生産性向上のヒント

企業の成長サイクルを知り、ステージに合わせた打ち手を考える(4/5)~成熟期編~

企業には4つの成長ステージがあり、本記事では3段階目の成熟期について説明します。成熟期とは、成長期にきちんと企業を成長させて事業と収益が安定した状態の事を指します。このような状態になれば、経営上の悩みは無いように思えるかもしれませんが、いずれ市場規模の縮小などと共に衰退期が訪れます。衰退期を乗り越え、今一度会社を成長軌道に戻すためには、成熟期における経営者の判断が非常に重要です。

 

成熟期 – 業務改善・生産性向上 -とは

成熟期は会社の成長も鈍化し、競合企業とのシェア獲得競争も一段落したステージのことを指します。会社としては最もヒト・モノ・カネが充実している時期になります。しかし、ヒト・モノ・カネが充実しているからといって、安心することはできません。すべての市場は黎明期、成長期を経て成熟し衰退していくように、会社も市場に合わせて衰退する可能性が高いからです。

一般的に、成熟期には業務改善・生産性向上を行い、いずれ来る衰退期に備えて新規事業の芽を育てておく必要がありますが、実は衰退期に備えることは簡単ではなく、多くの企業は衰退期に会社を再び成長軌道に乗せることができずに事業縮小してしまいます。

これはある意味、経営者にとって一番経営判断が難しいタイミングでもあります。足元の利益を確保しつつ、どのように会社の成長軌道を確保するのか、何に投資をするのかという答えの出にくい課題に答えを出す必要があるからです。

 

成熟期における課題

ヒト・モノ・カネが一番潤沢になる時期とは言っても、成熟期固有のヒト・モノ・カネの問題が発生しやすいという問題があります。成熟期の企業が抱える課題と打ち手をヒト・モノ・カネに分類して説明します。

 

ヒト

まずは、ヒトにまつわる成熟期の課題について説明します。

 

ヒトにおける課題

成熟期におけるヒトに関する課題として挙げられるのが、人材の生産性向上と、新規事業人材の育成です。

成熟期の企業は人材の生産性が低くなりやすいという問題があります。なぜかというと、企業は大きくなればなるほど意思疎通に必要なコストが増大するためです。また、社員を年次に応じて出世させることにより、ピラミッド型組織が徐々にツボ型のいびつな組織になります。無駄な社内手続きや社会管理職のために、コストが発生しやすいのがこの時期です。

成熟期で利益が確保できているときにはこのようなコストは気にならないかもしれませんが、一度このようなコスト高の体質が会社に染みつけば是正するのは困難なので、成熟期こそ人材の生産性を意識した方が良いでしょう。

新規事業人材の育成ということについて、成熟期の企業は利益をきちんと出しており、待遇や社内制度もしっかりしていることも多いので、採用もしやすくなります。しかし、高学歴、良経歴に採用基準を偏重させてしまうと新規事業人材を育成することができず、衰退期から新たな成長曲線を描けなくなることが多いです。学歴や経歴では必ずしも新規事業に向いているかを判断することはできません。

成熟期から衰退せずに再び成長軌道に戻すためには、新規事業に取り組める、ベンチャーマインドに溢れた人材を採用・育成する必要があります。

 

ヒトにおける打ち手

ヒトにおける打ち手として、人材の生産性向上のためにシステムにより無駄なコミュニケーションコストを削減する事、無駄なポストを作らないことが必要です。成熟期の企業は利益が出ているからこそ、コスト高の体質になりやすいので、きちんとシステムなどを使って生産性管理に取り組む必要があります。

新規事業人材の育成については、損失を覚悟して新規事業を行い、人材を育成すること、失敗を基準に人材を評価しない社内文化が必要になります。成熟期の企業に就職したがる人と新規事業に向いている人のマインドは一般的に一致しないので、意識的に新規事業に挑戦できる部署を作る必要があります。

 

モノ

続いて、モノにまつわる成熟期の課題について説明します。

 

モノにおける課題

モノにおける課題は利益をどのように確保するのか、どのように新しい付加価値を生み出すのかということです。

利益を確保するとは、企業は成熟期になると利益は安定する反面、売上は頭打ちとなります。市場規模が頭打ちになると、売上を増やすことは難しくなるので売上原価、販管費を削って営業利益を増やさなければならないということです。

新しい付加価値を生み出すとは、既存市場で売り上げを減らさずにコストを削減して利益を確保するだけでは、いずれジリ貧になる可能性が高く、市場規模が縮小すれば自然と売上が減ってしまうからです。既存の市場が縮小することを前提に、新しい市場、付加価値に対して挑戦しなければなりません。

 

モノにおける打ち手

コスト削減によって利益を増やすためには、システムによって経営状態を把握しながら無駄なコストをカットして、売上を減らさない地道な取り組みが必要になります。

新しい市場や付加価値に挑戦するためには、新規事業や研究開発に対して一定程度コストをかけることが必要です。もちろん、新規事業をコントロールするためには素早い経営判断が求められるため、経営の可視化が必須となります。

 

カネ

最後に、カネにまつわる成熟期の課題について説明します。

 

カネにおける課題

成熟期のカネにおける課題は、事業投資と利益確保のバランスをどのように図るのかということです。既存事業で利益を出せる反面、いたずらに経営していればコスト高の組織体質になりかねませんし、いずれ会社が衰退することを前提に研究開発、新規事業に対して投資しなければなりません。

この、コストを削減して利益を確保することの研究開発、新規事業に投資することのバランシングが成熟期においては重要になります。このバランシングに失敗すれば、会社が衰退期に突入すればすぐにジリ貧になりますし、上手くバランスをとることができれば再び会社を成長軌道に戻すことができます。

 

カネにおける打ち手

カネにおける打ち手として重要なのは、経営者がリアルタイムで会社の経営状態を把握することです。無駄なコストが発生していないかを確認して、カネが潤沢なうちに次の事業を育てるべきですが、経営者のキャッシュフローや各部門の経営状態をリアルタイムで把握できていなければ、迅速な経営判断を行うことはできません。

カネが潤沢になりやすい時期だからこそ、何に投資するか経営者としてのセンスが問われる時期であると言えます。

 

成熟期が衰退期以降に与える影響

衰退期になり始めてから、事業の軌道修正を図っていたのでは遅すぎます。会社を衰退させない、成熟期から再び会社を成長軌道に乗せるためには、成熟期の経営が非常に重要になります。成熟期は利益がでている時期だからこそ、この利益をどのように再投資するのかを考えて事業を行わなければなりません。

経営者としても利益が出ているので、経営判断が甘くなりがちな時期ですが、客観的に中長期的な経営戦略を構築して、衰退期への対策をした方が良いでしょう。

 

まとめ

以上のように、成熟期の企業における、ヒト・モノ・カネの課題と打ち手について説明してきました。

まず、第一に経営判断が甘くなり、コスト高の経営体質になりやすい時期なので、システムなどを使って会社の経営状態を迅速に理解し、正しい経営判断を下す必要があります。

第二にいずれ会社が衰退期に突入することを前提として新規事業人材の育成や、研究開発・新規事業に取り組まなければなりません。一般的に成熟期の企業には新規事業に向いているベンチャーマインドに溢れる人材は入手しにくいので、経営者が意識して新規事業ができる環境を整える必要があります。

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