我が社には営業部隊がいて、日々しっかり営業をしているという経営者は多いのですが、営業の種類はさまざまなので、会話の中での微妙な齟齬(そご)が発生している場合があります。そこで、営業の種類について紹介します。
営業形態別の営業職の種類
営業職の種類には、さまざまなものがありますが、その内、最も典型的な営業職を取り上げたいと思います。また、営業職の種類は、いろいろな角度から分類することができますので、まずは営業形態別の営業職の種類として、「メーカー営業」「代理店営業」「商社営業」の3つを紹介します。
メーカー営業
メーカー営業とは、自社商品を売る場合の営業を指します。自社で造った商品を、直接顧客に提案したり、代わりに営業をしてくれる代理店や商社に情報提供を行います。
自社商品であるため、商品知識は必須である上、代理店や商社からの質問対応も必要です。代理店や商社では対応しきれない場合には、同行営業をすることもあります。
代理店営業
代理店営業は、メーカーやサービス提供者の代わりに営業を行う方法です。メーカーやサービス提供者と契約を結び、販売インセンティブをもらう方法で成り立っているため、販売力が必要となります。
個人が代理店として活躍することも珍しくなく、販売力に自信がある会社や個人に向いています。
商社営業
商社の営業も、メーカーなどの代わりに営業を行い、販売インセンティブをもらいます。商社は幅広い商品を取り扱うことが多いため、商品知識よりも顧客との折衝力や段取り力が必要です。
メーカーと顧客の間に立って、アポイントの調整や質問・回答のやり取りなどを行います。それぞれとの人付き合いも大切であるため、人間的魅力が磨かれやすい特徴があります。
手法による営業職の種類
営業手法による分類を紹介します。メーカーであろうが、代理店であろうが、商社であろうが、必ずしも同じ営業手法をとるとは限りません。販売する商品サービスや、事業方針によって、さまざまな営業手法があるのです。
ここでは、「新規営業」「ルートセールス」「反響営業」「受付営業」の4つを解説します。
新規営業
新規営業は、新規の顧客を開拓し、売上を増やすために行う手法です。突然訪問して営業をする飛び込み営業や、電話でアポイントを取って商談するテレアポ営業など、その手段もさまざまです。
いずれにせよ、新規営業は勇気が必要であるため、メンタルが弱いと挫折する場合もあります。
ルートセールス
ルートセールスは、決まった顧客の所に営業をかける方法で、御用聞き営業と呼ばれることもあります。たとえば商品を納品するついでに、担当者に声をかけて、商品情報を提供したり、新たな物件がないかヒアリングします。場合によっては新規顧客を紹介してもらえることもあるため、人間関係作りが大切です。
反響営業
反響営業とは、こちらから営業をかけるのではなく、相手からの問い合わせに対応する営業手法を指します。そのため受けの営業と呼ばれることもあります。ホームページやチラシなどを見て、連絡があった場合にアポイントを取って、説明に伺うという方法です。飛び込み営業に比べて心理的負担が少ないといわれています。
受付営業
受付営業は、受付に座っている時に、顧客から購入や入会の依頼があった場合に対応をする方法です。そのため、取りこぼしがないように、きっちりとした対応が求められます。購入や入会の意思がなく、検討段階で質問に来る顧客もいるため、コミニケーション能力を磨いておく必要があります。
対象顧客別の営業職の種類
営業職は対象顧客別に分類することもできます。具体的には、対象顧客が法人の場合と、対象顧客が個人の場合に分けられます。顧客が誰かによって、営業方法は大きく異なりますので、異なる顧客の営業経験者が転職をした場合には、困惑することもあるようです。それぞれの分類を詳しく見てみましょう。
法人営業
法人営業は、企業を相手に営業をする方法です。そのため、アポイントを取るのが比較的楽な場合が多いようです。というのも、相手も会社の看板を背負って対応をしているため、売り込みの連絡を入れた時に、邪見に扱われにくいのです。アポイントが取れれば、商談、見積もりを行い、発注されれば取引が始まります。
個人営業
個人営業は相手が個人であるため、けんもほろろに断られることを覚悟しなければなりません。一方で、個人は自分の財布事情を意識しているため、お得な情報には敏感です。
顧客メリットをしっかりと提示できれば、あっさりと商談成立になることも多いという特徴があるのです。相手のメリットを常に意識しながら商談すると良いでしょう。
会社が営業職をバックアップする方法
営業は会社のフロントに立っているため、まさに最前線にいる部隊です。売上だけでなく、広報や情報収集など、1人の営業の役割はとても大きいといえるでしょう。そのため、経営者はしっかりと営業をバックアップする体制を整える必要があります。ここでは、営業職をバックアップする方法を紹介します。
伝える力を養う教育
自社商品やサービスの魅力が顧客に伝わらなければ購入してもらえません。そのため、営業は伝える力が重要です。とはいえ、流暢に話せる能力はそれほど必要ありません。口下手だったとしても、伝えたいことが顧客に伝われば問題ありません。そのため、会社は営業話法だけでなく、営業ツールなども含めた伝達能力を教育する必要があります。
営業効率を上げるシステム導入
営業が前線で活躍していても、会社のフォローアップが非効率であれば効果的な営業ができません。営業にしっかりと実績をあげさせるためには、業務の効率化を図る必要があります。具体的には業務システムの導入がおすすめです。システムは一度導入してしまえば、半強制的に効率化ができてしまうので、営業支援ツールとして導入すると良いでしょう。
おわりに
営業にはさまざまな種類があり、いろいろな角度から分類することができます。自社の営業がどこに分類されるのかを知っていると、行うべき課題や方向性も浮き彫りになりやすいでしょう。そのために、営業の立ち位置を確認しておくと良いかと思います。
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