強固な経営を実現するなら、自己資本率を高くする必要があります。他者に依存しない経営は将来の安定にも繋がるため、つぶれない会社経営が実現可能です。
今回は、そんな自己資本比率について徹底紹介。どうすれば、つぶれない会社経営ができるのか?自己資本比率の重要性を再確認してください。
さまざまな施策を打っても経営が安定しないという会社は、自己資本率が低いということが多いです。改めて自己資本比率を見直し、理想的な経営を実現しましょう。
自己資本比率とは?
会社の総資本は、自己資本と他人資本で成り立っています。この総資本中の自己資本の比率を表したものを“自己資本比率”といいます。自己資本比率は以下の公式で算出することが可能です。
【自己資本比率=自己資本÷総資本×100】
自己資本比率は会社の安定と大きな関係性があります。基本的に、自己資本比率が高いほど経営が安定している会社と言われており、低いほど不安定な会社とされています。
特に、自己資本比率が50%以上あれば優良企業といえます。一般的な黒字企業の場合は、20~30%程度であれば十分です。一方で、10%以下になってしまうと危険水域といえるでしょう。理想としては40~50%の自己資本比率を目指すといいです。
そもそも、自己資本比率が低いとどのような影響があるのか?自己資本比率の低い会社は総資産の内、自己資本よりも他人資本で成り立っていいます。
他人資本ということは、銀行等からの借入金に依存しているため、資金繰りが厳しい状態です。また、他人資本は業績に関係なく返済義務があるため、経営が難航する恐れが考えられます。さらなる、銀行の融資を受けることも難しいので、極めて倒産の危険性が高いといえるでしょう。
こうした状態から脱却するためには、自己資本比率を上げて経営を安定させる必要があります。主に、自己資本は株主からの調達なので、返済する義務はありません。そのため、資金繰りに困らない安定した経営が可能になります。また、会社としての信用度が上がるため、新たに投資する際にも借入しやすいです。
理想的な自己資本比率として無借金経営状態の100%という数字があります。もちろん、この状態は素晴らしいですが、会社としてはチャレンジしていない状態となってしまいます。自己資本比率が危険水域に達している場合を除き、ある程度は借入してでも会社としてチャレンジすることも大切です。その結果、借入金以上の利益を得られる可能性もあるため、大きいリターンを得られます。
また、自己資本比率はROEと重要な関係があります。ROEとは、株主資本利益率のことで、自己資本比率と反する指標のひとつです。自己資本比率が高いとROEが低く、株主価値が下がってしまいます。また、逆に自己資本率が低いとROEが高く、株主価値は上がります。
極端にどちらかに振れた状態は良い状態とは言えません。できるだけ、両指標のバランスが取れた状態が理想的と言えます。自己資本比率は安定させながらも、常に会社として新たなチャレンジを続けることが重要です。
自己資本比率を視覚化するメリットとは?
続いて、自己資本比率を視覚化するメリットを紹介してきます。自己資本比率を視覚化することで、どのようなメリットがあるのか確認していきましょう。
会社経営の安定が見込める
自己資本比率を高める最大のメリットは会社経営の安定です。銀行からの借入金をはじめとする他人資本に依存しないため、安定した経営が見込めます。常に、自己資本比率を推移グラフなどで把握しておくことで、経営状況を把握することが可能です。
会社経営を安定させたいなら、20~30%程度の自己資本比率を維持しつつ、理想的な40~50%の自己資本比率を目指して経営を行ってください。そのためには、限界利益を高めたり、固定費を削減したりしながら経営の安全性を高めていきましょう。
新たな施策にチャレンジできる
自己資本比率を視覚化し、安定した数字をキープしている場合、新たな施策にチャレンジできます。総資産の内、自己資本が高まることで会社の経営が安定します。その結果、銀行からの融資も受けやすくなるため、次の施策を少ないリスクで打つことが可能です。
会社として成長するためには、ある程度のリスクを取る必要があります。もちろん、会社の安定も必要ですが、成長しない会社は対外的に評価が低くなってしまいます。自己資本比率を把握しながら、会社として成長できるように、新たな施策にチャレンジしていきましょう。
会社の評価が高まる
自己資本比率を高めることで、同時に会社としての評価が高まります。会社の評価が高まれば、融資を受けやすくなったり、株主からの評価も上がったりと未来の経営が安定します。また、自己資本比率の高い会社は資金調達が容易です。
自己資本比率を視覚化することで、安定した数字をキープできます。常に高い位置をキープした経営を心がけましょう。
おわりに
自己資本比率についてご紹介しました。経営の安定と自己資本比率は大きく関係しています。会社経営の安定を図りたいなら、常に自己資本比率のパーセンテージに注目した経営をしてください。
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