社長のコックピットを作ろう〜小さな会社の12の計器〜
前編からの続きです。
では、小さな会社が持つべきコックピット、「計器」はどのようなものがあるのでしょうか?
下記に小さな会社が抑えておくべき「12個の計器」についてお伝えします。
ビジネスバンクグループではまず、12個の中から7個をメインに見るものを選び、その7つの計器を常にモニタリングして自社の状態を把握することをおすすめしています。
それでは「12の計器」を、一つずつ解説していきます。
1.「現金預金残高」
現預金が今いくらあるのかを常に把握しておきましょう。
モニタリングの注意点は、月中最低残高がいつでどのくらいキャッシュがあるのかです。
目安として月中最低残高が固定費の6ヶ月分を越えるようにしていきましょう。
2.「粗利益」
売上から原価を引いた利益です。
売上高だけに目がいく経営者は多いですが、粗利はとても大切です。
売上が立っているのに、手元にキャッシュが残らない!なんてことには気をつけなければなりません。
3.「売掛金」
こちらも粗利益と一緒で売上だけを追うのではなく、手元に現金が入ってこなければビジネスはできません。
売掛金がどの程度残っているのか?
取引先ごとにどれだけ債権を抱えているのか?
確認するようにしましょう。
4.「顧客数の増減」
こちらは顧客を「ステータス」ごとに分類し、どのステータスの顧客がどれくらい増えたか?を見ることをオススメします。
例えば、まだ購入していない「見込み客」が増えているのに「顧客」にならない状況があるとすれば、営業力、見込み客フォローが足りていないことが分かります。
5.「営業利益」
こちらは会社の本業での利益とも呼ばれています。
売上高から原価と販管費をひいた数字です。
「この事業はどれだけ儲かったのか?」という指標になります。
6.「資金繰表」
いつ現金が出ていき、いつ現金が入ってくるのか?
それらを元に借り入れしなければ行けないタイミングやどれくらいコストを抑えなくていけないか把握できる、非常に重要な指標です。
7.「リピート率」
あなたの顧客は、一度だけの購入で終わっていませんか?
リピート率を見ることで優良顧客を作るための目安になります。
8.「一人あたり粗利益」
粗利益を従業員数で割った数字です。
高ければ高いほど一人あたりの生産性が高い、付加価値を創出している目安になります。
9.「一人あたり現預金」
会社の現預金残高を従業員数で割った金額です。
目中小企業の平均年収は400万位と言われていますが、目安として、全従業員の給与 ✕ 6ヶ月分の現預金を常に保有しておくことを、私たちはオススメしています。
10.「分配前利益」
得た収益からどれだけ社員や経営陣に分配できるかの可能性を見る数字です。
11.「売上年計表」
売上高の推移傾向を季節変動などに影響されない形で把握するための数字です。傾向を正確に知ることは重要です。
年計表は、過去12ヶ月の移動累計を計算することにより、傾向をより正確に知ることができます。
12.「自己資本比率」
総資産の何%が自己資本でまかなわれているかを表す比率です。
業種によっても異なりますが、一般的に50%を超えている会社はかなり優良であるといわれます。
中小企業の場合は15%程度が平均とされています。
経営指標を簡単にモニタリングするためには?
では実際に「12の計器を作って常にモニタリングするぞ!」と思っても
「どうやって作ればいいんだ?」
「作り方はわかるが中々めんどくさい」
「作る時間がない」
と思う方も多いかもしれません。
そんな経営者のあなたに我々ビジネスバンクグループは自社の経営状態をリアルタイムに見える化するBusiness Cockpit「ALL-IN」を開発しました。
ALL-INが実現するリアルタイムコックピット
ALL-INには経営における必要な全てのシステムが備わっており、しかもデータは繋がっています。
そのため、日々のデータをかき集めリアルタイムに自社の状態を「見える化」することが実現します。
例えば、上述した「12個の計器」がALL-INを利用すれば、常にリアルタイムにモニタリングすることができます。
実際の画面をお見せしましょう。
ステータス別顧客推移表
12の計器の中の顧客増減数を把握することができ、さらにALL-INではステータスごとで増減を見ることができます。
売掛金残高
売掛金の残高をリアルタイムに把握することができます。
現預金高推移表
小さな会社の状態を把握する上で重要な指標である現預金高を銀行データとCSV連動してリアルタイムに把握することができます。
売上高年計表
作成が面倒くさい売上年計表もリアルタイムに見れます。
自己資本比率
まとめ
経営者がやるべき「経理・財務」というのは「お金の動きを通して会社の状態を把握し、
経営をコントロールする」ことです。
ですから常に自社の状態をリアルタイムにモニタリングすることが重要です。
そのための指数として我々は小さな会社の上述した、12個の計器を準備して定期的にモニタリングすることをおすすめしています。
ただし、12個の計器を作るのはなかなか時間と労力がかかります。
そんな経営者のあなたの為に開発したのがBusinessCockpit「ALL-IN」です。
ALL-INを使用していただければ、12個の計器を、かんたんに、リアルタイムで見ることができ、あなたの経営をより安全にすることが可能となります。