経営者インタビュー

創業以来、赤字なし。未来工業の創業者、山田昭男の仕事の哲学

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日本一“社員”が幸せな会社?

みなさんは「元祖ホワイト企業」や「日本一“社員”が幸せな会社」として有名な企業をご存知でしょうか?

知る人ぞ知る、その企業の名前は「未来工業」。

「売上目標」や「営業ノルマ」、「ホウレンソウ」がないという常識外れな取り組みをしているにもかかわらず、創業から50年間、赤字はないそうです。

また、実際の社員の話では、常に自分で考えて働けるので、やりがいを持って仕事に取り組めているそうです。

では、そういった環境を構築するためにはどうすればよいのでしょうか?

今回は未来工業の創業者、故山田昭男社長の仕事に対する87個のメッセージが詰まった書籍「山田昭男の仕事も人生も面白くなる働き方バイブル」をご紹介します。

本書の目次

第Ⅰ部 仕事力

1章 仕事の質を高める 14の言葉

2章 仕事のスピードを上げる 12の言葉

3章 考える力を磨く 16の言葉

4章 実践する力を磨く 11の言葉

第Ⅱ部 対人力

5章 人を育てる 13の言葉

6章 コミュニケーション力を磨く 9の言葉

7章 社交力を磨く 12の言葉

大きく分けると、仕事力と対人力に分けられ、項目ごとにメッセージが散りばめられているので、気になるところを選んで活かしていくのも良いかもしれません。

また一つのメッセージに対して、イラストが添えられており、わかりやすい構成になっています。

それではこの中から、印象深い言葉をいくつか紹介していきます。

ビジネスの本質は「先憂後楽」

「先憂後楽」とは「天下の人々に先んじて憂い、天下の人々に後れて楽しむ」という中国由来の言葉で、見返りを求めることなく相手に与え、その結果として自分も一定の成果を得るということだそうです。

経営者として、先に社員やお客様が喜ぶことを考えて実行する。

そうすると、売り上げや儲けは必ず後からついてくるそうです。

嬉しくなることや喜ぶことをされると、「こちらも何かを返そう」と自然に思います。まずは社内が嬉しいことや喜ぶことで満たされると、そこからお客様を喜ばせることにつながるのではないでしょうか?

ノルマ主義をやめて倒産した会社が、本当にあるのか?

なぜ未来工業ではノルマやホウレンソウ、成果主義がないのでしょうか?

そこには「社員を信頼している」という無言のメッセージがあるからだそうです。

営業ノルマやホウレンソウは言い換えると、「売り上げを作れているか?」「ちゃんとやることをやっているか?」という疑いのメッセージとも取れます。

また、営業ノルマがないことで、社員は思い切った挑戦と失敗ができ、学べることも多くなるといいます。

「信頼されること」と「疑われること」では「信頼される」方が人は頑張れますよね。

「信頼しているよ」とか「期待の星だね」といった言葉がけから始めると、社員は頑張れるのかもしれません。

出戻り社員だからこそ歓迎する

一度辞めた職場に戻ることは多くの勇気が必要ですよね。

辞めてしまったことに対する申し訳なさや罪悪感がある人がほとんどでしょう。

しかし、未来工業ではそんな出戻り社員こそ歓迎するといいます。

出戻り社員は歓迎されると感動し、「もっと頑張ろう!」と前よりも仕事に取り組んでくれると言うのです。

「一回辞めたのに」とか「また辞めるんじゃないか」という一時の感情に振り回されずに、出戻り社員と接したほうが良いのかもしれません。

3ナイ主義で人を育てる

未来工業では、「教育しない」「管理しない」「強制しない」の3ナイ主義で、人を育てるそうです。

一見するとかなり常識はずれに見え、「これで社員が本当に育つのか?」と考える方は多いでしょう。

実際に筆者もそう思いました。

しかし、未来工業式に考えると、社員を管理することは「指示待ち社員」を増やすと言います。

逆に3ナイ主義では、仕事に対する指示がないため、自分の頭で考えて行動する必要があります。それゆえに、自分で動く社員が育成されているそうです。

とは言っても、いきなり3ナイ主義を取り入れるのは難しいので、部下を信じて仕事を任せてみるなどのちょっとしたことから始めてはいかがでしょうか?

ムダが人をつくり、人を育てる。

未来工業には約80の社員サークルがあり、活動補助金として年間1000万円出しているそうです。

常識に当てはめると、「ムダ」なことに見えますが、それが人を育てると言います。

社員の観点で見ると、「自分たちが好きなことをするために、こんなに援助してくれるのか。だったら会社のために少しはがんばってみよう。」という心理になりますよね。

そういった「ムダ」なことが会社への信頼感を高め、最後には会社の利益につながりそうです。

まとめ

本書を通して読むと、故山田昭男社長は常識にとらわれず、むしろ常識の反対を行うことが行動の軸になっているように感じます。

効率を求める中でそぎ落とされていくものが、本当は「人」で構成される「企業」に必要なものではないのだろうかと考えさせられる1冊になっています。

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