的なフローを実現できる点では同じと言えます。
そこで、提供側は販売管理システムに差をつけるためにユーザーの囲い込みを行います。
同ブランドのシステムを体系的に提供することで独自のメリットを生み出し差別化を図ります。その結果、同ブランドの販売管理フローを利用した方が、管理が楽になる、料金が安くなるといった利点が生まれるのです。
つまり、ひとつだけ違うソフトを利用する必要がないということになります。提供している企業側も同ブランドのシステムの利用を推奨するケースが多いです。導入段階で他システムとの連携を考えずに契約してしまうことは、失敗のリスクを上げることにつながります。
一部に特化するのではなく、販売フローの全体像を意識してシステムの導入をしてください。フロー内の連携は長期的なシステムでの管理に大きな影響を及ぼします。
2.機能を完全に把握していない
人間は選択肢が多いと物事を決められないという傾向があります。システムを選ぶ際にメリットのみに関心が湧いてしまうのもこのためです。多機能なシステムの一部分をフィーチャーさせることで、選びやすい状態を作ります。
そのため、機能のメリットにつられて契約・購入した方も多いでしょう。既存のフローに比べてどこが最適化できるか?という点は選択を決断させる大きな材料となります。その点のみにおいては、導入後の最適化は容易かもしれません。
しかし、機能を取りこぼせばそれだけ経営に負担をかけてしまいます。
既存のフローを最適化するだけで、一定のコストを払うという選択は果たして正しいでしょうか?それなら、既存のフローのままの方が経営的には楽です。機能の一部分のみしか利用しないというケースは、最適化した気になってしまうため大変危険です。
例えば、仕入管理の機能の中で分析機能を軽視するケースが多いです。仕入は回転が重要になります。在庫管理が疎かになれば、全体のフローに影響が発生します。在庫の安定化を図るためにも、分析機能を使いこなしましょう。在庫の品質管理を徹底すれば、経営を円滑に進めれらます。
導入段階で機能のメリットはもちろん、全体像を知る必要があります。無駄なコストの発生を防ぐためにも、機能の全体像を知ってさらなるコストダウンに努めましょう。
3.システムは全自動で動いているわけではない
販売管理システム導入後、最適なフローを実現し、安心していたという方は多いです。しかし、仕入をはじめとする販売管理システムの導入において、多くの方が勘違いする点があります。
それは、システムは全自動で動いているわけではないという点です。
仕入管理を行うためには、データが重要になります。そのデータを入力するのはシステムではなく人間です。データにミスがあれば、システムの欠陥ではなく人為的な失敗ということになります。
自動化という甘い蜜に誘われて管理を怠ってしまえば、いずれ導入失敗という結果を迎えます。一度でもデータミスがあれば、全体のフローを止めて検証する必要があります。
こうした理由で導入を失敗したという考えは時期尚早と言えます。人間が関わっていれば、ヒューマンエラーの発生は免れません。エラーを起きないように努めるのではなく。起きても大丈夫なように対策を練りましょう。例えば、以下のようなマニュアルを制定しておけば安心です。
- 1.データ入力にミスがあれば、フロー全体を止める。
- 2.検証に一定期間を置いて、予め準備していたシステムを運用。
- 3.検証結果が判明し次第、システムを修正。
- 4.一定期間同時進行で運用し、問題がなければ緊急用のシステムから元に戻す。
- 5.その後、1週間、1ヶ月、3ヶ月ごとにフローを検証。
- 6.期間中に問題が発生しなければ、継続的に運用。
- 7.再度、発生するなら担当者を変更またはシステムの変更を検討。
このように、マニュアルを制定しておけば、ヒューマンエラーにも対応できます。システムは全自動でないということを覚えて対策を練りましょう。
4.クラウド型・オンプレミス型のメリットを知らない
仕入管理システムには、クラウド型、オンプレミス型があります。ソフトウェアの種類を考えずに導入したというケースでは、早い段階での失敗につながります。まずは、この2つのソフトウェアのメリットを把握してください。
クラウド型は、インターネットを介して利用するタイプです。初期投資が少ないこと、アップデートが容易という点がメリットです。どのパソコンからもアクセスできるため、管理しやすいため、小規模な企業におすすめです。
デメリットとしては、オプションやプランで料金が変動することなどが挙げられます。コストの変動が予測できないという点で大企業の導入にはあまり向いていません。
オンプレミス型は、パソコンにインストールして利用するタイプです。ソフトウェアの購入費のみで継続的なコストがかかりにくいです。最大のメリットはセキュリティの高さ。ネットを介していなくても利用できるため、大企業に向いているタイプと言えます。
デメリットは、導入に手間がかかるということ。クラウド型に対してインストールする手間がかかります。コスト予測がしやすいという点では非常に扱いやすいです。
各形式のメリットを知ることで、導入の失敗を防ぐことができます。多くの方がコストやメリットのみに注目し、将来的な予測ができていません。どちらが、自社に合っているのか?財政状況を加味しながら慎重にソフトウェアを選びましょう。
まとめ
仕入管理システムの4つの原因を紹介しました。システムは全体が円滑に進むことで、効率化が実現します。導入に失敗するケースは全体の一部分に不和が生じているケースが多いです。
本記事で、主要な4つの原因を把握してどのケースで失敗したのか当てはめてください。そして、対策を実践して次の導入に備えましょう。
仕入管理システムの導入で驚くほど効率化が望めます。失敗を恐れて導入しないというのは、選択肢に入れないように努めましょう。失敗を分析して円滑な運用を実現させてください。
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